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聖学院大学提供│携帯小説「虹色プリズム」

虹色プリズム☆第33・34話 [第二章「銀幕の裏側で」]

投稿日時:2008/11/10(月) 08:00rss

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◆虹色プリズム
├第二章 銀幕の裏側で
└第33・34話   
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それにしても、本当によく似てたなあ・・・

すみれちゃんによく似た女の子の顔を思い浮かべる。
蒼也やすみれちゃんに教えてやりたいが、ミーティングの機会はもうない。


わざわざ電話するほどのことじゃないし・・・。
口で説明したところで、実物を見ないと伝わらないだろう。

 そんなことを思っていると、携帯が鳴った。

虹色プリズム第33・34話イラスト


深雪先輩だ。

 

「ひかりちゃん?七尾くんの電話番号教えてくれないかな?」
「え?いいですけど・・・」

 


「夏休みは終わっちゃったけど、一度ゆっくりお話したいのよね。

 


・・・ところで、ひかりちゃんは七尾くんとはどうなの?」

 


「どう、って・・・?」
「おっと、先輩と後輩、ってのはナシよ。お互い憎からず思ってるんなら、卒業に向けて勉強だけしてる場合じゃないんじゃないの~?」


 ・・・ちょっと、先輩テンションが高くない?


「・・・恋愛映画じゃないんですから(^^;考えすぎですよ先輩」
「そおお?うかうかしてると他の子にとられちゃうわよ。七尾くんあれでけっこうモテそうじゃないの」

 

どこが、と鼻で笑おうとした私に先輩は言った。

 

「年上のお姉さまにも☆ モテるわよ」
 なんか・・・

「・・・先輩、酔ってますか?」
「あら~?じぇんじぇんよってません~♪ねえ、あたしと七尾くんが二人で会うの気になるなら、一緒に来てもいいのよ?」
「気になりません」
 

 

今日の先輩はおかしい。
強くなりそうな口調を抑えて、話を切り上げ電話を切った。


 ・・・先輩、何たくらんでるんだろ?

 


胸がざわめいている。
もう夏休みも終わりだというのに。
勉強も頭に入りそうになく、参考書を閉じた。

 

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RRRRRR・・・RRRRRR・・・RRRRRR・・

 

 

「着信音 3」の無機質な呼び出し音が廊下に響く。蒼也の部屋からだ。

従姉妹の桃花の息子、「あきら」と遊んでやっていた蒼也は、その赤ん坊を すみれ にあずけて台所を後にした。

 

 

携帯電話の液晶画面に、見覚えの無い 11 桁の電話番号。

 

 

「はい・・?」

「七尾君?」

一瞬、誰だか分からなかったが、ほどなく声の主が逢坂深雪であることを理解した。

 

 

「ああ、逢坂先輩、どうもお久しぶりです」

「堅苦しいわよ、七尾君。"先輩"はいいわ」

「えっ、そうですか?」

「そうね。"深雪さん"でお願い。ところで今、時間あるかしら?よかったら私の家にお茶でもしに来ない?有給とったのは良いんだけど暇しちゃって。映研絡みのことで色々と話しておきたいこともあるんだけれど」

 

壁時計を見る。4 時前・・か。確か逢坂深雪の家は南大川だ。片道およそ 1 時間。帰りは夜になるな・・

 

 

「いいですよ。俺、ヒマですし。ええ。はい。・・はい。そうですか、分かりました・・あっ、はい。・・はい。それじゃあ」

いくつか受け答えしながら、我ながらそっけない会話だと思いつつ、通話を切った。

「お兄ちゃん、出かけるの?」

 

 

あきらを抱っこした すみれ がトントンと階段を上ってきながら訊いた。たった今、俺が一人暮らしの女性の部屋へお呼ばれした事を、ずばり察知しているかのような顔。「女の勘」ってやつか・・

 

「うん、ちょっとサークルのアレで・・帰りはたぶん遅くなるよ。夕飯に間に合いそうもなかったら電話する。そん時は桃ちゃんによろしく言っといて」

「うん、分かった」

心なしか、すみれ の顔がニヤニヤしているように見えた。

「あきら、じゃあな。また遊びに来いよ」

あきらの赤いほっぺたを軽くつねった。

 

玄関を出て、歩き出す。

道を曲がり、家が見えなくなると小走りになった。

空を向いてバス亭まで走った。

 

昂っていた。

 

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