聖学院大学提供│携帯小説「虹色プリズム」
虹色プリズム☆第51・52話 [第二章「銀幕の裏側で」]
◆虹色プリズム
├第二章 銀幕の裏側で
└第51・52話
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その時は「あんなこと?」と思ったが、すみれがおぼれたことだと勝手に思っていた。
その言葉の意味がいまわかった気がする。間違ってなければ、母には許せるはずはないが、さくらは俺の異母妹なのだ。
こんな重大な事実がわかったのに、冷静でいられる俺に自分でも正直驚いているが、なぜか素直に受け入れられるのだ。
いや、母から聞かされてきた理想的な父親ではなく暖かい血の通った人間的な父親がいたということがむしろうれしいという感じなのだ。他の人には理解できないかもしれないが、父を身近に感じられた。父がさくらを通じて真実を教えてくれていると感じた。
さくらとすみれはそんなことも知らぬまま双子の兄弟のように楽しそうに映画の話をしている。
その姿を見ていて、ひらめいた!
「ねえ、さくらさんもこの映画に出てくれない?もちろんすみれも出るんだけどふたりがいるととてもおもしろいストーリーになるんだ。」
さくらは驚いたようであったがすぐに
「やります。私映画に興味があるんです」
「さくら、大丈夫、そんな安受け合い。合唱コンクールはどうするの」
練習のついでにちょっと見学のつもりで一緒に来ていた友だちが心配して声をかけた。
「もちろん合唱コンクールもがんばるよ。大丈夫ですよね、蒼也さん」
いきなり蒼也さんと呼ばれてちょっとむずかゆい思いでいると、すかさず萌が不満そうに
「蒼也さんって、なれなれしいわよ、七尾さんと呼びなさい。私たちだって七尾さんなんだからあ」
確かにそうだ、萌や翠に蒼也さんと呼ばれたら変だ。するとひかりが口をはさんだ。
「蒼也くん、水車小屋のストーリーがつながったのね。」
「ひかり先輩まで蒼也くんですか」
萌が口を尖らせた。
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ひかりはそれには応えない。
「パズルの最後のピースがうまくはまりそうね」
ひかりも興奮気味だ。
俺が見た水車小屋の夢というかまぼろしの話を面白いからとシナリオに入れるようにいったのはひかりだったのだが、何度ミーティングをしてもうまいストーリーにならなかったから気にしていたのだ。深雪先輩まで巻き込んで夏休みには受験勉強の合間にヨネダコーヒーでやったのに、うまくまとまっていなかった。
それこそすみれが演じるヒロインは「まぼろしの少女」になりかけていたのだが、ふたりいたんだ!これではっきり見えた。
少し撮り直しの部分は出てくるが、肝心の部分はこれからなので、二人にしても大丈夫だ。

ヒントをあたえてくれたおばの子ども、おれの姪の桃花と甥のあきらもせっかくだから回想シーンで使ってあげよう。この前遊びに来たときにビデオカメラをまわしておいたのだ。
14歳の少女がふたり。すみれとさくら、3月生まれのすみれ、4月うまれのさくら。家に戻って仕上げればそのふたりの学園青春映画のシナリオはほぼ完成だ。
川べりでの撮影は順調に終えることができた。シナリオ変更によるとり直しという技術的なことは深雪先輩に相談すればいい。
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1月31日(土)個別相談会開催!!
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