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SEIGAKUIN UNIV Open Campus BLOG

10/12開催 欧米文化学科オープンキャンパス体験授業 「アニメの歴史」 [実習・授業・部活動]

投稿日時:2013/10/31(木) 15:58

10月12日(土)、オープンキャンパスの体験授業の時間に、欧米文化学科の畠山宗明先生に「アニメの歴史―アニメはなぜ「アニメ」と呼ばれるのか」についてお話ししていただきました。


アニメと親しむ外国人の写真などを見ながら考えました

ここ10数年で日本はアニメをはじめとした日本の大衆文化産業の振興を積極的に推し進めています。
その理由は、海外に日本文化の愛好者が増えているからです。

例えば日本のアニメは、ジャパニメーションと呼ばれ、世界で親しまれています。日本でも人気のアニメ『ポケット・モンスター』は世界60か国以上で放送されており、アニメ『ドラえもん』もアジアを中心に世界30か国以上放送されています。また、今年公開された映画、『パシフィック・リム』ではモンスターを「カイジュウ」と呼んだりしていました。それは監督が日本のアニメに感化されて作られたからです。

では、アニメとはどういう意味があるのでしょうか?
それは日本独自の文化なのでしょうか?

英語でのAnimationは活力、生気、活気という意味があります。俗にいう日本のアニメとは意味が少し異なっている感もあります。
逆に日本のアニメは、英語の「Cartoon Film(漫画映画)」の方がイメージに近いと畠山先生は説明されました。
しかし、だとするなら、それはなぜわざわざ「アニメ」と呼ばれるのでしょうか?


AnimationとCartoon Filmの違いについて
お話ししていただきました


それを考えるためには、日本のアニメのもととなった、「アニメーション」と呼ばれる技法や映画について考えなければなりません。

例えば今年亡くなった映画監督でストップモーションアニメーターのレイ・ハリーハウゼンは、実写映画『シンドバット黄金の航海』(1974年)の中で、クライマックスに粘土を使ったアニメーションを駆使しました。これは、実写ですが「アニメーション」と呼ばれています。

またそれは、実写映画と同じくらい古い歴史を持っています。
世界最初のアニメーションである、フランスのアニメーション作家エミリー・コールの『ファンタスマゴリー』は1908年)に作られました。

実は、実写もアニメーションも同じメカニズムから生まれています。
静止画像を連続して映写することにより、そこには「動き」が生まれます。動画はこのような静止画の連続上映から作り出されます。

このような技術を目にした人達は、それが死(静止画)から生(動き)が生まれたかのように感じ、また、動きそのものに命が宿っているような印象を受けました。アニメーションとは動かない(死んだ)画像から、まるで生き物のような動きを生み出す技術、動きそのものに生命が宿っているかのように表現する技術を指しているのです。

アニメーションとは、漫画や描かれた線で作られた動画だけを指すのではなく、動きを生き生きと表現するさまざまな技術を指す言葉なのです。アニメーションとはダンスや舞踏のような、物語よりも「動き」が強調された表現だとも言えるかもしれません。

日本のアニメはしばしばオタク文化に結び付けられます。
カワイイ女の子や、SF的なストーリーがその大きな特徴だとされます。しかし、アニメのもととなった「アニメーション」にまでさかのぼったうえで、もう一度アニメの表現を見直したとき、日本のアニメにおいても、様々に工夫を凝らされた「動き」を発見することができます。日本のアニメも、間違いなくこれまで作られてきたさまざまなアニメーション映画の子孫なのです。

このように、「アニメ」を「アニメーション」と捉え、その広い歴史の中でとらえ直したとき、私たちがよく知るアニメとは別の表現の可能性が、浮かび上がってくるのである、と畠山先生は締めくくられました。


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