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聖学院大学提供│携帯小説「虹色プリズム」

虹色プリズム☆第47・48話 [第二章「銀幕の裏側で」]

投稿日時:2009/01/12(月) 08:00rss

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◆虹色プリズム
├第二章 銀幕の裏側で
└第47・48話
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 私は映像に釘付けになっていた。
私がいないときに萌ちゃんが撮っていたというものだ。
先日会ったすみれちゃんにそっくりな少女だ・・・

蒼也の驚いた顔。
少女の戸惑い。
そして川に落ちそうになる彼女を間一髪で捕らえた手。

 

 

「どうです?」
萌がニヤニヤしながら言う。
「良く撮れているわ・・・」
生返事しながら少女の顔から目を離せずにいる。

 似ているが、硬い表情のせいかすみれとは別人にも見える。
似ているからこそ違いが際立つというか・・・
でもかすかな違和感。
なんだろう、これは・・・?

 

 

「彼女、風見さくらさんって言って北緑中学合唱部なんですって。靴が流されちゃって、私が上履きを貸してあげたんですよ。
今日返してもらうんで会うことになってるんです」

 萌は得意気にしゃべり続けていた。


 夢の中の少女を思い浮かべながら、俺は歩いていた。
夢の中で川に落ちた女の子を、俺はすみれだと思って疑わなかったが・・・
本当にそうだったのか?

 

 

 ・・・本当にも何も、夢は夢だ。
だいたい俺は、さくらさんとは初対面じゃないか。
会ったこともないのに夢に出てくるわけが・・・

 川べりに立つ人影を見つけて、俺の思考は中断された。
・・・わからない?

 

 

 表情がしっかり見える位置にいるのに、俺はその子がさくらさんだと断じることができなかった。


 

 

 




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・・・どっちだろう。
考えながら、ふと洋服を見て、さくらさんじゃない、すみれだと確信した。


先週すみれが嬉しそうに紙袋から出した、新しいワンピースを着ているから、間違いない。
「すみれ!」
川べりに下り、それでも内心さくらさんじゃないかと少しドキドキしながら声を掛けると、振り返ったすみれはニコッと笑って、「お兄ちゃん。もう来たの?」と言った。

 

 

「ああ。撮影には早すぎるんだけど、ちょっとね・・・」
すみれには、映研のことや撮影場所なども話題の一つとして話している。
「すみれは、どうしてこんなところにいるんだよ?」
橋の上ならまだしも、どうして川原に下りているのかは不思議なところである。

 

「うーん、どうしてお兄ちゃんがこんな川原を選んだのかな、って思って見に来たの」
そう言ってふふっと笑う。
「別に俺が独断で選んだわけじゃないよ。先輩とか、他のメンバーの意見もあってここにしたんだから」
そっかぁ、とすみれは呟いた。

 

 

 

「あれー?どうして七尾先輩がここにいるんですかぁ?」
大きな声がして振り返ると、萌とひかり、そして翠が川べりに下りつつあるところだった。
「まだ早いですよぉ。撮影は1時間あとからですぅ」
そう。今日は深雪も来ることになっているので、それに合わせて少し遅めに始めることになっているのだ。

 

「風見さんともう一度しっかり話したいと思って、来てみたんだ」
俺が答えると、翠が少し首をかしげながら、「そちらは、妹さん?」と聞いてきた。さくらではなく?という意味だろう。
「ああ。俺の妹で、すみれっていうんだ」

 

虹色プリズム第47・48話イラスト

 

 

 

言い終わらないうちにすみれは一歩前へ出て、ぺこりと会釈した。
「七尾すみれです。兄がいつもお世話になっています」
にっこり笑ってそう言う姿は、なんだか母さんに似ていた。

 

 

 

 

 


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