【The 聖学院物語】 パンフレットには載っていない物語を掲載
バングラディッシュからの留学生、ハミドさんインタビュー [【The 聖学院物語】]
投稿日時:2012/06/25(月) 18:05
バングラディッシュからの留学生に聞く
HAMID HOSSAIN CHY.(ハミド ホサイン チョドリ)さん
政治経済学部政治経済学科4年
●日本に留学したいと思ったきっかけ
日本とバングラディッシュは、自然環境が崩れてしまっていることなど似ている点は多いのに、日本は経済的に発展していて、一方バングラディッシュの経済は発展しておらず、若者たちは、どこかあきらめてしまっています。
なぜ日本は経済的に発展しているのか、それを知りたいと思い留学を決めました。
また、日本には従兄弟が住んでいるので、その影響もあります。浅草から大学に通っていますので、スカイツリーがよく見えますよ。
●大学に入学するまでの道のり
日本語学校に約2年、専門学校(コンピュータ系)に約2年、その後聖学院大学に入学しました。
アルバイトをしながら日本語の勉強をし、専門学校時代に結婚をしました。バングラディッシュでフィアンセと結婚式を挙げ、その後妻を日本に呼び寄せ、彼女も日本語学校に通ってもらいました。
結婚をして勉強を続けることがどんなに難しいかを周囲に言われ続けましたが、それでも故郷から遠い日本において二人で生活をしようと思ったのは、二人であれば苦しいことも楽しいことも共有できる、お互いに心の支えになりうるということを考えたからです。
事実、彼女がいるから頑張ることができたと思っています。もちろん従兄弟の協力もなければ今の自分はありません。
●聖学院大学での学びについて
専門学校の友人の勧めもあり、聖学院大学を知りました。
日本語にまだ自信がなかったので、最初の一年は、特別プログラムで日本語を集中的に学びました。そのため、他の学生よりも、多くの単位数をとらなければならず、時間が足りないという点で苦労はしていますが、特別プログラムで学んだことで、専門科目の理解が上がったと実感しています。
特別プログラムの先生は「困ったことがあったらいつでも相談して」と頻繁に声をかけてくれます。他大学に通っている留学生の友人に話を聞くと、先生とは授業以外であまり接点がなかったり、授業以外の話をする機会も少ないので、こんなに先生と距離の近い大学はないということがよくわかります。
ゼミの先生も同様で「いつでも来なさいよ」と言って受け止めてくださいます。距離の近い友人のような存在です。
●東日本大震災を受けて
3.11の地震の時は、バングラディッシュには帰らず日本に居ました。故郷の家族は心配していましたが、翌日に電話がつながるようになると、安心してくれたようでした。
日本人が頑張っているときに国外に出るのは(逃げるようで)嫌だったし、何よりも自分自身の勉強を途中であきらめたくなかった。妻も理解してくれたので、志を貫くことができました。
●卒業と就職、その後のビジョン
まずは、しっかりと聖学院大学を卒業すること。今、バングラディッシュから、アメリカやイギリスなど海外の大学に留学する若者が増えています。しかしその多くが理由はそれぞれあるのでしょうが、卒業することができていない状況です。
自分はバングラディッシュで目標を持てずにいる若い人に、夢をあきらめなければ達成できるということを、身をもって伝えたいと思っています。
経済関係の企業への就職を目指していますが、日本で社会の経験をして、それをバングラディッシュに持ち帰り故郷に貢献したいと考えています。
今はやりたいことが多すぎて困ってしまうのですが、SNSを利用したWEBデザインのコミュニティを立ち上げて、運営を始めています。
●留学を目指す人へのメッセージ
留学生は自分のことだけを考えてしまいがちです。そうするといろいろな面で煮詰まってしまいます。それよりも、社会のことを考える、助けることを考える、という視点を持つと、次第に目標がはっきりとしてくるように思います。
夢をあきらめないでほしいです。
●写真
2012年6月13日(水)に行なわれた「国際交流会」の様子。聖学院大学に在籍する留学生が、毎年それぞれの自国の文化や、言葉、食べ物を紹介します。ハミドさんご夫婦は、バングラディッシュの結婚式について発表しました。
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