聖学院大学提供│携帯小説「虹色プリズム」
虹色プリズム☆第6話 [第一章「蒼夏の頃」]
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◆虹色プリズム
├第一章 蒼夏の頃
└第6話
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フゥッと、携帯の電話口の向こうから、微かな音が聞こえた。すみれちゃんがローソクを吹き消したらしい。
「ハッピーバースディ…」
私がゆっくり歌いだすと、全員が私にそろえるように歌いだす。
ただひとり、肝心の七尾を除いて…。
私は歌いながら、七尾をつついた。
「ハッピーバースディ ディアすみれ~…」
困惑した顔のまま七尾も歌いだし、その口に私は携帯のマイクを近づける。
「ハッピーバースディ トゥーユー」
歌い終わり、温かな拍手を、僅かでもマイクが拾ってくれることを祈りかけたころ、携帯から「あっ!」という、すみれちゃんの甲高い声が聞こえた。
一瞬、全員が緊張する。が、すぐにその緊張は解けた。
「お母さんが帰ってきた!」
ぱっと明るいすみれちゃんの声。「お母さんが帰ってきたみたい」とみんなに伝えると、一同ほっとした表情を浮かべる。
「…もう、大丈夫だな?」
七尾は『お兄ちゃん』らしい落ち着いた声で電話の向こうのすみれちゃんにきいた。
返事までは聞こえなかったが、多分「大丈夫」だったのだろう。
二言三言喋った後、七尾は電話を切った。
一瞬、七尾が私の方へ「やれやれ」とも「ありがとう」ともつかぬ表情を向けた。
少しだけ、胸がきゅっとする。
「みなさん。ありがとうございました」
七尾は周囲を見渡して明るく礼を言った。
そして私に改めて向き直って、「ありがとうございました」と言った。
ああ、私って、七尾から見たらセンパイなんだな、と、少し残念に思った。
月森の機転には正直言って驚いた。俺なんかじゃ、到底思いつかないことだ。
春川が早くも「さすがですね」と言って月森に話し掛けている。
この2人が話し始めると長い。当分は口を挟む隙はないだろう。
手元の携帯がまた光った。今度はメールだ。
「お兄ちゃん、さっきはありがとう(^▽^)
ひかりちゃんにも、ありがとうって伝えておいてね。」
すみれにしては短いメールだったが、俺は改めてほっとした。
ちらりと月森の方を見る。
まぁ…後でいいか。
しかしどうして、すみれと月森はこんなにも仲がいいのだろう。
いつだったか、すみれが何か言っていたな…。
だが、どんなに記憶を辿っても思い出せなかった。
「七尾っ!早くこっち来いよ」
黒木部長の、怒りを含んだ声がして、俺は飛び上がった。
「あ、は…はい」
慌てて部長と岡野先輩のいるテーブルに行く。
何だったかな…すみれと月森の関係…。
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