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SEIGAKUIN UNIV Open Campus BLOG

8/1オープンキャンパス 児童学科体験講義 [オープンキャンパス関連]

投稿日時:2009/09/02(水) 15:26rss

81日オープンキャンパス 児童学科体験講義

 

「児童文学の中の魔法」 松本 祐子先生

 

自身の著作『八分音符のプレリュード』を紹介する松本 裕子先生

 

8月1日のオープンキャパス、児童学科の体験講義では松本先生が、「児童文学の中の魔法」という話をしてくださいました。

 

 

はじめに、松本先生の紹介をしておきます。

 

 

松本 祐子(まつもと ゆうこ)

 

松本先生は、「児童文学」「英米児童文学」「ファンタジー論」などの講義を受け持っておられる一方で、作家としても活躍されています。

 

 

では、さっそく講義の内容をご紹介します。

 

講義の始めに、松本先生から受講生に「魔法使いになってみたいですか? 魔法が使えたら何をしたいですか?」という問いかけがありました。受講生からは「瞬間異動」「空を飛びたい」「時間を戻したい」という答えが戻ってきました。

 

 

今回の講義では「児童文学の中の魔法」と題して、『ナルニア国物語』、『ゲド戦記』、『となりのトトロ』、『床下の小人たち』、『ハリーポッター』などの作品を例に、「ファンタジーの種類」や「主人公が魔法に出会う2つの法則」について、講義が行われました。

 

 

【ファンタジーの種類】

 

1つは、「ハイ・ファンタジー」と呼ばれるものです。これは、別世界が舞台となるもので、『ナルニア国物語』や『ゲド戦記』などが有名です。魔法使いがいて、魔法が認知されていくのです。

 

もう1つは、「エブリデイ・マジック」です。映画「」となりのトトロ』や、小説『床下の小人たち』など主人公以外の人は魔法を知らないという設定のものです。『ハリーポッター』は両方が混ざったものと考えられます。

 

 

【主人公が魔法に出会う2つの法則】

 

1つ目は、「親の目の届かないところで出会う(親が目を離したとき)。」で、『ナルニア国物語』や『ピーターパン』がそうです。『トトロ』の場合は、お父さんは学者で忙しく、お母さんは療養中でいない。このように親の目の届かないところにいるのでこのタイプだといえるでしょう。2つ目は、「小さい子ほど出会いやすい」ということ。例えば『ナルニア国物語』の場合では4人兄弟の末っ子が、『トトロ』では妹が先に魔法に出会っています。

 

 

「床下の小人たち」の中で、小人たちには「人間に見つかったらいけない」という鉄則があり、また、児童文学の中では、小さい子ほど、魔法に出会うのが多いという事実があります。これらは、現実の何が反映しているのか・・・これについて、先生は次のように説明してくださいました。

 

大人は、「そんなことあるはずがない、起こるはずがない」という常識で見てしまい、また、お金とか欲を考えてしまう。小人たちの幸せとかを考えてあげることのできない「敵」。一方、子どもはまだ、常識、知識が乏しく「見たままを受け入れる」ことができることができる。そして、「小人が幸せに過せるかを考え、小人を守ってやることができる」という違いがある。

 

 

さらに、①「ハリーポッター」と②「ゲド戦記」に出てくる魔法使いの共通点と違いを見てみました。

 

 

2作品とも「魔法学校に入っている少しエリートな魔法使い」で、両方ともに顔にキズがあります。しかし、①はかっこいいキズ、②はやってはいけないことをした時のキズなのです。

 

また、両者は魔法学校の方針が違います。②の学校では、「魔法使いはやたらに魔法を使ってはいけない」ということを教えています。魔法の名前を覚えることで、例えば石をダイヤモンドに変えることはできますが、それは「宇宙を変えること」。やたらに魔法を使ってはいけない、必要な時に使う、ということを教えているのです。「強い力を持っているが使ってはいけない」。これについて、「現実社会の心理が描かれています。」と先生は言われていました。

 

さらに、①、②ともに「光と闇」が出てきます。しかし、②の場合は後に、「自分自身の中に『光と闇』を見つけ、融合させていくのです。つまり、自分の嫌な部分も受け入れていくのです。」と先生は言っていました。

 

 

先生の言葉から・・・

 

 

「児童学科の中のファンタジーは、ありえない話なのですが、現実の中で通用するメッセージが含まれているのです。これを読み取っていけるかどうかです。

 

“子どもの夢”は、物語の中でかなうのかもしれません。また、想像の世界を広げることができます。大人の心の中にも子どもの心はあります。物語をどう読むか。文学の中から、子ども、大人というものはどういうものかを学んでいくことができるのです。」と松本先生は語っていました。

 

 

 

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