大きくする 標準 小さくする
  • トップ
  • ブログトップ
  • 10/12開催 児童学科オープンキャンパス体験授業「社会の中にある教育力について考える」

SEIGAKUIN UNIV Open Campus BLOG

10/12開催 児童学科オープンキャンパス体験授業「社会の中にある教育力について考える」 [オープンキャンパス関連]

投稿日時:2013/10/23(水) 18:53

10月12日(土)、オープンキャンパスの体験授業の時間にて、児童学科の小池茂子先生に「社会の中にある教育力について考える」についてお話ししていただきました。


      講義をされる小池茂子先生

人類の進化・歴史をひも解きつつ、教育という営みは人類の出現と共にあるのだと、小池先生は話されました。
最初に、「狩猟採集生活による教育的営み」についての説明が行われました。
タンザニアのラエトリで発見された人類の祖先の最古の直立歩行足跡化石(360万年前)の写真を示され、それが両親と子どもの足跡と推測されるものであることの説明を通して人類最初の教育は家族間において営まれたことが紹介されました。

狩猟採集生活の時代、父と母と子が生活を共にしながら、食料のありかや獲得の仕方、或いは外敵からの身の守り方、暑さ寒さのしのぎ方など、今日の生命を明日につないでいくために必要な知識や技術を親が子どもに生活を通じて教えた、この継承こそが教育的営みの最初であったというのです。

次に、家族単位の狩猟採集生活を脱して、人間が他者と共に集落を作って生活した時代の「村落共同体にみる教育」について取り上げられました。
近代社会の以前の共同体では、人々は家族の枠を超えて村を作り土地を共有し合い、農業生産や日常生活を互いに助け合うことによって自給自足的な生活を営みました。このような村落共同体の中での教育とは、先行世代の村の大人たちの手で、次世代を担う未成熟者たち子ども・青年たちを社会の一人前の構成員にしようとする営みでありました。

そして、学校という組織化された教育の場がなかった社会の中で行われた具体的な教育の仕掛けについて説明されました。その一つは、On the Job Trainingです。これは子ども或いは青年たちが大人と共に仕事をする中で、生活を営む上で必要な知識や技術を教え込んでいくというものです。また、年中行事や祭礼を通じた教育がありました。


   多くの高校生が模擬授業に参加しました

授業では、主に東日本の農村で行われてきた「鳥追い」という行事を例に引き、伝統的な行事に子どもたちを参加させ、子どもたちがその行事を楽しみながらも、そこにある一定の役割を与えることで、子どもたちに自分が生活する社会にある文化を継承させ、且つ農村社会の構成員としての自覚を育てていくという仕掛けがそこにはあったということが紹介されました。

さらに、大人たちがその社会に伝わる神話・民話・物語を子どもに話して聞かせることも教育でした。子どもたちは大人たちが語って聞かせてくれる神話や物語を通じて、自分たちが生活する社会の成り立ち、伝統、そして規範(何をするべきなのか、何をしてはいけないのか)を学んでいったのでした。

小池茂子先生は、人間の教育という営みは今から何万年も前から行われ続けてきたのだということ、そして近代になってすべての子どもたちが通える学校教育の場が出現する以前から、社会の中にはその社会の中にいる未成熟者たちを社会の一員に育て上げていく仕組みが存在し、教育の営みが行われてきたのだと締めくくられました。


児童学科ホームページは下記

http://www.seigakuin.jp/contents/faculty/child/