聖学院大学提供│携帯小説「虹色プリズム」
虹色プリズム☆第45・46話 [第二章「銀幕の裏側で」]
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◆虹色プリズム
├第二章 銀幕の裏側で
└第45・46話
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北緑中学合唱部の女の子は「風見 さくら」というらしい。映画の話に乗ってきたが、
その聞く時のしぐさもすみれにそっくりだ。
遠くから見て兄弟である俺が間違ったのだからよく似ている。顔立ちも持っている雰囲気もそっくりだ。
といっても双子というほどではもちろんない。
中学生くらいの女の子は急に変わるので毎日顔を会わせている家族でなければ、
確かにすみれと間違えるのは無理はない。
違うとするとすみれが花だとするとさくらはその影のような感じがするところだ。
それにしても、こんな近くの町に同じ年齢の子がいるなんて不思議な話だと考えているとき、ふとある考えが浮かんだ。
「父が生きているのではないか。」
そう考えれば説明がつく気がした。
しかし、残念ながら父の死は間違いのない事実だし、さくらさんがすみれと同じ歳ということは不可能だ。
そうなるとかんがえられることは、父が生きているときに母以外の女性との間に子供がいたということだ。
もちろん、それはさくらさんが俺の異母兄弟だとしての話になるなので、ひかりに話せばきっと大笑いするに違いない。
そんな馬鹿げた妄想はすぐに頭から消えた。
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とにかく、すみれによく似た少女の出現は俺にとって衝撃であった。
静かに確実の俺の中に波紋を広げつつある。
このことは今一つ見えていなかった映画のシナリオには大きなヒントになった。
このことは電話して急いでひかりに話したかったが、ぐっとこらえた。
完璧なものにしてから話すことにした。
しかしジグソーパズルの重要なピースが見つかったのは確かだった。
それにしても川の中に入るすみれのイメージを俺に見せるというのはなんなんだ。
山荘の時は先輩のたくらみというか浅はかな人間の考えたことであったのだが、今回は明らかに違う。
見えざる何かが、何か起こそうとしている。
「運命」ということばが浮かんだ。ヒントをもらったのは確かだが、これを料理し作品にしていくのは俺だ。
ということは料理の次第によってはくだらないものにもなってしまう。
目に見えない者からのプレゼントであると同時に挑戦でもあるのだ。
水車小屋でこっちにおいでよと誘う少女のことがストーリーとして見えてきたのだ。
俺は次第に死んだ父親のことを意識し始めていた。そしてその死の真相にも迫る決意を固めつつある。
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