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聖学院大学提供│携帯小説「虹色プリズム」

虹色プリズム☆第7話 [第一章「蒼夏の頃」]

投稿日時:2008/08/04(月) 00:00rss

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◆虹色プリズム
├第一章 蒼夏の頃
└第7話
━━━━━━━━★☆

 


…すみれと月森の関係…。

 

今更ながら、自分でも不思議だと思う。

あれは確か…ズキッ!

ふと頭が痛みが走る。

 

☆  ☆  ☆

 

ずっと…ずっと待ってるからね…

絶対にまた会おうね…○○○○○で約束…

 

☆  ☆  ☆

 

 

夕食を終え、みんなで遊戯室へ移動することに~♪

 

「それにしても、ここの山荘はえらく山奥に建っているんですねぇ」

何気に翼がいった。

 

 

木ノ下 翼…この山荘の管理人の孫である、芦谷 武人の恋人らしいが、正直何を考えているのか分らない。

 

わざわざ、夏休みなのに恋人のバイトを手伝いに来たのか?

 

外見からは良いところのお嬢さんっぽい感じがする。

 

俺は人付き合いは良いほうではないが、この女には何かあると俺の勘が告げている…

更にいえば、山荘管理人の木戸 雅美は高齢の為、足が悪いらしいが、どうしてこんなに山奥まで来る必要がある?

孫が来ているのだから、全部任せておけばいいじゃないか。

 

…あー、まずいないつもの事ながら自分の悪い癖が出始めている。

俺は頭を振って今の事を忘れようとする。

 

「どしたの?」

ふと、翠が傍にきて聞いてくる。

「いや、ちょっとね」

俺は適当にごまかした。

俺は、話題を変えるため「遊戯室って何処にあるんですか?」 と芦谷 武人に聞く。

 

食堂を出てからゆうに5分以上歩いている。

 

「すいませんね、遊戯室は別館にありますので、一度地下へ降りてからでないと行けないようになっているんですよ。」

にやけながら芦谷 武人が答えた。

別館?外から見た感じではどうみても1つの館にしか見えなかったが…

俺の脳裏に不安が見え隠れする。

地下へ降り、歩く事数分、目の前には鉄製の大きな扉が現れた。

 

「あれっ、向こう側の扉は木製だったのにこっちの扉は鉄製?」

 

翠が不思議そうな顔をしながら呟いた。

地上へ出てすぐ左手側に扉が見える。

 

「こちらが遊戯室となっております。」芦谷 武人がいう。

「やれやれ、やっと到着か」部長がため息混じりに答えた。

 

他の皆もどこか疲れた顔をしている。

確かに食堂からこの遊戯室までどのくらい歩いたのだろうか。

普段から鍛えているはずの部長まで、ちょっとお疲れ気味の様子だ。

 

「ゆうに1駅ぶんくらいは歩いていないか?」黒木部長が皆に聞こえるような大きな声で言った。

俺も一息つこうと思い、翠に声をかけようと辺りを見回すが何処にも見当たらない…

「みど…」翠を呼ぼうとした瞬間、部屋の中から男女の悲鳴が聞こえた…

とにかく反射的に叫び声のした方へ俺は駈け入った。

 

「遊技室」と言われる部屋の中には副部長の岡野と一年の萌が恐怖に顔をひきつらせて立っていた。


そして彼らの視線の先を追うと暗がりにぼーと異様な身なりの人影が見える。


さらによく見るとそれは腰の曲がった白髪の老人が杖をついた姿であることがわかった。

部屋は板張りで何もなくかなり広い。

 

管理人の木戸である。

 

「それにしても、なぜ木戸がここにいるのだろうか。我々は地下の一本道を通ってここに出た。そして誰にも追い越されなかったし、先ほどまで食堂で一緒だった足の悪い木戸が先回りしてここにいるなど、映画じゃあるまいし、瞬間移動か…。」

 

「まてよ、地上からここに来る道があるに違いない。車で来たに違いない。」

「それにしても、なぜ、芦谷は我々をわざわざ地下の道を案内したのだろう。まさか、ここの場所を隠すため?」

 

 

悪い癖で頭の中で自問自答を始めている。

 

その時

 

「びっくりするじゃない。だいたい暗くてじめじめした地下道なんて趣味悪いよ。横溝正史じゃないんだから。それにおじいさん、その格好は変よ。」

萌が声をあげた。まったく、この場面で思ったことをそのまま口にできる萌はすごい。

 

「いやいやごめんなさいねえ、お嬢さん。映画研究会と聞いて、少し趣向をこらしてみたくなってね。」

木戸が応えた。

 

「遊技室というから卓球台とかビリヤード台がおいてあるのかと思いましたよ。」

黒木がおどけて口を開いた。


嘘だ。

あの地下道を通りながらみんなが考えたことは「遊技室=お仕置き部屋」だったはずだ。少なくとも俺は、その時点から不気味なものを感じていたし、岡野と萌が、木戸の姿に悲鳴あげたのも、そういう気分になっていたからに違いない。

「はっはっは、卓球台?温泉宿じゃないんだから。よくドアの上をご覧なさい。」


いつのまにか木戸の傍らに立っている翼である。

あわててドアの外に出て、ドアの上にかかっている古びた名札をよくみると「お遊戯室」とある。

「お遊戯?」

全員が唖然とした。

不思議なものである。

「お遊戯」と知ったとたんに、不気味に思われた部屋も、昔遊んだ幼稚園のそれであることがわかったし、何だか気味の悪いと思っていた木戸も園長先生のようでもあるし、翼も幼稚園の先生に見えてきた。

 

見えなくなって心配していた翠もひかりさんと一緒にいる。

 

「今日はここまでにしておきましょう。君たちには明日とっておきのものをお見せすることにいたしましょう。七尾君、君がすーと昔に忘れたことをきっと思い出すよ。今回の君の脚本にも膨らみがでるといいね」

おお!名指しかよ。俺の脚本にまで口出しするのか。

 

でも、虹色プリズム第7話イラスト

そういえばこのロケハンの最初からずーと気になっていたこと、過去の記憶、なんだか、解けてきそうな気がしてきた。

 

「さあ、今日のところは部屋に帰って寝よう。みんなゆっくり休めよ。」

黒木が部長らしくその場をしめた。

 

よくみると黒木の手には小さなハンディカメラが握られている。

さすがメーキングビデオの撮影はしっかりとしていたわけである。

 

つづく。。。。

 

♪次回の更新は、8月11日になります♪

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