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  <title>聖学院大学提供│携帯小説「虹色プリズム」</title>
  <subtitle>全国初の試み！聖学院大学提供の携帯小説「虹色プリズム」は、メール配信版とWEBサイト版と両方お楽しみいただけます！</subtitle>
  <updated>2008-07-08T17:10:25+09:00</updated>
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    <name>聖学院大学オープンキャンパス</name>
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    <title>虹色プリズム☆第61・62話【最終話】</title>
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    <author>
      <name>聖学院大学オープンキャンパス</name>
    </author>
    <updated>2009-03-02T08:00:00+09:00</updated>
    <published>2009-03-09T12:10:26+09:00</published>
    <modified>2007-12-20T10:05:03+09:00</modified>
    <summary type="html"><![CDATA[ ★☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<br />◆虹色プリズム<br />├第二章 銀幕の裏側で<br />└第59・60話<br />━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★☆ 
<p>どんと構えているべきなのかとは思うが、手に汗をかいていた。<br />「虹色プリズム」の完成試写会である。</p>
<p>どんな切り口で演出するか散々迷った。<br />淡々としたドキュメンタリー調？<br />それも悪くはないが・・・<br />映画はやはりエンターティメントだ！</p>
<p>　父に対する対抗心もある。<br />賞を狙える作品を・・・こけおどしでは意味がないが、賛否両論が分かれるくらい衆目を惹きつけるものを！</p>
<p>・・・傲慢だろうか。</p>
<p>だが今は、少しでも多くの注目を集めたい。<br />がんばってくれた仲間たちのためにも・・・</p>
<p>　ひかりの横顔をそっと見る。<br />真剣なまなざしで画面に見入っている様子を確認して、安堵した。</p>
<p>　　　　　　　　　　　</p>
<p>　虹をバックにしたエンドロールが終わる。部室は拍手に包まれた。明るくなった部屋の中、みんなの顔を見回す。</p>
<p><br />ひかり、さくら、すみれ・・・</p>
<p>翠、萌、黒木、岡野・・・</p>
<p>そして深雪先輩に木戸先生。</p>
<p>どの顔も満足げに見えた。</p>
<p>　<br />　父を、越えられただろうか？わからないけれど・・・俺は俺にしか創れないものを創った。</p>
<p><br />なら、それでいい。</p>
<p> </p>
<p><br />「グランプリおめでとう！！」</p>
<p><br />窓の外には虹の橋が見える。木戸先生の紹介とは思えないほど今風の、おしゃれな喫茶店で、ジュースや水、アイスティーなど、各自好みの飲み物が入ったグラスを高く上げ乾杯した。<br /></p>
<p><br /><br />+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
<p><img height="240" alt="" width="240" align="right" border="0" style="WIDTH: 240px; HEIGHT: 240px" src="http://www.seigakuin.net/files/user/yuusyou.gif" />参加者はもちろん、映研メンバーと出演者、その指導に当たった木戸先生と逢坂さんである。（映研本来の顧問の先生は欠席）</p>
<p>「いやぁ、さすが七尾だなぁ。俺の指導が良かったんだな」<br />久しぶりに顔を出した黒木は、そんな勝手なことを言っている。</p>
<p><br />「何を言ってるんですかぁ～。黒木先輩、映画については何にも教えてくれなかったじゃないですかぁ～」<br />萌は少し不満顔だ。<br />「何を言ってるんだ。編集の仕方は俺が教えたんだぞ」<br />慌てる黒木。</p>
<p><br />「はい。確かにマニュアルをもらいましたが、実際に教えてもらったことは・・・」<br />「七尾っ！それは言わないであげてくれ」</p>
<p>岡野のフォローに、すみれちゃんやさくらさんも思わず笑っている。<br />日頃はぼんやりした蒼也も今日は何だかのりがいい。</p>
<p>ふふっと思わず笑っていたら、そんな私を隣から翠が笑顔で見ているのに気づいた。<br />「ひかり先輩も、Ｆ大学合格おめでとうございます」<br />天使みたいな笑顔で小さくそう言ってくれると、なんだか嬉しさが二倍になってしまう。</p>
<p>映研と同じだけ、いや、もっと。勉強にも手を抜かなかった私だけれど、結果、上手く推薦枠に滑り込めて、黒木や岡野よりひと足早く進路が決定した。<br />「ありがとう。でも、まだみんなには内緒よ」<br />小声でそう返事をすると、翠は「もちろん」と笑った。</p>
<p>いいな、と思う。こんな笑顔があれば、もう少し素直に七尾にも・・・。<br />まぁ、結果良ければすべてよし、としよう。</p>
<p><br />作品が仕上がり、大会へ送った後、七尾は私に告白してくれた。そして、私たちは現在、一応付き合っている。</p>
<p>「ほら、みんなジュースばっかり飲んでないで、食べて食べて！何しろ奇跡のグランプリを獲得したんだから！」<br />元気にそう言ったのは深雪だった。<br />この喫茶店のオーナーである、木戸先生の教え子と一緒に、ピザやらサンドイッチやらをたくさん運んでいる。<br />今日のパーティーにかかる経費はすべて木戸先生の奢りというから、相変わらずの太っ腹さである。</p>
<p><br />「あ、手伝います！」</p>
<p><br />翠と私、そして萌が同時に厨房の方へ向かおうとすると、オーナーが片手でそれを止める。<br />「だめだめ。今日の主役なんだから、パーティーを楽しんでくれればいいんだよ」<br />ふふふ、と私たち三人は笑った。</p>
<p><br />「何を言ってるんです。主役は七尾くんですよ」<br />私が大きめの声でそう言うと、みんなの視線が一気に七尾に集まる。</p>
<p> </p>
<p>今回、全国グランプリおよび最優秀脚本賞を受賞した、まぎれもない【我が映画研究会のヒーロー】七尾蒼也は、照れくさそうに笑った。<br /></p>
<p>＜完＞<br /></p>
<p><br /></p>
<p><a target="_blank" href="http://www.seigakuin.net/blog_detail/blog_id=1&amp;id=151"></a></p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p><span style="FONT-SIZE: small">
  <p>◆一般入試直前対策に！</p>
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  <p><br /><a href="mailto:emg@m.seigakuin.jp">emg@m.seigakuin.jp</a></p>
  <p> </p></span>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
<p><strong style="FONT-SIZE: small"><span style="COLOR: #008000">掲示板『虹色プリズム』♪</span></strong></p>
<p> </p>
<p>聖学院大学が提供する携帯小説「虹色プリズム」をいつもご覧頂き、ありがとうございます！</p>
<p>読者の皆様の感想や応援メッセージを募集しています。ぜひ投稿ください♪</p>
<p> </p><a href="http://www.seigakuin.net/bbs_show/MODE=input&amp;bbs_header_id=2">
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    <content type="html"><![CDATA[ ★☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<br />◆虹色プリズム<br />├第二章 銀幕の裏側で<br />└第59・60話<br />━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★☆ 
<p>どんと構えているべきなのかとは思うが、手に汗をかいていた。<br />「虹色プリズム」の完成試写会である。</p>
<p>どんな切り口で演出するか散々迷った。<br />淡々としたドキュメンタリー調？<br />それも悪くはないが・・・<br />映画はやはりエンターティメントだ！</p>
<p>　父に対する対抗心もある。<br />賞を狙える作品を・・・こけおどしでは意味がないが、賛否両論が分かれるくらい衆目を惹きつけるものを！</p>
<p>・・・傲慢だろうか。</p>
<p>だが今は、少しでも多くの注目を集めたい。<br />がんばってくれた仲間たちのためにも・・・</p>
<p>　ひかりの横顔をそっと見る。<br />真剣なまなざしで画面に見入っている様子を確認して、安堵した。</p>
<p>　　　　　　　　　　　</p>
<p>　虹をバックにしたエンドロールが終わる。部室は拍手に包まれた。明るくなった部屋の中、みんなの顔を見回す。</p>
<p><br />ひかり、さくら、すみれ・・・</p>
<p>翠、萌、黒木、岡野・・・</p>
<p>そして深雪先輩に木戸先生。</p>
<p>どの顔も満足げに見えた。</p>
<p>　<br />　父を、越えられただろうか？わからないけれど・・・俺は俺にしか創れないものを創った。</p>
<p><br />なら、それでいい。</p>
<p> </p>
<p><br />「グランプリおめでとう！！」</p>
<p><br />窓の外には虹の橋が見える。木戸先生の紹介とは思えないほど今風の、おしゃれな喫茶店で、ジュースや水、アイスティーなど、各自好みの飲み物が入ったグラスを高く上げ乾杯した。<br /></p>
<p><br /><br />+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
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<p>「いやぁ、さすが七尾だなぁ。俺の指導が良かったんだな」<br />久しぶりに顔を出した黒木は、そんな勝手なことを言っている。</p>
<p><br />「何を言ってるんですかぁ～。黒木先輩、映画については何にも教えてくれなかったじゃないですかぁ～」<br />萌は少し不満顔だ。<br />「何を言ってるんだ。編集の仕方は俺が教えたんだぞ」<br />慌てる黒木。</p>
<p><br />「はい。確かにマニュアルをもらいましたが、実際に教えてもらったことは・・・」<br />「七尾っ！それは言わないであげてくれ」</p>
<p>岡野のフォローに、すみれちゃんやさくらさんも思わず笑っている。<br />日頃はぼんやりした蒼也も今日は何だかのりがいい。</p>
<p>ふふっと思わず笑っていたら、そんな私を隣から翠が笑顔で見ているのに気づいた。<br />「ひかり先輩も、Ｆ大学合格おめでとうございます」<br />天使みたいな笑顔で小さくそう言ってくれると、なんだか嬉しさが二倍になってしまう。</p>
<p>映研と同じだけ、いや、もっと。勉強にも手を抜かなかった私だけれど、結果、上手く推薦枠に滑り込めて、黒木や岡野よりひと足早く進路が決定した。<br />「ありがとう。でも、まだみんなには内緒よ」<br />小声でそう返事をすると、翠は「もちろん」と笑った。</p>
<p>いいな、と思う。こんな笑顔があれば、もう少し素直に七尾にも・・・。<br />まぁ、結果良ければすべてよし、としよう。</p>
<p><br />作品が仕上がり、大会へ送った後、七尾は私に告白してくれた。そして、私たちは現在、一応付き合っている。</p>
<p>「ほら、みんなジュースばっかり飲んでないで、食べて食べて！何しろ奇跡のグランプリを獲得したんだから！」<br />元気にそう言ったのは深雪だった。<br />この喫茶店のオーナーである、木戸先生の教え子と一緒に、ピザやらサンドイッチやらをたくさん運んでいる。<br />今日のパーティーにかかる経費はすべて木戸先生の奢りというから、相変わらずの太っ腹さである。</p>
<p><br />「あ、手伝います！」</p>
<p><br />翠と私、そして萌が同時に厨房の方へ向かおうとすると、オーナーが片手でそれを止める。<br />「だめだめ。今日の主役なんだから、パーティーを楽しんでくれればいいんだよ」<br />ふふふ、と私たち三人は笑った。</p>
<p><br />「何を言ってるんです。主役は七尾くんですよ」<br />私が大きめの声でそう言うと、みんなの視線が一気に七尾に集まる。</p>
<p> </p>
<p>今回、全国グランプリおよび最優秀脚本賞を受賞した、まぎれもない【我が映画研究会のヒーロー】七尾蒼也は、照れくさそうに笑った。<br /></p>
<p>＜完＞<br /></p>
<p><br /></p>
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    <id>http://www.seigakuin.net,blog/2/190</id>
    <title>虹色プリズム☆第59・60話</title>
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    <author>
      <name>聖学院大学オープンキャンパス</name>
    </author>
    <updated>2009-02-23T12:25:00+09:00</updated>
    <published>2009-02-23T12:29:58+09:00</published>
    <modified>2007-12-20T10:05:03+09:00</modified>
    <summary type="html"><![CDATA[ ★☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<br />◆虹色プリズム<br />├第二章 銀幕の裏側で<br />└第59・60話<br />━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★☆ 
<p>「ところがある日、会社にドキュメンタリー映画のことが発覚し、突如、単身赴任を命じられ、ブラジルへ飛ばされることになった。その時ゆりさんは妊娠していたが、信也君には知らせなかったようだ。<br />ゆりさんは一人で生むことを決心し、その代わり信也君と家族を苦しめることになるので二度と信也君には会わないと心に決めた。</p>
<p> </p>
<p>だから、さくらさんが生まれたことも信也君は知らなかった。ゆりさんは隣町に引越し、信也君には知らせなかった。<br />もちろん私は知っていたが、口止めされたので信也君にはわからないと告げていた。一方、わたしはさくらさんのおじいちゃんの役を引き受け、生活に追われるゆりさんを支えた。<br />当時の部員たちもゆりさんのことはずいぶん心配し、いろいろと助けてくれた。さくらさんが３歳になった頃、おそらく部員の一人が知らせたのだろう、信也君はゆりさんに自分との子どもがいることをはじめて知った。<br />私にどうしてもゆりさんとさくらさんに会いたいといってきたが、ゆりさんは承知しなかった。</p>
<p><br />それでも自分の子どもであるならひと目会って抱いてやりたいという信也君の思いに応える形で、さくらさんだけを私が連れていき会わせることになった。<br />場所は、この川のほとりに立つ古民家を改造した料亭が選ばれた。昔の農家を再現した作りになっており、川につながったところには水車小屋が再現されていた。</p>
<p><br />信也君は奥さんにも話していたのだろう、蒼也くんとすみれちゃんを連れてきていた。兄弟として引き合わせたいと思っていたのだろう。</p>
<p><br />まだ幼かったさくらちゃんはすみれちゃんとすぐに仲良くなり、外で遊び始めた。私は信也君にその後のいきさつを話することに中に二人で入った。</p>
<p>蒼也くんはあまりに似たふたりを目にして混乱しているようだった。事故はそこで起こった。蒼也君と二人の妹はかくれんぼのようなことをして遊んでいたが、さくらさんが足をすべらせて川に転落したのである。子どもの泣き声がするのを聞いて騒ぎになったが、幸い少し流されただけで大学生に助けられた。<br />急いで救急車で運ばれ、しばらく入院したあと家に帰った。それから二度と会うことをゆりさんは許さなかった。</p>
<p> </p>
<p>実は信也君は会社にドキュメンタリー映画の話が発覚後も、あきらめず仕事の合間に取材を続けていた。ビデオテープが何回か私の元に届けられたりしていたが、２度目の単身赴任が決まった。今度はインドネシアだった。<br />信也君は取材が進むと喜んで赴任したが、ある日交通事故で亡くなったと知らせを受けた。<br />不可解な死であったが、結局、交通事故と処理されたようだ。葬儀には蒼也くんたちのお母さんに許されてゆりさんとさくらさんも参列していたんだよ。」</p>
<p> </p>
<p>ここまで一気に話した木戸は少し疲れた表情をみせた。</p>
<p> </p>
<p><br /><br />+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
<p><img height="240" alt="" width="240" align="right" border="0" style="WIDTH: 240px; HEIGHT: 240px" src="http://www.seigakuin.net/files/user/31_32man.gif" />「大丈夫、おじいちゃん」<br />さくらが木戸にやさしく声をかけた。</p>
<p>蒼也はあまり母が話したがらない部分の父の話が聞けたことに満足していた。みんなもあまりにドラマチックな話に圧倒されていた。</p>
<p>蒼也が言った。</p>
<p> </p>
<p>「部員のみなさん、そして出演者のみなさん、今日で撮影は無事に終わりました。最後の最後になって急に登場人物を増やして申し訳ありませんでした。でもそれにより、ストーリーに厚みと意外性が加わりました。</p>
<p>俺の夢の中にいつも出てきてなぞの言葉を残して消えていった少女のなぞも木戸先生のおかげで解けました。本当にありがとうございました。</p>
<p>あとは深雪先輩の力を少し借りて、編集の作業に入ります。きっとすばらしい作品に仕上がるとおもいます。期待していてください。」</p>
<p>いつの間にか、ひかりは、すっかり映研の部長の顔になっている蒼也の横顔を誇らしげに見つめていた。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>　雷鳴と共に、スクリーンに洋館が映し出された。<br />軋む階段。ろうそくの炎・・・</p>
<p><br />　映像は一転して、川の流れへ。<br />人形が流されていく・・・</p>
<p><br />　夕焼けの中手をとりあう二人の少女。</p>
<p><br />さらに場面は変わり、まぶしい光の向こうに立つ、顔の見えない女性・・・</p>
<p> </p>
<p>「待ってるからね・・・」</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br /></p>
<p><a target="_blank" href="http://www.seigakuin.net/blog_detail/blog_id=1&amp;id=151"></a></p>
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<p> </p>
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    <content type="html"><![CDATA[ ★☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<br />◆虹色プリズム<br />├第二章 銀幕の裏側で<br />└第59・60話<br />━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★☆ 
<p>「ところがある日、会社にドキュメンタリー映画のことが発覚し、突如、単身赴任を命じられ、ブラジルへ飛ばされることになった。その時ゆりさんは妊娠していたが、信也君には知らせなかったようだ。<br />ゆりさんは一人で生むことを決心し、その代わり信也君と家族を苦しめることになるので二度と信也君には会わないと心に決めた。</p>
<p> </p>
<p>だから、さくらさんが生まれたことも信也君は知らなかった。ゆりさんは隣町に引越し、信也君には知らせなかった。<br />もちろん私は知っていたが、口止めされたので信也君にはわからないと告げていた。一方、わたしはさくらさんのおじいちゃんの役を引き受け、生活に追われるゆりさんを支えた。<br />当時の部員たちもゆりさんのことはずいぶん心配し、いろいろと助けてくれた。さくらさんが３歳になった頃、おそらく部員の一人が知らせたのだろう、信也君はゆりさんに自分との子どもがいることをはじめて知った。<br />私にどうしてもゆりさんとさくらさんに会いたいといってきたが、ゆりさんは承知しなかった。</p>
<p><br />それでも自分の子どもであるならひと目会って抱いてやりたいという信也君の思いに応える形で、さくらさんだけを私が連れていき会わせることになった。<br />場所は、この川のほとりに立つ古民家を改造した料亭が選ばれた。昔の農家を再現した作りになっており、川につながったところには水車小屋が再現されていた。</p>
<p><br />信也君は奥さんにも話していたのだろう、蒼也くんとすみれちゃんを連れてきていた。兄弟として引き合わせたいと思っていたのだろう。</p>
<p><br />まだ幼かったさくらちゃんはすみれちゃんとすぐに仲良くなり、外で遊び始めた。私は信也君にその後のいきさつを話することに中に二人で入った。</p>
<p>蒼也くんはあまりに似たふたりを目にして混乱しているようだった。事故はそこで起こった。蒼也君と二人の妹はかくれんぼのようなことをして遊んでいたが、さくらさんが足をすべらせて川に転落したのである。子どもの泣き声がするのを聞いて騒ぎになったが、幸い少し流されただけで大学生に助けられた。<br />急いで救急車で運ばれ、しばらく入院したあと家に帰った。それから二度と会うことをゆりさんは許さなかった。</p>
<p> </p>
<p>実は信也君は会社にドキュメンタリー映画の話が発覚後も、あきらめず仕事の合間に取材を続けていた。ビデオテープが何回か私の元に届けられたりしていたが、２度目の単身赴任が決まった。今度はインドネシアだった。<br />信也君は取材が進むと喜んで赴任したが、ある日交通事故で亡くなったと知らせを受けた。<br />不可解な死であったが、結局、交通事故と処理されたようだ。葬儀には蒼也くんたちのお母さんに許されてゆりさんとさくらさんも参列していたんだよ。」</p>
<p> </p>
<p>ここまで一気に話した木戸は少し疲れた表情をみせた。</p>
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<p>蒼也はあまり母が話したがらない部分の父の話が聞けたことに満足していた。みんなもあまりにドラマチックな話に圧倒されていた。</p>
<p>蒼也が言った。</p>
<p> </p>
<p>「部員のみなさん、そして出演者のみなさん、今日で撮影は無事に終わりました。最後の最後になって急に登場人物を増やして申し訳ありませんでした。でもそれにより、ストーリーに厚みと意外性が加わりました。</p>
<p>俺の夢の中にいつも出てきてなぞの言葉を残して消えていった少女のなぞも木戸先生のおかげで解けました。本当にありがとうございました。</p>
<p>あとは深雪先輩の力を少し借りて、編集の作業に入ります。きっとすばらしい作品に仕上がるとおもいます。期待していてください。」</p>
<p>いつの間にか、ひかりは、すっかり映研の部長の顔になっている蒼也の横顔を誇らしげに見つめていた。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>　雷鳴と共に、スクリーンに洋館が映し出された。<br />軋む階段。ろうそくの炎・・・</p>
<p><br />　映像は一転して、川の流れへ。<br />人形が流されていく・・・</p>
<p><br />　夕焼けの中手をとりあう二人の少女。</p>
<p><br />さらに場面は変わり、まぶしい光の向こうに立つ、顔の見えない女性・・・</p>
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    <id>http://www.seigakuin.net,blog/2/188</id>
    <title>虹色プリズム☆第57・58話</title>
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    <author>
      <name>聖学院大学オープンキャンパス</name>
    </author>
    <updated>2009-02-16T08:00:00+09:00</updated>
    <published>2009-02-13T16:44:28+09:00</published>
    <modified>2007-12-20T10:05:03+09:00</modified>
    <summary type="html"><![CDATA[ ★☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<br />◆虹色プリズム<br />├第二章 銀幕の裏側で<br />└第57・58話<br />━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★☆ 
<p>天然の萌が驚きの声をあげた。すみれも少し動揺していた。<br />さくらと兄弟であることは知っていたが、映画との関わりについてはあまり知らなかったのである。父のことを３枚の写真でしか知らないさくらはむしろ先が知りたかった。大げさにゆっくり話す木戸の話振りに少しいらいらしていた。</p>
<p><br />「おじいちゃん、先を早く話して」</p>
<p><br />「さくらちゃん、すみれちゃん君たちにとって少しショッキングなこともあるかもしれないけど、話すよ、いいかな。実は二人のお母さんには今日話すことを言ってある。お二人とも私にまかせるということだったので、話すことにしたんだ。」</p>
<p>「私ももう中学２年生です。どんな話でも大丈夫です。それよりも真実を知りたいのです。同じ父を持つ３月１０日生まれのすみれと４月１日生まれのさくらさんがいるのか。」<br />すみれが口を開いた。</p>
<p><br />「みんなに聞いてもらってもかまわないのかね。」</p>
<p><br />「かまいません、父を信じていますから」</p>
<p>蒼也が兄弟を代表するように答えた。</p>
<p> </p>
<p><br /><br />+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
<p>「さくらちゃん、お母さんの名前もあったろう。風見ゆりさんは２年生の部員だった。信也君とゆりさんはとても熱心な部員で優勝作品の脚本を仕上げるのにゆりさんの力が大きかった。話題はいつも映画の話や読んだ小説の話で仲もとても良かった。私は顧問であったが、実は演劇が専門で、映画はよくわからなかったのだが、みんな研究熱心でどんどん自分たちで映画作りのことを学んでいった。</p>
<p><br /><img height="240" alt="57-58イメージ" width="240" align="right" border="0" style="WIDTH: 240px; HEIGHT: 240px" src="http://www.seigakuin.net/files/user/27-28bird.gif" />なかでも信也君の映像感覚はすごくて、映像が見えるような脚本を書いていたし、撮影になるとあたかも作る絵が先に見えているように指示することができた。普通の人間では考えつかないアングルからの撮影など何度も私たちを驚かせた。部員たちの結束も強く、顧問であった私がいうのも何だが、みんなで見事な作品を仕上げてコンクールに出品し優勝したのだ。</p>
<p><br />コンクールが終わって信也くんは大学を芸術学部にするか迷ってなんども私に相談にきたが、結局、両親のことを考えて国立の経済学部に進学した。さくらさんのおかあさんは一年後輩であったが、やはり映画とは関係のない短大の英文科に進学した。</p>
<p>私も映研の優勝の翌年に丸岡南高校に転勤となり、そこでは演劇部の顧問に戻り、丸岡南高校を最後に定年を迎えた、定年後は自分の劇団を作り、そちらで20年活動してきた。</p>
<p>卒業生たちとはしばらく年賀状をやりとりするだけであったが、私が劇団をやりはじめてからは公演を見に来てくれるようになり、部員が自然と集まるようになった。</p>
<p>信也君は卒業後、やがて商社に就職し、結婚。蒼也君が生まれた。ゆりさんは、短大を卒業して信用金庫に就職。もともと演じることも好きだったので私の劇団に入った。</p>
<p>信也君は商社に入り忙しく世界中を飛び回っていたので顔を出すこともなかったが、日本経済がバブルに浮かれているときに商社のやり方に疑問を持ち、悩みぬいて私のところに相談にきた。何回か話すうちに、昔の映画のことを思い出したのか、<br />商社をやめて森林伐採のひどいやり方を告発するドキュメンタリー映画を作りたいといってきた。かなり悩んでいる様子だったが映画の話になると別人のように輝いていた。</p>
<p>その時に熱心に話を聞いていたのがゆりさんだった。映画にする話はとんとん拍子に進み、信也君も元気を取り戻していった.....。<br /></p>
<p> </p>
<p><br /></p>
<p><a target="_blank" href="http://www.seigakuin.net/blog_detail/blog_id=1&amp;id=151"></a></p>
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  <p> </p></span>
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<p> </p>
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    <content type="html"><![CDATA[ ★☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<br />◆虹色プリズム<br />├第二章 銀幕の裏側で<br />└第57・58話<br />━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★☆ 
<p>天然の萌が驚きの声をあげた。すみれも少し動揺していた。<br />さくらと兄弟であることは知っていたが、映画との関わりについてはあまり知らなかったのである。父のことを３枚の写真でしか知らないさくらはむしろ先が知りたかった。大げさにゆっくり話す木戸の話振りに少しいらいらしていた。</p>
<p><br />「おじいちゃん、先を早く話して」</p>
<p><br />「さくらちゃん、すみれちゃん君たちにとって少しショッキングなこともあるかもしれないけど、話すよ、いいかな。実は二人のお母さんには今日話すことを言ってある。お二人とも私にまかせるということだったので、話すことにしたんだ。」</p>
<p>「私ももう中学２年生です。どんな話でも大丈夫です。それよりも真実を知りたいのです。同じ父を持つ３月１０日生まれのすみれと４月１日生まれのさくらさんがいるのか。」<br />すみれが口を開いた。</p>
<p><br />「みんなに聞いてもらってもかまわないのかね。」</p>
<p><br />「かまいません、父を信じていますから」</p>
<p>蒼也が兄弟を代表するように答えた。</p>
<p> </p>
<p><br /><br />+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
<p>「さくらちゃん、お母さんの名前もあったろう。風見ゆりさんは２年生の部員だった。信也君とゆりさんはとても熱心な部員で優勝作品の脚本を仕上げるのにゆりさんの力が大きかった。話題はいつも映画の話や読んだ小説の話で仲もとても良かった。私は顧問であったが、実は演劇が専門で、映画はよくわからなかったのだが、みんな研究熱心でどんどん自分たちで映画作りのことを学んでいった。</p>
<p><br /><img height="240" alt="57-58イメージ" width="240" align="right" border="0" style="WIDTH: 240px; HEIGHT: 240px" src="http://www.seigakuin.net/files/user/27-28bird.gif" />なかでも信也君の映像感覚はすごくて、映像が見えるような脚本を書いていたし、撮影になるとあたかも作る絵が先に見えているように指示することができた。普通の人間では考えつかないアングルからの撮影など何度も私たちを驚かせた。部員たちの結束も強く、顧問であった私がいうのも何だが、みんなで見事な作品を仕上げてコンクールに出品し優勝したのだ。</p>
<p><br />コンクールが終わって信也くんは大学を芸術学部にするか迷ってなんども私に相談にきたが、結局、両親のことを考えて国立の経済学部に進学した。さくらさんのおかあさんは一年後輩であったが、やはり映画とは関係のない短大の英文科に進学した。</p>
<p>私も映研の優勝の翌年に丸岡南高校に転勤となり、そこでは演劇部の顧問に戻り、丸岡南高校を最後に定年を迎えた、定年後は自分の劇団を作り、そちらで20年活動してきた。</p>
<p>卒業生たちとはしばらく年賀状をやりとりするだけであったが、私が劇団をやりはじめてからは公演を見に来てくれるようになり、部員が自然と集まるようになった。</p>
<p>信也君は卒業後、やがて商社に就職し、結婚。蒼也君が生まれた。ゆりさんは、短大を卒業して信用金庫に就職。もともと演じることも好きだったので私の劇団に入った。</p>
<p>信也君は商社に入り忙しく世界中を飛び回っていたので顔を出すこともなかったが、日本経済がバブルに浮かれているときに商社のやり方に疑問を持ち、悩みぬいて私のところに相談にきた。何回か話すうちに、昔の映画のことを思い出したのか、<br />商社をやめて森林伐採のひどいやり方を告発するドキュメンタリー映画を作りたいといってきた。かなり悩んでいる様子だったが映画の話になると別人のように輝いていた。</p>
<p>その時に熱心に話を聞いていたのがゆりさんだった。映画にする話はとんとん拍子に進み、信也君も元気を取り戻していった.....。<br /></p>
<p> </p>
<p><br /></p>
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  </entry>
  <entry>
    <id>http://www.seigakuin.net,blog/2/184</id>
    <title>虹色プリズム☆第55・56話</title>
    <link href="http://www.seigakuin.net/blog_detail/id=184"/>
    <author>
      <name>聖学院大学オープンキャンパス</name>
    </author>
    <updated>2009-02-09T08:00:00+09:00</updated>
    <published>2009-02-07T11:48:15+09:00</published>
    <modified>2007-12-20T10:05:03+09:00</modified>
    <summary type="html"><![CDATA[ ★☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<br />◆虹色プリズム<br />├第二章 銀幕の裏側で<br />└第55・56話<br />━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★☆ 
<p>私とすみれちゃんは、まるで鏡を見ているかのようにそっくりだった。<br />当時はその理由も考えず、ただ面白がった。すみれちゃんとはたくさん話した。<br />気も合い、楽しく話し続ける私たちを見守るように、傍らにはいつもパパがいた。<br />それからしばらく、私たちはよく会っていた。</p>
<p><br />不思議だったのは、すみれちゃんもパパのことを「パパ」と呼んでいたこと。</p>
<p><br />しばらくして、私がいつものように川原に行くと、そこに見たことのない男の子がいた。<br />パパは私に「ちょっと待っていなさい」と言って、ひとりですみれちゃんと、その男の子に近づいて行った。</p>
<p><br />そして・・・</p>
<p><br />記憶はないけれど、しばらく後、私は川に流されていた。流されながら、川原で何かを話し込んでいたパパやすみれちゃんの顔が見えたことは覚えている。パパが驚いて、私を助けようと川に入って・・・でも、実際に私を救ってくれたのは大学生の男の人だった。</p>
<p><img height="240" alt="" width="240" align="right" border="0" style="WIDTH: 240px; HEIGHT: 240px" src="http://www.seigakuin.net/files/user/39_40flower.gif" /><br />その翌日から、パパはうちに来なくなった。</p>
<p><br />小学生の時の記憶は割とあやふやなのに、もっと幼い、その時の記憶だけは妙にはっきりと覚えていた。</p>
<p>今ならわかる。きっと、私のパパとすみれちゃんのお父さんは同一人物だったのだ。<br />つまり私とすみれちゃんは・・・。</p>
<p> </p>
<p>「すみれちゃん。おじいちゃんは、私の本当のおじいちゃんじゃないんです」<br />混乱しながらも、とりあえず「おじいちゃん」が誰なのかから話そうと思った。<br />私が「おじいちゃん」と呼んでいるのは、パパの恩師だった人。パパが高校時代、映画のコンクールで入選したときに、顧問をしてくれていた先生。</p>
<p>パパのこと、どう話せばいいのだろう？</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br /><br />+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>高校の正面玄関から入るとガラスの陳列棚がありその中に古ぼけた小さなトロフィーがある。それが25年前に高校映画コンクールで映研がグランプリを取った時のものであることを知る者はもういない。映画研究会の部員ですら知らない。異動が激しい公立高校ならば当然のことだ。実はそのトロフィーには蒼也の父・佐藤信也の名が脚本・監督としてまたその時の部員の名前と顧問として木戸の名前が刻まれていた。</p>
<p>これは木戸自身がトロフィー受賞後に記念として全員の名前を自腹を切って彫らせたものであった。</p>
<p>木戸はこのトロフィーを今の校長に許可を取り持ってきていた。</p>
<p>それをまず部長である蒼也に渡した。そこに父の名があること確認して、ひかりに回した。蒼也にとって父が優勝したときの監督であった事実ははじめて確認することであったが、もはやあまり驚かなかった。映画作りを通して父の存在を近くに感じていたのである。幻の天才監督と当時騒がれた人物が父であったことはあの夏の合宿の時に木戸の様子からうすうす気がついていた。</p>
<p>さくらにトロフィーが回った時、さくらは「あっ」と小さな声をあげた。母の名前を見つけたのだ。さくらは母から一言も映研にいた話を聞いたことがなかったからである。</p>
<p>トロフィーが一通りみんなに回ったのを確認して、木戸が遠くを見つめながら少し声のトーンを落として話しはじめた。あまりに芝居がかっているので少し滑稽であったが、この人から知らない真実が語られると思うと笑う者はいなかった。</p>
<p>「私が顧問であったことをみんな確認してくれたね。そして佐藤信也君が脚本と監督であったことも。そう、佐藤信也君こそ、当時、天才映像作家出現と騒がれた人物であり、七尾蒼也君とすみれさん、さくらさんのお父さんでもあった人なのだ。今日その話をしようと思って学校からトロフィーを借りてきた。」</p>
<p> </p>
<p><br /></p>
<p><a target="_blank" href="http://www.seigakuin.net/blog_detail/blog_id=1&amp;id=151"></a></p>
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    <content type="html"><![CDATA[ ★☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<br />◆虹色プリズム<br />├第二章 銀幕の裏側で<br />└第55・56話<br />━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★☆ 
<p>私とすみれちゃんは、まるで鏡を見ているかのようにそっくりだった。<br />当時はその理由も考えず、ただ面白がった。すみれちゃんとはたくさん話した。<br />気も合い、楽しく話し続ける私たちを見守るように、傍らにはいつもパパがいた。<br />それからしばらく、私たちはよく会っていた。</p>
<p><br />不思議だったのは、すみれちゃんもパパのことを「パパ」と呼んでいたこと。</p>
<p><br />しばらくして、私がいつものように川原に行くと、そこに見たことのない男の子がいた。<br />パパは私に「ちょっと待っていなさい」と言って、ひとりですみれちゃんと、その男の子に近づいて行った。</p>
<p><br />そして・・・</p>
<p><br />記憶はないけれど、しばらく後、私は川に流されていた。流されながら、川原で何かを話し込んでいたパパやすみれちゃんの顔が見えたことは覚えている。パパが驚いて、私を助けようと川に入って・・・でも、実際に私を救ってくれたのは大学生の男の人だった。</p>
<p><img height="240" alt="" width="240" align="right" border="0" style="WIDTH: 240px; HEIGHT: 240px" src="http://www.seigakuin.net/files/user/39_40flower.gif" /><br />その翌日から、パパはうちに来なくなった。</p>
<p><br />小学生の時の記憶は割とあやふやなのに、もっと幼い、その時の記憶だけは妙にはっきりと覚えていた。</p>
<p>今ならわかる。きっと、私のパパとすみれちゃんのお父さんは同一人物だったのだ。<br />つまり私とすみれちゃんは・・・。</p>
<p> </p>
<p>「すみれちゃん。おじいちゃんは、私の本当のおじいちゃんじゃないんです」<br />混乱しながらも、とりあえず「おじいちゃん」が誰なのかから話そうと思った。<br />私が「おじいちゃん」と呼んでいるのは、パパの恩師だった人。パパが高校時代、映画のコンクールで入選したときに、顧問をしてくれていた先生。</p>
<p>パパのこと、どう話せばいいのだろう？</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br /><br />+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>高校の正面玄関から入るとガラスの陳列棚がありその中に古ぼけた小さなトロフィーがある。それが25年前に高校映画コンクールで映研がグランプリを取った時のものであることを知る者はもういない。映画研究会の部員ですら知らない。異動が激しい公立高校ならば当然のことだ。実はそのトロフィーには蒼也の父・佐藤信也の名が脚本・監督としてまたその時の部員の名前と顧問として木戸の名前が刻まれていた。</p>
<p>これは木戸自身がトロフィー受賞後に記念として全員の名前を自腹を切って彫らせたものであった。</p>
<p>木戸はこのトロフィーを今の校長に許可を取り持ってきていた。</p>
<p>それをまず部長である蒼也に渡した。そこに父の名があること確認して、ひかりに回した。蒼也にとって父が優勝したときの監督であった事実ははじめて確認することであったが、もはやあまり驚かなかった。映画作りを通して父の存在を近くに感じていたのである。幻の天才監督と当時騒がれた人物が父であったことはあの夏の合宿の時に木戸の様子からうすうす気がついていた。</p>
<p>さくらにトロフィーが回った時、さくらは「あっ」と小さな声をあげた。母の名前を見つけたのだ。さくらは母から一言も映研にいた話を聞いたことがなかったからである。</p>
<p>トロフィーが一通りみんなに回ったのを確認して、木戸が遠くを見つめながら少し声のトーンを落として話しはじめた。あまりに芝居がかっているので少し滑稽であったが、この人から知らない真実が語られると思うと笑う者はいなかった。</p>
<p>「私が顧問であったことをみんな確認してくれたね。そして佐藤信也君が脚本と監督であったことも。そう、佐藤信也君こそ、当時、天才映像作家出現と騒がれた人物であり、七尾蒼也君とすみれさん、さくらさんのお父さんでもあった人なのだ。今日その話をしようと思って学校からトロフィーを借りてきた。」</p>
<p> </p>
<p><br /></p>
<p><a target="_blank" href="http://www.seigakuin.net/blog_detail/blog_id=1&amp;id=151"></a></p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p><span style="FONT-SIZE: small">
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  <p> </p></span>
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<p> </p>
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<p> </p>
<p>聖学院大学が提供する携帯小説「虹色プリズム」をいつもご覧頂き、ありがとうございます！</p>
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  </entry>
  <entry>
    <id>http://www.seigakuin.net,blog/2/183</id>
    <title>虹色プリズム☆第53・54話</title>
    <link href="http://www.seigakuin.net/blog_detail/id=183"/>
    <author>
      <name>聖学院大学オープンキャンパス</name>
    </author>
    <updated>2009-02-02T08:00:00+09:00</updated>
    <published>2009-01-31T14:22:48+09:00</published>
    <modified>2007-12-20T10:05:03+09:00</modified>
    <summary type="html"><![CDATA[ ★☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<br />◆虹色プリズム<br />├第二章 銀幕の裏側で<br />└第53・54話<br />━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★☆ 
<p>撮影最終日。<br />私は集合時間より３０分早く川原へ向かっていた。<br />二人だけで話がしたかった。<br />思ったとおり、すでに彼女の姿があった。</p>
<p> </p>
<p><br />草の上に座っていた彼女の隣に、黙って座った。<br />微笑んだ彼女は言う。<br />「もう１０年くらいたつんでしょうか？」<br />「・・・そうね、私たちが出会ってから」<br />初対面を装ってしまったけど・・・<br />私たちは子供のころ、すでに出会っていた。<br />初めて会ったときは無邪気に嬉しかったし、私たちは気が合った。</p>
<p> </p>
<p><br />彼女が川に落ちたあの日までは・・・。</p>
<p> </p>
<p>　話したいことはたくさんあったはずなのに、言葉が出てこない。<br />・・・お父さんは、どんな思いで彼女を見ていたんだろう。</p>
<p> </p>
<p>思いつめたように口を開いたのは、彼女のほうだった。<br />「私・・・いなかったほうが良かったんでしょうか」<br />唐突だったけれど・・・<br />「そんな・・・」<br />それは、私のほうが思っていたことなのだ。<br />ずっと・・・</p>
<p> </p>
<p><br />「そんなことないわ」</p>
<p> </p>
<p><br />毅然とした声に驚いて顔を上げると。<br />ひかりさんが立っていた・・・<br />見たことがないおじいさんと一緒に。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br /><br />+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「おじいちゃん・・・」<br />おそらくその老人のことを呼んだのだと思う。<br />彼女・・・さくらは、びっくりしたようにそう呟いた。<br />「さくらさんは、木戸先生を知っているのよね」<br />ひかりさんが優しく微笑んで言う。<br />「さくらのおじいさんなんですか？」<br />ひかりさんへそう尋ねるとおじいさんが静かに笑った。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />おじいさんは懐かしげに眼を細め、私たちのそばに座る。<br />「さくら、すみれ。大きくなったなぁ」<br />本当に懐かしそうに。このおじいさんは、私のことも知っているの？</p>
<p> </p>
<p>「さくらさん。全部話してあげて。すみれちゃんは、もう知らなくちゃいけないの」<br />さくらの様子をうかがうと、</p>
<p> </p>
<p>頼りなげな表情はまるでひかりさんの言葉がゆっくりと浸透するかのように徐々に消え、</p>
<p>一種の決意のようなものが見て取れた。</p>
<p> </p>
<p><br />私が知らなくちゃいけないこと？さくらは何を知っているというの？</p>
<p> </p>
<p><br />何から話せばいいのだろう？</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>母さんはずっと、一人の人を想っていた。<br />それが、佐藤という人。写真は３枚しかない。まだ赤ちゃんの私を、抱っこしている写真と、少し大きくなった私と川原を歩いている写真。そして、最後の一枚は、玄関の前で４歳の私を抱き上げている写真。<br />川原の写真は後姿だし、抱っこしている写真はどちらもブレていて顔が不鮮明だ。<br />でも私は、その人の顔をしっかりと覚えている。<br />「パパ」と呼んで追いかけた記憶がある。</p>
<p><img height="202" alt="虹色プリズム第53・54話イラスト" hspace="5" width="188" align="right" border="0" style="WIDTH: 188px; HEIGHT: 202px" src="http://www.seigakuin.net/files/user/53_54baby2.gif" /></p>
<p><br />優しく笑うその表情も、私の手を引く、大きな手も。<br />籍こそ入っていなかったけれど、私は確かに彼の娘であり、母にとっても、夫だった。</p>
<p> </p>
<p><br />私がちょうど幼稚園に入った頃、パパは私を遠くの町へ連れて行った。<br />電車に乗ることなんてあまりなかったから、私は遠くだと感じたのだけれど、今思えばたったひと駅。<br />私はそこで、すみれちゃんに会った。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br /></p>
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    <content type="html"><![CDATA[ ★☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<br />◆虹色プリズム<br />├第二章 銀幕の裏側で<br />└第53・54話<br />━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★☆ 
<p>撮影最終日。<br />私は集合時間より３０分早く川原へ向かっていた。<br />二人だけで話がしたかった。<br />思ったとおり、すでに彼女の姿があった。</p>
<p> </p>
<p><br />草の上に座っていた彼女の隣に、黙って座った。<br />微笑んだ彼女は言う。<br />「もう１０年くらいたつんでしょうか？」<br />「・・・そうね、私たちが出会ってから」<br />初対面を装ってしまったけど・・・<br />私たちは子供のころ、すでに出会っていた。<br />初めて会ったときは無邪気に嬉しかったし、私たちは気が合った。</p>
<p> </p>
<p><br />彼女が川に落ちたあの日までは・・・。</p>
<p> </p>
<p>　話したいことはたくさんあったはずなのに、言葉が出てこない。<br />・・・お父さんは、どんな思いで彼女を見ていたんだろう。</p>
<p> </p>
<p>思いつめたように口を開いたのは、彼女のほうだった。<br />「私・・・いなかったほうが良かったんでしょうか」<br />唐突だったけれど・・・<br />「そんな・・・」<br />それは、私のほうが思っていたことなのだ。<br />ずっと・・・</p>
<p> </p>
<p><br />「そんなことないわ」</p>
<p> </p>
<p><br />毅然とした声に驚いて顔を上げると。<br />ひかりさんが立っていた・・・<br />見たことがないおじいさんと一緒に。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br /><br />+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「おじいちゃん・・・」<br />おそらくその老人のことを呼んだのだと思う。<br />彼女・・・さくらは、びっくりしたようにそう呟いた。<br />「さくらさんは、木戸先生を知っているのよね」<br />ひかりさんが優しく微笑んで言う。<br />「さくらのおじいさんなんですか？」<br />ひかりさんへそう尋ねるとおじいさんが静かに笑った。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />おじいさんは懐かしげに眼を細め、私たちのそばに座る。<br />「さくら、すみれ。大きくなったなぁ」<br />本当に懐かしそうに。このおじいさんは、私のことも知っているの？</p>
<p> </p>
<p>「さくらさん。全部話してあげて。すみれちゃんは、もう知らなくちゃいけないの」<br />さくらの様子をうかがうと、</p>
<p> </p>
<p>頼りなげな表情はまるでひかりさんの言葉がゆっくりと浸透するかのように徐々に消え、</p>
<p>一種の決意のようなものが見て取れた。</p>
<p> </p>
<p><br />私が知らなくちゃいけないこと？さくらは何を知っているというの？</p>
<p> </p>
<p><br />何から話せばいいのだろう？</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>母さんはずっと、一人の人を想っていた。<br />それが、佐藤という人。写真は３枚しかない。まだ赤ちゃんの私を、抱っこしている写真と、少し大きくなった私と川原を歩いている写真。そして、最後の一枚は、玄関の前で４歳の私を抱き上げている写真。<br />川原の写真は後姿だし、抱っこしている写真はどちらもブレていて顔が不鮮明だ。<br />でも私は、その人の顔をしっかりと覚えている。<br />「パパ」と呼んで追いかけた記憶がある。</p>
<p><img height="202" alt="虹色プリズム第53・54話イラスト" hspace="5" width="188" align="right" border="0" style="WIDTH: 188px; HEIGHT: 202px" src="http://www.seigakuin.net/files/user/53_54baby2.gif" /></p>
<p><br />優しく笑うその表情も、私の手を引く、大きな手も。<br />籍こそ入っていなかったけれど、私は確かに彼の娘であり、母にとっても、夫だった。</p>
<p> </p>
<p><br />私がちょうど幼稚園に入った頃、パパは私を遠くの町へ連れて行った。<br />電車に乗ることなんてあまりなかったから、私は遠くだと感じたのだけれど、今思えばたったひと駅。<br />私はそこで、すみれちゃんに会った。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br /></p>
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  </entry>
  <entry>
    <id>http://www.seigakuin.net,blog/2/177</id>
    <title>虹色プリズム☆第51・52話</title>
    <link href="http://www.seigakuin.net/blog_detail/id=177"/>
    <author>
      <name>聖学院大学オープンキャンパス</name>
    </author>
    <updated>2009-01-26T08:00:00+09:00</updated>
    <published>2009-01-23T18:33:54+09:00</published>
    <modified>2007-12-20T10:05:03+09:00</modified>
    <summary type="html"><![CDATA[ ★☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<br />◆虹色プリズム<br />├第二章 銀幕の裏側で<br />└第51・5２話<br />━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★☆ 
<p> </p>
<p>その時は「あんなこと？」と思ったが、すみれがおぼれたことだと勝手に思っていた。</p>
<p>その言葉の意味がいまわかった気がする。間違ってなければ、母には許せるはずはないが、さくらは俺の異母妹なのだ。</p>
<p>こんな重大な事実がわかったのに、冷静でいられる俺に自分でも正直驚いているが、なぜか素直に受け入れられるのだ。</p>
<p> </p>
<p><br />いや、母から聞かされてきた理想的な父親ではなく暖かい血の通った人間的な父親がいたということがむしろうれしいという感じなのだ。他の人には理解できないかもしれないが、父を身近に感じられた。父がさくらを通じて真実を教えてくれていると感じた。</p>
<p>さくらとすみれはそんなことも知らぬまま双子の兄弟のように楽しそうに映画の話をしている。</p>
<p>その姿を見ていて、ひらめいた！</p>
<p> </p>
<p>「ねえ、さくらさんもこの映画に出てくれない？もちろんすみれも出るんだけどふたりがいるととてもおもしろいストーリーになるんだ。」</p>
<p>さくらは驚いたようであったがすぐに<br />「やります。私映画に興味があるんです」</p>
<p>「さくら、大丈夫、そんな安受け合い。合唱コンクールはどうするの」<br />練習のついでにちょっと見学のつもりで一緒に来ていた友だちが心配して声をかけた。</p>
<p> </p>
<p>「もちろん合唱コンクールもがんばるよ。大丈夫ですよね、蒼也さん」</p>
<p>いきなり蒼也さんと呼ばれてちょっとむずかゆい思いでいると、すかさず萌が不満そうに</p>
<p>「蒼也さんって、なれなれしいわよ、七尾さんと呼びなさい。私たちだって七尾さんなんだからあ」</p>
<p>確かにそうだ、萌や翠に蒼也さんと呼ばれたら変だ。するとひかりが口をはさんだ。</p>
<p> </p>
<p><br />「蒼也くん、水車小屋のストーリーがつながったのね。」</p>
<p>「ひかり先輩まで蒼也くんですか」</p>
<p><br />萌が口を尖らせた。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br /><br />+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>ひかりはそれには応えない。</p>
<p>「パズルの最後のピースがうまくはまりそうね」</p>
<p> </p>
<p>ひかりも興奮気味だ。</p>
<p>俺が見た水車小屋の夢というかまぼろしの話を面白いからとシナリオに入れるようにいったのはひかりだったのだが、何度ミーティングをしてもうまいストーリーにならなかったから気にしていたのだ。深雪先輩まで巻き込んで夏休みには受験勉強の合間にヨネダコーヒーでやったのに、うまくまとまっていなかった。</p>
<p>それこそすみれが演じるヒロインは「まぼろしの少女」になりかけていたのだが、ふたりいたんだ！これではっきり見えた。</p>
<p>少し撮り直しの部分は出てくるが、肝心の部分はこれからなので、二人にしても大丈夫だ。</p>
<p><img height="202" alt="虹色プリズム第49・50話イラスト" hspace="5" width="188" align="right" border="0" style="WIDTH: 188px; HEIGHT: 202px" src="http://www.seigakuin.net/files/user/49_50river.gif" /></p>
<p> </p>
<p><br />ヒントをあたえてくれたおばの子ども、おれの姪の桃花と甥のあきらもせっかくだから回想シーンで使ってあげよう。この前遊びに来たときにビデオカメラをまわしておいたのだ。</p>
<p>１４歳の少女がふたり。すみれとさくら、３月生まれのすみれ、４月うまれのさくら。家に戻って仕上げればそのふたりの学園青春映画のシナリオはほぼ完成だ。</p>
<p>川べりでの撮影は順調に終えることができた。シナリオ変更によるとり直しという技術的なことは深雪先輩に相談すればいい。</p>
<p> </p>
<p><br /></p>
<p><a target="_blank" href="http://www.seigakuin.net/blog_detail/blog_id=1&amp;id=151"></a></p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
<p> </p><span style="FONT-SIZE: medium">
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<p> </p>
<p> </p>
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    <content type="html"><![CDATA[ ★☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<br />◆虹色プリズム<br />├第二章 銀幕の裏側で<br />└第51・5２話<br />━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★☆ 
<p> </p>
<p>その時は「あんなこと？」と思ったが、すみれがおぼれたことだと勝手に思っていた。</p>
<p>その言葉の意味がいまわかった気がする。間違ってなければ、母には許せるはずはないが、さくらは俺の異母妹なのだ。</p>
<p>こんな重大な事実がわかったのに、冷静でいられる俺に自分でも正直驚いているが、なぜか素直に受け入れられるのだ。</p>
<p> </p>
<p><br />いや、母から聞かされてきた理想的な父親ではなく暖かい血の通った人間的な父親がいたということがむしろうれしいという感じなのだ。他の人には理解できないかもしれないが、父を身近に感じられた。父がさくらを通じて真実を教えてくれていると感じた。</p>
<p>さくらとすみれはそんなことも知らぬまま双子の兄弟のように楽しそうに映画の話をしている。</p>
<p>その姿を見ていて、ひらめいた！</p>
<p> </p>
<p>「ねえ、さくらさんもこの映画に出てくれない？もちろんすみれも出るんだけどふたりがいるととてもおもしろいストーリーになるんだ。」</p>
<p>さくらは驚いたようであったがすぐに<br />「やります。私映画に興味があるんです」</p>
<p>「さくら、大丈夫、そんな安受け合い。合唱コンクールはどうするの」<br />練習のついでにちょっと見学のつもりで一緒に来ていた友だちが心配して声をかけた。</p>
<p> </p>
<p>「もちろん合唱コンクールもがんばるよ。大丈夫ですよね、蒼也さん」</p>
<p>いきなり蒼也さんと呼ばれてちょっとむずかゆい思いでいると、すかさず萌が不満そうに</p>
<p>「蒼也さんって、なれなれしいわよ、七尾さんと呼びなさい。私たちだって七尾さんなんだからあ」</p>
<p>確かにそうだ、萌や翠に蒼也さんと呼ばれたら変だ。するとひかりが口をはさんだ。</p>
<p> </p>
<p><br />「蒼也くん、水車小屋のストーリーがつながったのね。」</p>
<p>「ひかり先輩まで蒼也くんですか」</p>
<p><br />萌が口を尖らせた。</p>
<p> </p>
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<p><br /><br />+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
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<p> </p>
<p>ひかりはそれには応えない。</p>
<p>「パズルの最後のピースがうまくはまりそうね」</p>
<p> </p>
<p>ひかりも興奮気味だ。</p>
<p>俺が見た水車小屋の夢というかまぼろしの話を面白いからとシナリオに入れるようにいったのはひかりだったのだが、何度ミーティングをしてもうまいストーリーにならなかったから気にしていたのだ。深雪先輩まで巻き込んで夏休みには受験勉強の合間にヨネダコーヒーでやったのに、うまくまとまっていなかった。</p>
<p>それこそすみれが演じるヒロインは「まぼろしの少女」になりかけていたのだが、ふたりいたんだ！これではっきり見えた。</p>
<p>少し撮り直しの部分は出てくるが、肝心の部分はこれからなので、二人にしても大丈夫だ。</p>
<p><img height="202" alt="虹色プリズム第49・50話イラスト" hspace="5" width="188" align="right" border="0" style="WIDTH: 188px; HEIGHT: 202px" src="http://www.seigakuin.net/files/user/49_50river.gif" /></p>
<p> </p>
<p><br />ヒントをあたえてくれたおばの子ども、おれの姪の桃花と甥のあきらもせっかくだから回想シーンで使ってあげよう。この前遊びに来たときにビデオカメラをまわしておいたのだ。</p>
<p>１４歳の少女がふたり。すみれとさくら、３月生まれのすみれ、４月うまれのさくら。家に戻って仕上げればそのふたりの学園青春映画のシナリオはほぼ完成だ。</p>
<p>川べりでの撮影は順調に終えることができた。シナリオ変更によるとり直しという技術的なことは深雪先輩に相談すればいい。</p>
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<p><br /></p>
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<p> </p>
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<p> </p>
<p> </p>
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  </entry>
  <entry>
    <id>http://www.seigakuin.net,blog/2/175</id>
    <title>虹色プリズム☆第49・50話</title>
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    <author>
      <name>聖学院大学オープンキャンパス</name>
    </author>
    <updated>2009-01-19T08:00:00+09:00</updated>
    <published>2009-01-17T13:07:30+09:00</published>
    <modified>2007-12-20T10:05:03+09:00</modified>
    <summary type="html"><![CDATA[ ★☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<br />◆虹色プリズム<br />├第二章 銀幕の裏側で<br />└第49・50話<br />━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★☆ 
<p>「すみれちゃんね！会いたかったわ」<br />翠は嬉しそうに微笑んだ。<br />「久しぶりね、すみれちゃん」<br />ひかりも声を掛けている。</p>
<p> </p>
<p>「・・・本当に、そっくりですね」<br />萌は、昨日の少女、さくらと比較しているようだった。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「そういえば、どうしてわざわざ下で待ち合わせにしたの？橋の上でも良かったんじゃない？」<br />しばらく話しているうち、ひかりが唐突に萌に聞いた。<br />ひかりも以前さくらに会ったことがあるらしく、もう一度会うために来たらしい。<br />「そうなんですけどぉ、さくらさんが、一秒でも長く合唱の練習したいって言うので、ここにしたんですぅ」</p>
<p>・・・別に橋の上で待ち合わせしてもそんなに時間は変わらないと思うが。というか、なぜわざわざ川べりに下りて練習するのだろう。<br />極論を言ってしまえば、歌の練習ぐらい放課後の学校でも、カラオケボックスでもできそうなものだ。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「あ、来ましたよ！」<br />翠の声に、全員が上を見ると、確かに風見さくらともうひとり、女の子が下りてくるところだった。</p>
<p>下りきるとさくらは深々と頭を下げ、昨日はありがとうございました、と言う。<br />そして萌に、紙袋に入れられた上履き（たぶん）と、それとは別に小さな袋を渡した。<br />おそらく、お礼のお菓子か何かだろう。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>隣の少女がすみれに気づいた。<br />「ねえ、あなた・・・さくらそっくりね！」<br />その瞬間、意外なことが起きた。<br />すみれの性格からして、きっとこういうとき、「わぁ、本当！鏡みたい！」と叫んだりして、こう・・・騒ぐと思っていたのだが、すみれはまるで昨日のさくらのように、硬い表情のままだった。<br />「本当。・・・そっくり」<br />静かにそういうと、ぎこちなく笑い、さくらに握手を求めた。</p>
<p>なんだか違和感がした。<br />もしかして、二人は既に会ったことがあるんじゃないか・・・。<br />だがこのときはまだ、自分の中に沸いた、そんな馬鹿げた想像にさえ、まだ気づいていなかった。<br /><br /> <br /></p>
<p><br /><br />+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
<p>さくらさんに単刀直入に聞いてみた。</p>
<p>「小さい頃、川に落ちたことない？」</p>
<p><img height="202" alt="虹色プリズム第49・50話イラスト" hspace="5" width="188" align="right" border="0" style="WIDTH: 188px; HEIGHT: 202px" src="http://www.seigakuin.net/files/user/49_50river.gif" /></p>
<p>「どうして知っているですか？おぼれかけたんです。覚えてないんですが…。」</p>
<p> </p>
<p>やはりさくらが川に落ちたらしい。まぼろしをたどるとその時誰かが助けようとして亡くなっているはずなのだが、いやなことを思い出させるのはかわいそうなので、それ以上聞かなかった。</p>
<p> </p>
<p>聞いたとしてもたぶんその話は聞かされていないだろう。誰でも幼稚園以前の記憶はほとんど覚えていないし、覚えていても断片的なものだ。</p>
<p>するとさくらの方から話しだした。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「ほんとに危なかったらしいのですが、近くにいた大学生が助けてくれたそうです。その命の恩人とは今でも時々手紙をやり取りしてますよ。助けてもらったのに食事をごちそうになったりして」</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>あれ！？俺の想像していたことと全然違う。助けたのは俺のおやじで、助けた後におぼれて死んだ、それを隠すために外国で交通事故死したと幼かった俺たちは信じ込まされている。そう、思い始めていたところだったのだ。</p>
<p>記憶は嘘をつくといわれているらしい。そう思いたいように記憶を作り上げる。父の死とまぼろしの少女をどこかで勝手に結びつけていたのだろう。</p>
<p>この前おばさんが来たとき気になることをいっていた。母に話しているところを偶然聞いてしまったのだ。</p>
<p> </p>
<p><br />「蒼也君、兄さんにそっくりになってきたわね。映画が好きなんだって。兄さんも映画つくっていたわよね。それでは食べられなくて商社マンになったんだけどね。そこでおねえさんに出会って七尾家の養子におさまって、私たちは安心したんだけどね。あんなことがあって、さらに事故でしょ。時々、お兄さんはやっぱり映画を作っていた方が幸せだったのかなって思うこともあるのよ」</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>普段からずけずけというおばさんなのだが、いやみはないので母とも仲良くやっているのだ。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br /></p>
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<p> </p>
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<p> </p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
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<p>「すみれちゃんね！会いたかったわ」<br />翠は嬉しそうに微笑んだ。<br />「久しぶりね、すみれちゃん」<br />ひかりも声を掛けている。</p>
<p> </p>
<p>「・・・本当に、そっくりですね」<br />萌は、昨日の少女、さくらと比較しているようだった。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「そういえば、どうしてわざわざ下で待ち合わせにしたの？橋の上でも良かったんじゃない？」<br />しばらく話しているうち、ひかりが唐突に萌に聞いた。<br />ひかりも以前さくらに会ったことがあるらしく、もう一度会うために来たらしい。<br />「そうなんですけどぉ、さくらさんが、一秒でも長く合唱の練習したいって言うので、ここにしたんですぅ」</p>
<p>・・・別に橋の上で待ち合わせしてもそんなに時間は変わらないと思うが。というか、なぜわざわざ川べりに下りて練習するのだろう。<br />極論を言ってしまえば、歌の練習ぐらい放課後の学校でも、カラオケボックスでもできそうなものだ。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「あ、来ましたよ！」<br />翠の声に、全員が上を見ると、確かに風見さくらともうひとり、女の子が下りてくるところだった。</p>
<p>下りきるとさくらは深々と頭を下げ、昨日はありがとうございました、と言う。<br />そして萌に、紙袋に入れられた上履き（たぶん）と、それとは別に小さな袋を渡した。<br />おそらく、お礼のお菓子か何かだろう。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>隣の少女がすみれに気づいた。<br />「ねえ、あなた・・・さくらそっくりね！」<br />その瞬間、意外なことが起きた。<br />すみれの性格からして、きっとこういうとき、「わぁ、本当！鏡みたい！」と叫んだりして、こう・・・騒ぐと思っていたのだが、すみれはまるで昨日のさくらのように、硬い表情のままだった。<br />「本当。・・・そっくり」<br />静かにそういうと、ぎこちなく笑い、さくらに握手を求めた。</p>
<p>なんだか違和感がした。<br />もしかして、二人は既に会ったことがあるんじゃないか・・・。<br />だがこのときはまだ、自分の中に沸いた、そんな馬鹿げた想像にさえ、まだ気づいていなかった。<br /><br /> <br /></p>
<p><br /><br />+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
<p>さくらさんに単刀直入に聞いてみた。</p>
<p>「小さい頃、川に落ちたことない？」</p>
<p><img height="202" alt="虹色プリズム第49・50話イラスト" hspace="5" width="188" align="right" border="0" style="WIDTH: 188px; HEIGHT: 202px" src="http://www.seigakuin.net/files/user/49_50river.gif" /></p>
<p>「どうして知っているですか？おぼれかけたんです。覚えてないんですが…。」</p>
<p> </p>
<p>やはりさくらが川に落ちたらしい。まぼろしをたどるとその時誰かが助けようとして亡くなっているはずなのだが、いやなことを思い出させるのはかわいそうなので、それ以上聞かなかった。</p>
<p> </p>
<p>聞いたとしてもたぶんその話は聞かされていないだろう。誰でも幼稚園以前の記憶はほとんど覚えていないし、覚えていても断片的なものだ。</p>
<p>するとさくらの方から話しだした。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「ほんとに危なかったらしいのですが、近くにいた大学生が助けてくれたそうです。その命の恩人とは今でも時々手紙をやり取りしてますよ。助けてもらったのに食事をごちそうになったりして」</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>あれ！？俺の想像していたことと全然違う。助けたのは俺のおやじで、助けた後におぼれて死んだ、それを隠すために外国で交通事故死したと幼かった俺たちは信じ込まされている。そう、思い始めていたところだったのだ。</p>
<p>記憶は嘘をつくといわれているらしい。そう思いたいように記憶を作り上げる。父の死とまぼろしの少女をどこかで勝手に結びつけていたのだろう。</p>
<p>この前おばさんが来たとき気になることをいっていた。母に話しているところを偶然聞いてしまったのだ。</p>
<p> </p>
<p><br />「蒼也君、兄さんにそっくりになってきたわね。映画が好きなんだって。兄さんも映画つくっていたわよね。それでは食べられなくて商社マンになったんだけどね。そこでおねえさんに出会って七尾家の養子におさまって、私たちは安心したんだけどね。あんなことがあって、さらに事故でしょ。時々、お兄さんはやっぱり映画を作っていた方が幸せだったのかなって思うこともあるのよ」</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>普段からずけずけというおばさんなのだが、いやみはないので母とも仲良くやっているのだ。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br /></p>
<p><a target="_blank" href="http://www.seigakuin.net/blog_detail/blog_id=1&amp;id=151"></a></p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
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<p> </p>
<p> </p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
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  </entry>
  <entry>
    <id>http://www.seigakuin.net,blog/2/173</id>
    <title>虹色プリズム☆第47・48話</title>
    <link href="http://www.seigakuin.net/blog_detail/id=173"/>
    <author>
      <name>聖学院大学オープンキャンパス</name>
    </author>
    <updated>2009-01-12T08:00:00+09:00</updated>
    <published>2009-01-10T13:59:46+09:00</published>
    <modified>2007-12-20T10:05:03+09:00</modified>
    <summary type="html"><![CDATA[ ★☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<br />◆虹色プリズム<br />├第二章 銀幕の裏側で<br />└第47・48話<br />━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★☆ 
<p><br /> 私は映像に釘付けになっていた。<br />私がいないときに萌ちゃんが撮っていたというものだ。<br />先日会ったすみれちゃんにそっくりな少女だ・・・</p>
<p>蒼也の驚いた顔。<br />少女の戸惑い。<br />そして川に落ちそうになる彼女を間一髪で捕らえた手。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「どうです？」<br />萌がニヤニヤしながら言う。<br />「良く撮れているわ・・・」<br />生返事しながら少女の顔から目を離せずにいる。</p>
<p>　似ているが、硬い表情のせいかすみれとは別人にも見える。<br />似ているからこそ違いが際立つというか・・・<br />でもかすかな違和感。<br />なんだろう、これは・・・？</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「彼女、風見さくらさんって言って北緑中学合唱部なんですって。靴が流されちゃって、私が上履きを貸してあげたんですよ。<br />今日返してもらうんで会うことになってるんです」</p>
<p>　萌は得意気にしゃべり続けていた。</p>
<p><br />　夢の中の少女を思い浮かべながら、俺は歩いていた。<br />夢の中で川に落ちた女の子を、俺はすみれだと思って疑わなかったが・・・<br />本当にそうだったのか？</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>　・・・本当にも何も、夢は夢だ。<br />だいたい俺は、さくらさんとは初対面じゃないか。<br />会ったこともないのに夢に出てくるわけが・・・</p>
<p>　川べりに立つ人影を見つけて、俺の思考は中断された。<br />・・・わからない？</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>　表情がしっかり見える位置にいるのに、俺はその子がさくらさんだと断じることができなかった。</p>
<p><br /></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br /></p>
<p><br /><br />+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>・・・どっちだろう。<br />考えながら、ふと洋服を見て、さくらさんじゃない、すみれだと確信した。</p>
<p><br />先週すみれが嬉しそうに紙袋から出した、新しいワンピースを着ているから、間違いない。<br />「すみれ！」<br />川べりに下り、それでも内心さくらさんじゃないかと少しドキドキしながら声を掛けると、振り返ったすみれはニコッと笑って、「お兄ちゃん。もう来たの？」と言った。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「ああ。撮影には早すぎるんだけど、ちょっとね・・・」<br />すみれには、映研のことや撮影場所なども話題の一つとして話している。<br />「すみれは、どうしてこんなところにいるんだよ？」<br />橋の上ならまだしも、どうして川原に下りているのかは不思議なところである。</p>
<p> </p>
<p>「うーん、どうしてお兄ちゃんがこんな川原を選んだのかな、って思って見に来たの」<br />そう言ってふふっと笑う。<br />「別に俺が独断で選んだわけじゃないよ。先輩とか、他のメンバーの意見もあってここにしたんだから」<br />そっかぁ、とすみれは呟いた。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「あれー？どうして七尾先輩がここにいるんですかぁ？」<br />大きな声がして振り返ると、萌とひかり、そして翠が川べりに下りつつあるところだった。<br />「まだ早いですよぉ。撮影は１時間あとからですぅ」<br />そう。今日は深雪も来ることになっているので、それに合わせて少し遅めに始めることになっているのだ。</p>
<p> </p>
<p>「風見さんともう一度しっかり話したいと思って、来てみたんだ」<br />俺が答えると、翠が少し首をかしげながら、「そちらは、妹さん？」と聞いてきた。さくらではなく？という意味だろう。<br />「ああ。俺の妹で、すみれっていうんだ」</p>
<p> </p>
<p><img height="202" alt="虹色プリズム第47・48話イラスト" hspace="5" width="188" align="right" border="0" style="WIDTH: 188px; HEIGHT: 202px" src="http://www.seigakuin.net/files/user/47_48woman.gif" /></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>言い終わらないうちにすみれは一歩前へ出て、ぺこりと会釈した。<br />「七尾すみれです。兄がいつもお世話になっています」<br />にっこり笑ってそう言う姿は、なんだか母さんに似ていた。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br /></p>
<p><a target="_blank" href="http://www.seigakuin.net/blog_detail/blog_id=1&amp;id=151"></a></p>
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<p> </p>
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<p> </p>
<p> </p>
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<p><br /> 私は映像に釘付けになっていた。<br />私がいないときに萌ちゃんが撮っていたというものだ。<br />先日会ったすみれちゃんにそっくりな少女だ・・・</p>
<p>蒼也の驚いた顔。<br />少女の戸惑い。<br />そして川に落ちそうになる彼女を間一髪で捕らえた手。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「どうです？」<br />萌がニヤニヤしながら言う。<br />「良く撮れているわ・・・」<br />生返事しながら少女の顔から目を離せずにいる。</p>
<p>　似ているが、硬い表情のせいかすみれとは別人にも見える。<br />似ているからこそ違いが際立つというか・・・<br />でもかすかな違和感。<br />なんだろう、これは・・・？</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「彼女、風見さくらさんって言って北緑中学合唱部なんですって。靴が流されちゃって、私が上履きを貸してあげたんですよ。<br />今日返してもらうんで会うことになってるんです」</p>
<p>　萌は得意気にしゃべり続けていた。</p>
<p><br />　夢の中の少女を思い浮かべながら、俺は歩いていた。<br />夢の中で川に落ちた女の子を、俺はすみれだと思って疑わなかったが・・・<br />本当にそうだったのか？</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>　・・・本当にも何も、夢は夢だ。<br />だいたい俺は、さくらさんとは初対面じゃないか。<br />会ったこともないのに夢に出てくるわけが・・・</p>
<p>　川べりに立つ人影を見つけて、俺の思考は中断された。<br />・・・わからない？</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>　表情がしっかり見える位置にいるのに、俺はその子がさくらさんだと断じることができなかった。</p>
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<p> </p>
<p>・・・どっちだろう。<br />考えながら、ふと洋服を見て、さくらさんじゃない、すみれだと確信した。</p>
<p><br />先週すみれが嬉しそうに紙袋から出した、新しいワンピースを着ているから、間違いない。<br />「すみれ！」<br />川べりに下り、それでも内心さくらさんじゃないかと少しドキドキしながら声を掛けると、振り返ったすみれはニコッと笑って、「お兄ちゃん。もう来たの？」と言った。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「ああ。撮影には早すぎるんだけど、ちょっとね・・・」<br />すみれには、映研のことや撮影場所なども話題の一つとして話している。<br />「すみれは、どうしてこんなところにいるんだよ？」<br />橋の上ならまだしも、どうして川原に下りているのかは不思議なところである。</p>
<p> </p>
<p>「うーん、どうしてお兄ちゃんがこんな川原を選んだのかな、って思って見に来たの」<br />そう言ってふふっと笑う。<br />「別に俺が独断で選んだわけじゃないよ。先輩とか、他のメンバーの意見もあってここにしたんだから」<br />そっかぁ、とすみれは呟いた。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「あれー？どうして七尾先輩がここにいるんですかぁ？」<br />大きな声がして振り返ると、萌とひかり、そして翠が川べりに下りつつあるところだった。<br />「まだ早いですよぉ。撮影は１時間あとからですぅ」<br />そう。今日は深雪も来ることになっているので、それに合わせて少し遅めに始めることになっているのだ。</p>
<p> </p>
<p>「風見さんともう一度しっかり話したいと思って、来てみたんだ」<br />俺が答えると、翠が少し首をかしげながら、「そちらは、妹さん？」と聞いてきた。さくらではなく？という意味だろう。<br />「ああ。俺の妹で、すみれっていうんだ」</p>
<p> </p>
<p><img height="202" alt="虹色プリズム第47・48話イラスト" hspace="5" width="188" align="right" border="0" style="WIDTH: 188px; HEIGHT: 202px" src="http://www.seigakuin.net/files/user/47_48woman.gif" /></p>
<p> </p>
<p> </p>
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<p>言い終わらないうちにすみれは一歩前へ出て、ぺこりと会釈した。<br />「七尾すみれです。兄がいつもお世話になっています」<br />にっこり笑ってそう言う姿は、なんだか母さんに似ていた。</p>
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<p> </p>
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<p><a target="_blank" href="http://www.seigakuin.net/blog_detail/blog_id=1&amp;id=151"></a></p>
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  </entry>
  <entry>
    <id>http://www.seigakuin.net,blog/2/159</id>
    <title>虹色プリズム☆第45・46話</title>
    <link href="http://www.seigakuin.net/blog_detail/id=159"/>
    <author>
      <name>聖学院大学オープンキャンパス</name>
    </author>
    <updated>2008-12-22T08:00:00+09:00</updated>
    <published>2008-12-13T13:46:17+09:00</published>
    <modified>2007-12-20T10:05:03+09:00</modified>
    <summary type="html"><![CDATA[<p> ★☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<br />◆虹色プリズム<br />├第二章 銀幕の裏側で<br />└第45・46話<br />━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★☆ </p>
<p> </p>
<p>北緑中学合唱部の女の子は「風見　さくら」というらしい。映画の話に乗ってきたが、</p>
<p>その聞く時のしぐさもすみれにそっくりだ。<br />遠くから見て兄弟である俺が間違ったのだからよく似ている。顔立ちも持っている雰囲気もそっくりだ。</p>
<p> </p>
<p>といっても双子というほどではもちろんない。<br />中学生くらいの女の子は急に変わるので毎日顔を会わせている家族でなければ、</p>
<p>確かにすみれと間違えるのは無理はない。<br />違うとするとすみれが花だとするとさくらはその影のような感じがするところだ。</p>
<p><br />それにしても、こんな近くの町に同じ年齢の子がいるなんて不思議な話だと考えているとき、ふとある考えが浮かんだ。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />「父が生きているのではないか。」</p>
<p> </p>
<p><br />そう考えれば説明がつく気がした。<br />しかし、残念ながら父の死は間違いのない事実だし、さくらさんがすみれと同じ歳ということは不可能だ。</p>
<p>そうなるとかんがえられることは、父が生きているときに母以外の女性との間に子供がいたということだ。<br />もちろん、それはさくらさんが俺の異母兄弟だとしての話になるなので、ひかりに話せばきっと大笑いするに違いない。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>そんな馬鹿げた妄想はすぐに頭から消えた。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
<p>とにかく、すみれによく似た少女の出現は俺にとって衝撃であった。<br />静かに確実の俺の中に波紋を広げつつある。</p>
<p>このことは今一つ見えていなかった映画のシナリオには大きなヒントになった。</p>
<p> </p>
<p>このことは電話して急いでひかりに話したかったが、ぐっとこらえた。<br />完璧なものにしてから話すことにした。<br />しかしジグソーパズルの重要なピースが見つかったのは確かだった。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>それにしても川の中に入るすみれのイメージを俺に見せるというのはなんなんだ。<br />山荘の時は先輩のたくらみというか浅はかな人間の考えたことであったのだが、今回は明らかに違う。<br />見えざる何かが、何か起こそうとしている。</p>
<p> </p>
<p>「運命」ということばが浮かんだ。ヒントをもらったのは確かだが、これを料理し作品にしていくのは俺だ。<br />ということは料理の次第によってはくだらないものにもなってしまう。<br />目に見えない者からのプレゼントであると同時に挑戦でもあるのだ。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>水車小屋でこっちにおいでよと誘う少女のことがストーリーとして見えてきたのだ。</p>
<p> </p>
<p>俺は次第に死んだ父親のことを意識し始めていた。そしてその死の真相にも迫る決意を固めつつある。</p>
<p> </p>
<p><br /></p>
<p><a target="_blank" href="http://www.seigakuin.net/blog_detail/blog_id=1&amp;id=151"></a></p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
<p><span style="FONT-SIZE: small"><span style="COLOR: #0a23ff"><strong>アクセス増加中☆</strong></span></span></p>
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<p> </p>
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<p> </p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
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    <content type="html"><![CDATA[<p> ★☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<br />◆虹色プリズム<br />├第二章 銀幕の裏側で<br />└第45・46話<br />━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★☆ </p>
<p> </p>
<p>北緑中学合唱部の女の子は「風見　さくら」というらしい。映画の話に乗ってきたが、</p>
<p>その聞く時のしぐさもすみれにそっくりだ。<br />遠くから見て兄弟である俺が間違ったのだからよく似ている。顔立ちも持っている雰囲気もそっくりだ。</p>
<p> </p>
<p>といっても双子というほどではもちろんない。<br />中学生くらいの女の子は急に変わるので毎日顔を会わせている家族でなければ、</p>
<p>確かにすみれと間違えるのは無理はない。<br />違うとするとすみれが花だとするとさくらはその影のような感じがするところだ。</p>
<p><br />それにしても、こんな近くの町に同じ年齢の子がいるなんて不思議な話だと考えているとき、ふとある考えが浮かんだ。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />「父が生きているのではないか。」</p>
<p> </p>
<p><br />そう考えれば説明がつく気がした。<br />しかし、残念ながら父の死は間違いのない事実だし、さくらさんがすみれと同じ歳ということは不可能だ。</p>
<p>そうなるとかんがえられることは、父が生きているときに母以外の女性との間に子供がいたということだ。<br />もちろん、それはさくらさんが俺の異母兄弟だとしての話になるなので、ひかりに話せばきっと大笑いするに違いない。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>そんな馬鹿げた妄想はすぐに頭から消えた。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
<p>とにかく、すみれによく似た少女の出現は俺にとって衝撃であった。<br />静かに確実の俺の中に波紋を広げつつある。</p>
<p>このことは今一つ見えていなかった映画のシナリオには大きなヒントになった。</p>
<p> </p>
<p>このことは電話して急いでひかりに話したかったが、ぐっとこらえた。<br />完璧なものにしてから話すことにした。<br />しかしジグソーパズルの重要なピースが見つかったのは確かだった。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>それにしても川の中に入るすみれのイメージを俺に見せるというのはなんなんだ。<br />山荘の時は先輩のたくらみというか浅はかな人間の考えたことであったのだが、今回は明らかに違う。<br />見えざる何かが、何か起こそうとしている。</p>
<p> </p>
<p>「運命」ということばが浮かんだ。ヒントをもらったのは確かだが、これを料理し作品にしていくのは俺だ。<br />ということは料理の次第によってはくだらないものにもなってしまう。<br />目に見えない者からのプレゼントであると同時に挑戦でもあるのだ。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>水車小屋でこっちにおいでよと誘う少女のことがストーリーとして見えてきたのだ。</p>
<p> </p>
<p>俺は次第に死んだ父親のことを意識し始めていた。そしてその死の真相にも迫る決意を固めつつある。</p>
<p> </p>
<p><br /></p>
<p><a target="_blank" href="http://www.seigakuin.net/blog_detail/blog_id=1&amp;id=151"></a></p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
<p><span style="FONT-SIZE: small"><span style="COLOR: #0a23ff"><strong>アクセス増加中☆</strong></span></span></p>
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<p> </p>
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  </entry>
  <entry>
    <id>http://www.seigakuin.net,blog/2/163</id>
    <title>虹色プリズム☆第43・44話</title>
    <link href="http://www.seigakuin.net/blog_detail/id=163"/>
    <author>
      <name>聖学院大学オープンキャンパス</name>
    </author>
    <updated>2008-12-15T09:00:00+09:00</updated>
    <published>2008-12-19T16:52:40+09:00</published>
    <modified>2007-12-20T10:05:03+09:00</modified>
    <summary type="html"><![CDATA[ ★☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<br />◆虹色プリズム<br />├第二章 銀幕の裏側で<br />└第43・44話<br />━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★☆ 
<p><br /> </p>
<p>「風見・・・って？すみれじゃないのか？」<br />七尾くんは当然、困惑していた。<br />あたりまえだと私だって思う。あの日の帰り道、ひかりさんの携帯電話に入っていた写真を見せてもらったけれど、</p>
<p>まさしくこの、風見と名乗る女の子とそっくりだもの。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「七尾くん。あのね、私とひかりさん、最後のミーティングの帰りに、この・・・風見さん？に一度出会っているの。ね？」<br />風見さんはコクリと頷く。</p>
<p>「ひかりさんも、すみれちゃんと間違えて声を掛けたんだけれど・・・。他人の空似ってあるのね」<br />風見さんはまだ青ざめた顔のまま、少しぼうっとした感じだ。<br />一方の七尾くんは、目を丸くしたまましげしげと風見さんを眺めている。</p>
<p>「あのぉ。すみれって誰なんですかぁ？」<br />ビデオを回したまま近づいてきた萌ちゃんが、間の抜けた声で質問をした。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>とりあえず風見さんには濡れてしまった靴下をぬいでもらい、撮影セットにいつも入っているハンドタオルで水分を拭き取りつつくるんだ。ぬいだ靴下は自転車のかごの中で多少でもと乾かしている。</p>
<p>「靴が片方ないとなると・・・。家は遠いんですか？確か隣町って言っていましたよね？」<br />私が少し落ち着いた風見さんに尋ねると、少し困ったような顔で風見さんは頷いた。</p>
<p> </p>
<p>「電車で１駅なんですけど、駅からが結構あるんです」<br />ここから駅までも、裸足で歩くには結構あるし・・・。</p>
<p>「あ、じゃあ、私の上履き使っていいですよぉ」</p>
<p> </p>
<p>萌ちゃんがにこやかに提案した。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><img height="240" alt="虹色プリズム第41・42話イラスト" hspace="5" width="240" align="right" border="0" style="WIDTH: 188px; HEIGHT: 202px" src="http://www.seigakuin.net/files/user/43_44foot.gif" /></p>
<p><br />「上履き？」</p>
<p> </p>
<p><br />七尾くんが聞き返す。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />「はい。さっき見たら、風見さんの足のサイズ、２２でした。私と同じなんですよぉ。自転車ありますし、ここからなら５分くらいで行って帰ってこれます」<br />にこぉ、っと笑いながら説明する萌ちゃんは、なんだか嬉しそうだ。<br />「でも、そうしたら明日の学校はどうするの？」</p>
<p> </p>
<p><br />「大丈夫ですよぉ。もう、ストックが買ってあるんですぅ」<br />やはりなんだか嬉しそうだ。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />「靴下だけで帰るよりは、上履きでも履かないよりはいいでしょ？」</p>
<p> </p>
<p><br />にこっと萌ちゃんが風見さんに聞くと、風見さんは申し訳なさそうに「でも、そんな上履きまで貸していただいては・・・」と、蚊の鳴くような声で呟いた。<br /></p>
<p> </p>
<p><br />+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>失礼ではあるけれど、大空に溶け込むようにあの曲を歌い上げていた人物とはとてもじゃないけれど思えない。</p>
<p>「そうなんだ。あの時の友達と待ち合わせをしていたのね」</p>
<p> </p>
<p>萌ちゃんが上履きを取りに行っている間、私と七尾くんは風見さんと雑談をしていた。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />「ええ。来月の合唱コンクールに向けて、練習をみてもらっていたんです。あの・・・私だけが、下手</p>
<p> </p>
<p>だから・・・」<br />なんだか、訥々（とつとつ）と話す子だな、と私は思っていた。あんなにのびやかに、上手に歌っていたのに・・・。<br />「もしかして、北緑中学？合唱部が有名な」<br />風見さんは少し驚いたように七尾くんの方を見て、「そうです」と小さくうなずいた。</p>
<p><br />しばらく七尾くんと風見さんの話がはずみ、私はあまり話に入って行けなかった。少し生き生きと話す風見さんと七尾くんは、本当に兄妹のように見える。</p>
<p> </p>
<p><br />萌ちゃんが出発してからゆうに１０分は経った頃、風見さんが急に気がついたように「そういえば、皆さんは何をしていたんですか？カメラとかいろいろ持って・・・」と聞いてきた。</p>
<p><br />「私たちは映画研究部なの。映画を自主制作して、コンクールに出品するのよ」<br />きらりと、輝く瞳を私に向ける。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />「映画？映画って、特別な機械がなくても作れるんですか？」<br />うーん、と七尾くんが唸る。<br />「学校にそういう機械がある場合もあるだろうけど、うちの高校の場合は、ちょっといいパソコンとソフトを使うくらいだよ。あとは綺麗にとれるビデオカメラがあれば作れるんだよ」<br />風見さんはさらに瞳を輝かせていた。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br /></p>
<p><a target="_blank" href="http://www.seigakuin.net/blog_detail/blog_id=1&amp;id=151"></a></p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
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<p> </p>
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<p> </p>
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<p> </p>
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    <content type="html"><![CDATA[ ★☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<br />◆虹色プリズム<br />├第二章 銀幕の裏側で<br />└第43・44話<br />━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★☆ 
<p><br /> </p>
<p>「風見・・・って？すみれじゃないのか？」<br />七尾くんは当然、困惑していた。<br />あたりまえだと私だって思う。あの日の帰り道、ひかりさんの携帯電話に入っていた写真を見せてもらったけれど、</p>
<p>まさしくこの、風見と名乗る女の子とそっくりだもの。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「七尾くん。あのね、私とひかりさん、最後のミーティングの帰りに、この・・・風見さん？に一度出会っているの。ね？」<br />風見さんはコクリと頷く。</p>
<p>「ひかりさんも、すみれちゃんと間違えて声を掛けたんだけれど・・・。他人の空似ってあるのね」<br />風見さんはまだ青ざめた顔のまま、少しぼうっとした感じだ。<br />一方の七尾くんは、目を丸くしたまましげしげと風見さんを眺めている。</p>
<p>「あのぉ。すみれって誰なんですかぁ？」<br />ビデオを回したまま近づいてきた萌ちゃんが、間の抜けた声で質問をした。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>とりあえず風見さんには濡れてしまった靴下をぬいでもらい、撮影セットにいつも入っているハンドタオルで水分を拭き取りつつくるんだ。ぬいだ靴下は自転車のかごの中で多少でもと乾かしている。</p>
<p>「靴が片方ないとなると・・・。家は遠いんですか？確か隣町って言っていましたよね？」<br />私が少し落ち着いた風見さんに尋ねると、少し困ったような顔で風見さんは頷いた。</p>
<p> </p>
<p>「電車で１駅なんですけど、駅からが結構あるんです」<br />ここから駅までも、裸足で歩くには結構あるし・・・。</p>
<p>「あ、じゃあ、私の上履き使っていいですよぉ」</p>
<p> </p>
<p>萌ちゃんがにこやかに提案した。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><img height="240" alt="虹色プリズム第41・42話イラスト" hspace="5" width="240" align="right" border="0" style="WIDTH: 188px; HEIGHT: 202px" src="http://www.seigakuin.net/files/user/43_44foot.gif" /></p>
<p><br />「上履き？」</p>
<p> </p>
<p><br />七尾くんが聞き返す。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />「はい。さっき見たら、風見さんの足のサイズ、２２でした。私と同じなんですよぉ。自転車ありますし、ここからなら５分くらいで行って帰ってこれます」<br />にこぉ、っと笑いながら説明する萌ちゃんは、なんだか嬉しそうだ。<br />「でも、そうしたら明日の学校はどうするの？」</p>
<p> </p>
<p><br />「大丈夫ですよぉ。もう、ストックが買ってあるんですぅ」<br />やはりなんだか嬉しそうだ。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />「靴下だけで帰るよりは、上履きでも履かないよりはいいでしょ？」</p>
<p> </p>
<p><br />にこっと萌ちゃんが風見さんに聞くと、風見さんは申し訳なさそうに「でも、そんな上履きまで貸していただいては・・・」と、蚊の鳴くような声で呟いた。<br /></p>
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<p>失礼ではあるけれど、大空に溶け込むようにあの曲を歌い上げていた人物とはとてもじゃないけれど思えない。</p>
<p>「そうなんだ。あの時の友達と待ち合わせをしていたのね」</p>
<p> </p>
<p>萌ちゃんが上履きを取りに行っている間、私と七尾くんは風見さんと雑談をしていた。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />「ええ。来月の合唱コンクールに向けて、練習をみてもらっていたんです。あの・・・私だけが、下手</p>
<p> </p>
<p>だから・・・」<br />なんだか、訥々（とつとつ）と話す子だな、と私は思っていた。あんなにのびやかに、上手に歌っていたのに・・・。<br />「もしかして、北緑中学？合唱部が有名な」<br />風見さんは少し驚いたように七尾くんの方を見て、「そうです」と小さくうなずいた。</p>
<p><br />しばらく七尾くんと風見さんの話がはずみ、私はあまり話に入って行けなかった。少し生き生きと話す風見さんと七尾くんは、本当に兄妹のように見える。</p>
<p> </p>
<p><br />萌ちゃんが出発してからゆうに１０分は経った頃、風見さんが急に気がついたように「そういえば、皆さんは何をしていたんですか？カメラとかいろいろ持って・・・」と聞いてきた。</p>
<p><br />「私たちは映画研究部なの。映画を自主制作して、コンクールに出品するのよ」<br />きらりと、輝く瞳を私に向ける。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />「映画？映画って、特別な機械がなくても作れるんですか？」<br />うーん、と七尾くんが唸る。<br />「学校にそういう機械がある場合もあるだろうけど、うちの高校の場合は、ちょっといいパソコンとソフトを使うくらいだよ。あとは綺麗にとれるビデオカメラがあれば作れるんだよ」<br />風見さんはさらに瞳を輝かせていた。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br /></p>
<p><a target="_blank" href="http://www.seigakuin.net/blog_detail/blog_id=1&amp;id=151"></a></p>
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<p><span style="FONT-SIZE: small"><span style="COLOR: #0a23ff"><strong>アクセス増加中☆</strong></span></span></p>
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<p><span style="FONT-SIZE: small"> </span></p>
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<p> </p>
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    <id>http://www.seigakuin.net,blog/2/157</id>
    <title>虹色プリズム☆第41・42話</title>
    <link href="http://www.seigakuin.net/blog_detail/id=157"/>
    <author>
      <name>聖学院大学オープンキャンパス</name>
    </author>
    <updated>2008-12-08T08:00:00+09:00</updated>
    <published>2008-12-06T14:02:08+09:00</published>
    <modified>2007-12-20T10:05:03+09:00</modified>
    <summary type="html"><![CDATA[ ★☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<br />◆虹色プリズム<br />├第二章 銀幕の裏側で<br />└第41・42話<br />━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★☆ 
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>動揺を突かれた俺はとんでもない球を返してしまった。</p>
<p>「別に…。」</p>
<p> </p>
<p>このことばにあかりが静かに切れた。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「先輩に対して別にはないでしょ。受験勉強しなきゃいけないのに、シナリオひとつまともに仕上げられないあなたのためにわざわざ付き合ってあげてるのよ。どうせ深雪さんとふたりでやりたかったんでしょ。」</p>
<p> </p>
<p>まずいよ、このままじゃ。深雪さん、頼む。</p>
<p><br />「蒼也くん、別に、はないでしょ。ひかりは君と二人っきりで会うのを心配してついてきたんだから。」</p>
<p>うぅ、ますますまずい。勝ち気なひかりには絶対いっちゃいけない一言だ。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「別にはシャレですよ、ほら」</p>
<p> </p>
<p><br />「月森さんにはすごく感謝してます。今回のシナリオのことでも、いろいろ教えてもらったし。もともとひかり、いや月森さんとの話しからあらすじはできてきたわけだし。」</p>
<p>「へぇ、そうだったの」</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>深雪さんがうれしそうに返してきた。俺のことを挑発してるのかとドキドキしたが、そうでもなさそうだ。</p>
<p>「というか、一番大事な伏線となっている小さい頃のエピソードは月森さんの話しがヒントになってるんだから」</p>
<p>ちらっとひかりを見た。さっきまで尖がらせていた口は、少し微笑んでいる。なんとか危機は抜けたようだ。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「あぁ、あのとこね、私も実は少し気になっていたのよ。たしかに伏線にはなっているけどね。」</p>
<p><br />「そうなんですよ。自分で書いていて何か自分のものになっていないというか、感情移入ができてないという感じかな。」</p>
<p> </p>
<p><br />「ひかり、聞いたでしょ。シナリオの完成にはあなたの協力が必要ね。というか最初からふたりは協力していたわけね。」</p>
<p><br />「ちょっと話しただけです。それを勝手に蒼也くんがいれただけで」</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>ひかりがちょっと照れて答えた。</p>
<p> </p>
<p><br />「でも、あのエピソードがあるからおもしろいのも事実ね。すこし蒼也のものになっていない感じもあるけどね。いずれにしてもふたりが一緒に作業しないと完成しないことはたしかね。ひかりも受験勉強が大変なのはわかるけど、ここはひとつ映研のために時間とってよ。」</p>
<p>深雪さんの勢いに俺もひかりも押されるように答えた。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「はい」</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />「これでよしと。じゃあ送ってくよ。」</p>
<p> </p>
<p><br />+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
<p>実力テストが終わり、このところ続いた長雨も、私たちの心を映すかのようにからりと晴れた。<br />今日からロケが始まる！</p>
<p>邪魔な黒木も岡野ももういない。<br />私、春川萌の時代が来るんだわ！<br />ひかり先輩は後で様子を見に来るらしいけど、それはそれでいいか。<br />私はメイキングビデオの撮影に専念できるし。</p>
<p> </p>
<p><br />　そんなことを思いながら虹の橋につくと。<br />岸辺に女の子がいて、ぼんやり濁流を眺めていた。<br />中学生くらいだろうか。ちょっと絵になる光景だけど・・・。</p>
<p> </p>
<p>七尾先輩は、驚いた顔をして女の子に近づいていく。<br />・・・ちょっと可愛いからって、私と翠さんを差し置いて他の子に目を奪われるなんて。<br />これだから男は信じられない！<br />むかつきつつ私はカメラを回す。<br />後でひかり先輩にも見せてやることにしよう。</p>
<p><img height="240" alt="虹色プリズム第41・42話イラスト" hspace="5" width="240" align="right" border="0" style="WIDTH: 188px; HEIGHT: 202px" src="http://www.seigakuin.net/files/user/41_42akusyu.gif" /></p>
<p><br />「すみれ！何でこんなところにいるんだ？」<br />　女の子は七尾先輩の勢いに気おされたのか後じさった。<br />そのとき、足元の土が崩れた。<br />少女の体がぐらりと揺れ、水かさの増した濁流の中へ・・・！</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>あわや、のところで七尾先輩の手が彼女を掴んでいた。<br />慎重に、引っ張りあげる。<br />「大丈夫か？」<br />安全なところまで移動して七尾先輩はそう聞き、青ざめた女の子は無言で頷いた。<br />しかし靴は片方流され、靴下はずぶ濡れ。スカートにも泥がついている・・・。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />　真剣な面持ちで近づいた翠さんが女の子に妙なことを言った。<br />「あなた・・・七尾さん？それともこの前の・・・？」<br />七尾先輩も怪訝な顔をしている。<br /></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>女の子はようやく口を開いた。<br />「私・・・風見といいます」<br /></p>
<p> </p>
<p><br /></p>
<p><a target="_blank" href="http://www.seigakuin.net/blog_detail/blog_id=1&amp;id=151"></a></p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
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<p> </p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
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    <content type="html"><![CDATA[ ★☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<br />◆虹色プリズム<br />├第二章 銀幕の裏側で<br />└第41・42話<br />━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★☆ 
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>動揺を突かれた俺はとんでもない球を返してしまった。</p>
<p>「別に…。」</p>
<p> </p>
<p>このことばにあかりが静かに切れた。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「先輩に対して別にはないでしょ。受験勉強しなきゃいけないのに、シナリオひとつまともに仕上げられないあなたのためにわざわざ付き合ってあげてるのよ。どうせ深雪さんとふたりでやりたかったんでしょ。」</p>
<p> </p>
<p>まずいよ、このままじゃ。深雪さん、頼む。</p>
<p><br />「蒼也くん、別に、はないでしょ。ひかりは君と二人っきりで会うのを心配してついてきたんだから。」</p>
<p>うぅ、ますますまずい。勝ち気なひかりには絶対いっちゃいけない一言だ。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「別にはシャレですよ、ほら」</p>
<p> </p>
<p><br />「月森さんにはすごく感謝してます。今回のシナリオのことでも、いろいろ教えてもらったし。もともとひかり、いや月森さんとの話しからあらすじはできてきたわけだし。」</p>
<p>「へぇ、そうだったの」</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>深雪さんがうれしそうに返してきた。俺のことを挑発してるのかとドキドキしたが、そうでもなさそうだ。</p>
<p>「というか、一番大事な伏線となっている小さい頃のエピソードは月森さんの話しがヒントになってるんだから」</p>
<p>ちらっとひかりを見た。さっきまで尖がらせていた口は、少し微笑んでいる。なんとか危機は抜けたようだ。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「あぁ、あのとこね、私も実は少し気になっていたのよ。たしかに伏線にはなっているけどね。」</p>
<p><br />「そうなんですよ。自分で書いていて何か自分のものになっていないというか、感情移入ができてないという感じかな。」</p>
<p> </p>
<p><br />「ひかり、聞いたでしょ。シナリオの完成にはあなたの協力が必要ね。というか最初からふたりは協力していたわけね。」</p>
<p><br />「ちょっと話しただけです。それを勝手に蒼也くんがいれただけで」</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>ひかりがちょっと照れて答えた。</p>
<p> </p>
<p><br />「でも、あのエピソードがあるからおもしろいのも事実ね。すこし蒼也のものになっていない感じもあるけどね。いずれにしてもふたりが一緒に作業しないと完成しないことはたしかね。ひかりも受験勉強が大変なのはわかるけど、ここはひとつ映研のために時間とってよ。」</p>
<p>深雪さんの勢いに俺もひかりも押されるように答えた。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「はい」</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />「これでよしと。じゃあ送ってくよ。」</p>
<p> </p>
<p><br />+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
<p>実力テストが終わり、このところ続いた長雨も、私たちの心を映すかのようにからりと晴れた。<br />今日からロケが始まる！</p>
<p>邪魔な黒木も岡野ももういない。<br />私、春川萌の時代が来るんだわ！<br />ひかり先輩は後で様子を見に来るらしいけど、それはそれでいいか。<br />私はメイキングビデオの撮影に専念できるし。</p>
<p> </p>
<p><br />　そんなことを思いながら虹の橋につくと。<br />岸辺に女の子がいて、ぼんやり濁流を眺めていた。<br />中学生くらいだろうか。ちょっと絵になる光景だけど・・・。</p>
<p> </p>
<p>七尾先輩は、驚いた顔をして女の子に近づいていく。<br />・・・ちょっと可愛いからって、私と翠さんを差し置いて他の子に目を奪われるなんて。<br />これだから男は信じられない！<br />むかつきつつ私はカメラを回す。<br />後でひかり先輩にも見せてやることにしよう。</p>
<p><img height="240" alt="虹色プリズム第41・42話イラスト" hspace="5" width="240" align="right" border="0" style="WIDTH: 188px; HEIGHT: 202px" src="http://www.seigakuin.net/files/user/41_42akusyu.gif" /></p>
<p><br />「すみれ！何でこんなところにいるんだ？」<br />　女の子は七尾先輩の勢いに気おされたのか後じさった。<br />そのとき、足元の土が崩れた。<br />少女の体がぐらりと揺れ、水かさの増した濁流の中へ・・・！</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>あわや、のところで七尾先輩の手が彼女を掴んでいた。<br />慎重に、引っ張りあげる。<br />「大丈夫か？」<br />安全なところまで移動して七尾先輩はそう聞き、青ざめた女の子は無言で頷いた。<br />しかし靴は片方流され、靴下はずぶ濡れ。スカートにも泥がついている・・・。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />　真剣な面持ちで近づいた翠さんが女の子に妙なことを言った。<br />「あなた・・・七尾さん？それともこの前の・・・？」<br />七尾先輩も怪訝な顔をしている。<br /></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>女の子はようやく口を開いた。<br />「私・・・風見といいます」<br /></p>
<p> </p>
<p><br /></p>
<p><a target="_blank" href="http://www.seigakuin.net/blog_detail/blog_id=1&amp;id=151"></a></p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
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<p> </p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
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  </entry>
  <entry>
    <id>http://www.seigakuin.net,blog/2/153</id>
    <title>虹色プリズム☆第39・40話</title>
    <link href="http://www.seigakuin.net/blog_detail/id=153"/>
    <author>
      <name>聖学院大学オープンキャンパス</name>
    </author>
    <updated>2008-12-01T08:00:00+09:00</updated>
    <published>2008-11-29T14:14:09+09:00</published>
    <modified>2007-12-20T10:05:03+09:00</modified>
    <summary type="html"><![CDATA[ ★☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<br />◆虹色プリズム<br />├第二章 銀幕の裏側で<br />└第39・40話<br />━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★☆ 
<p> </p>
<p>私の目に狂いはない。と思う。<br />七尾君の方はいまいち確信が持てないけれど、ひかりの方は間違いなく七尾君が好きなはずだ。</p>
<p><br />七尾君に映研の話をしたいのは本当だけれど、実は他の部員のいないところでの二人の様子を見たいという気持ちの方が大きかったりする。<br />スケジュール的にも、今の時期を逃すと、こんな風に遊んでいられる時間はもう無いんだから。</p>
<p><br />あぁ！わくわくしてきた！！</p>
<p><br />・・・</p>
<p><br />あれ？携帯が鳴ってる。今日は休みだから、会社の人じゃないはず・・・<br />と思ってサブディスプレイを見たら、今切ったばかりのひかりの名が表示されている。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />「もしもし？キャンセルは無しよ」<br />思わず笑いながら、素早くそう言うと、心なしか暗い声でこんなことを言われた。</p>
<p><br />「先輩。七尾君や私の家からだと、先輩のマンションまで、１時間弱かかりますよ」</p>
<p><br />「・・・えっ？」</p>
<p><br />「車なんて持っていないですから。電車だと、ぐるっと大回りになるんです」</p>
<p><br />「しまった・・・」</p>
<p>私としたことが、車に慣れすぎていたわ。<br />「もしできるなら、先輩、車で迎えに来てもらえませんか？」</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />「あ、そうね。オッケー♪じゃあ今から行くわね。近くまで行ったらワン切りするから」<br />結構テンション高く言ったのだが、微妙に暗いひかりの声は変わらない。</p>
<p><br />「お願いします。あと、七尾君にも連絡しないと」<br />「さすがひかりちゃんね。すぐに連絡するわ」</p>
<p>そっかぁ。じゃあ、その辺のファミレスか喫茶店で話すって言うテもあるわね。うちに呼べないのは残念だけど、ひかりを呼ぶならうちである必要も無いし。<br />さらにわくわくしてしまう。</p>
<p> </p>
<p><br />ただひとつ心配なのは、私って映画のこととなるとついつい語っちゃうから、二人の仲を近づけるのを忘れちゃう気がするんだよなぁ・・・。まぁいいか。</p>
<p> </p>
<p>私は携帯電話の発信履歴から、５分前に掛けた、七尾君へともう一度電話をした。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「蒼也くん、ひかりのことどう思ってるの」<br />いきなりの深雪さんの直球である。</p>
<p>男として情けない。</p>
<p>いや、これは間違い、男として情けないのではなく、男とは情けないである。正直にいうが深雪先輩と二人っきりで会えると思うと胸が高鳴った。すみれにも悟られるくらいそわそわしてしまった。</p>
<p><br />深雪先輩はいつも明る活動的。映画のことがだいすきで就職も不安定な小さな映画会社に入った。<br />女性としては魅力的なのだが映画に青春を賭けるという姿勢は同世代の男性たちには近寄りがたい雰囲気をもっていた。<br />後輩たちからは姉き分んとして慕われていた。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />だからこれまで女性として考えたことはなかった。映画のこと、とくに俺にとっては初めての経験であるシナリオ書きのよき相談相手だったわけで、みんなと一緒の時には尊敬する先輩でしかなかった。</p>
<p><img height="240" alt="虹色プリズム第37・38話イラスト" hspace="5" width="240" align="right" border="0" style="WIDTH: 188px; HEIGHT: 202px" src="http://www.seigakuin.net/files/user/39_40flower.gif" /></p>
<p><br />だから，．．正直、ふたりだけで会わないかといわれるまで、自分の気持ちに気がついていなかった。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />それが家を出る時の俺の昂ぶった気持ちの正直なところだ。それをすみれに見事に見透かされたわけだ。</p>
<p> </p>
<p><br />ところが会いに来てみると先輩の部屋でお茶を飲みながらという話がいつのまにかファミレスになっている。しかも月森先輩、いやひかりまで一緒。</p>
<p><br />二人はいきなり資料を取り出し映画の話し始めるし、撮影場所をどうのとすっかり入り込んでいる。<br />俺はといえば、妄想が妄想に終わったことへの失望と予想していなかったひかりの登場に少なからず動揺してる。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>別に悪いことをしたわけではないのにすっかり魂胆を見抜かれたようでバツも悪い。</p>
<p><br />そこにいきなりの深雪さんの直球である。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br /></p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p><span style="FONT-SIZE: medium">
  <p><strong><span style="COLOR: #ff0db6">12月6日（土）</span></strong></p>
  <p><strong><span style="COLOR: #ff0db6">ミニオープンキャンパス開催決定！！</span></strong></p>
  <p><strong><span style="COLOR: #ff0db6">10:00～15:00</span></strong></p></span>
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<p> </p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
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    <content type="html"><![CDATA[ ★☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<br />◆虹色プリズム<br />├第二章 銀幕の裏側で<br />└第39・40話<br />━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★☆ 
<p> </p>
<p>私の目に狂いはない。と思う。<br />七尾君の方はいまいち確信が持てないけれど、ひかりの方は間違いなく七尾君が好きなはずだ。</p>
<p><br />七尾君に映研の話をしたいのは本当だけれど、実は他の部員のいないところでの二人の様子を見たいという気持ちの方が大きかったりする。<br />スケジュール的にも、今の時期を逃すと、こんな風に遊んでいられる時間はもう無いんだから。</p>
<p><br />あぁ！わくわくしてきた！！</p>
<p><br />・・・</p>
<p><br />あれ？携帯が鳴ってる。今日は休みだから、会社の人じゃないはず・・・<br />と思ってサブディスプレイを見たら、今切ったばかりのひかりの名が表示されている。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />「もしもし？キャンセルは無しよ」<br />思わず笑いながら、素早くそう言うと、心なしか暗い声でこんなことを言われた。</p>
<p><br />「先輩。七尾君や私の家からだと、先輩のマンションまで、１時間弱かかりますよ」</p>
<p><br />「・・・えっ？」</p>
<p><br />「車なんて持っていないですから。電車だと、ぐるっと大回りになるんです」</p>
<p><br />「しまった・・・」</p>
<p>私としたことが、車に慣れすぎていたわ。<br />「もしできるなら、先輩、車で迎えに来てもらえませんか？」</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />「あ、そうね。オッケー♪じゃあ今から行くわね。近くまで行ったらワン切りするから」<br />結構テンション高く言ったのだが、微妙に暗いひかりの声は変わらない。</p>
<p><br />「お願いします。あと、七尾君にも連絡しないと」<br />「さすがひかりちゃんね。すぐに連絡するわ」</p>
<p>そっかぁ。じゃあ、その辺のファミレスか喫茶店で話すって言うテもあるわね。うちに呼べないのは残念だけど、ひかりを呼ぶならうちである必要も無いし。<br />さらにわくわくしてしまう。</p>
<p> </p>
<p><br />ただひとつ心配なのは、私って映画のこととなるとついつい語っちゃうから、二人の仲を近づけるのを忘れちゃう気がするんだよなぁ・・・。まぁいいか。</p>
<p> </p>
<p>私は携帯電話の発信履歴から、５分前に掛けた、七尾君へともう一度電話をした。</p>
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<p> </p>
<p>「蒼也くん、ひかりのことどう思ってるの」<br />いきなりの深雪さんの直球である。</p>
<p>男として情けない。</p>
<p>いや、これは間違い、男として情けないのではなく、男とは情けないである。正直にいうが深雪先輩と二人っきりで会えると思うと胸が高鳴った。すみれにも悟られるくらいそわそわしてしまった。</p>
<p><br />深雪先輩はいつも明る活動的。映画のことがだいすきで就職も不安定な小さな映画会社に入った。<br />女性としては魅力的なのだが映画に青春を賭けるという姿勢は同世代の男性たちには近寄りがたい雰囲気をもっていた。<br />後輩たちからは姉き分んとして慕われていた。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />だからこれまで女性として考えたことはなかった。映画のこと、とくに俺にとっては初めての経験であるシナリオ書きのよき相談相手だったわけで、みんなと一緒の時には尊敬する先輩でしかなかった。</p>
<p><img height="240" alt="虹色プリズム第37・38話イラスト" hspace="5" width="240" align="right" border="0" style="WIDTH: 188px; HEIGHT: 202px" src="http://www.seigakuin.net/files/user/39_40flower.gif" /></p>
<p><br />だから，．．正直、ふたりだけで会わないかといわれるまで、自分の気持ちに気がついていなかった。</p>
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<p> </p>
<p><br />それが家を出る時の俺の昂ぶった気持ちの正直なところだ。それをすみれに見事に見透かされたわけだ。</p>
<p> </p>
<p><br />ところが会いに来てみると先輩の部屋でお茶を飲みながらという話がいつのまにかファミレスになっている。しかも月森先輩、いやひかりまで一緒。</p>
<p><br />二人はいきなり資料を取り出し映画の話し始めるし、撮影場所をどうのとすっかり入り込んでいる。<br />俺はといえば、妄想が妄想に終わったことへの失望と予想していなかったひかりの登場に少なからず動揺してる。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>別に悪いことをしたわけではないのにすっかり魂胆を見抜かれたようでバツも悪い。</p>
<p><br />そこにいきなりの深雪さんの直球である。</p>
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<p> </p>
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  </entry>
  <entry>
    <id>http://www.seigakuin.net,blog/2/146</id>
    <title>虹色プリズム☆第37・38話</title>
    <link href="http://www.seigakuin.net/blog_detail/id=146"/>
    <author>
      <name>聖学院大学オープンキャンパス</name>
    </author>
    <updated>2008-11-24T08:00:00+09:00</updated>
    <published>2008-11-22T11:03:58+09:00</published>
    <modified>2007-12-20T10:05:03+09:00</modified>
    <summary type="html"><![CDATA[ ★☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<br />◆虹色プリズム<br />├第二章 銀幕の裏側で<br />└第37・38話　　　<br />━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★☆ 
<p> </p>
<p>愛想が良いとは言えないウェイトレスは、水とおしぼりを机の端にまとめて置くと、注文を取ってすぐにカウンターに戻っていった。</p>
<p>ウェイトレスが戻ってすぐ、月森が紙バッグからペンケースとシナリオを３部取り出し、１部ずつ、俺と深雪先輩に渡してくれた。</p>
<p> </p>
<p>「深雪さん。さっきＦＡＸしたシナリオの感想をまず教えてください」</p>
<p> </p>
<p>ペンケースから取り出したシャープの芯をカチカチと出しながら、初めに喋り出したのは月森だった。<br />深雪先輩は満足そうに微笑んでいる。</p>
<p> </p>
<p>「そうね。よくできていると思うわ。私が顔を出した、夏休み中のミーティングの時より格段にいいわ。これで完成、でいいんじゃない？」</p>
<p>俺はその言葉にほっとした。</p>
<p>「ところで、肝心のロケの場所は決まっているの？」</p>
<p> </p>
<p>少し鋭い声で、深雪先輩が続けた。</p>
<p> </p>
<p><br />そう、そこが問題なのだ。</p>
<p>「ロケ地はまだ決まっていないんです。学校内の場面は、春川さんのクラスが協力してくれるそうですし、学校の許可も取ってあります。ただ、ロケ地が・・・」</p>
<p>月森は少し沈んだ声で答えた。</p>
<p>「虹ノ橋なんていいんじゃない？」</p>
<p>深雪先輩の提案に、俺ははっとした。そうだ。そう、俺もそう思っていたんだ！</p>
<p>「その案も出たんですが、黒木君たちが嫌だっていうんです」</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>そう、確かに黒木は断固として賛成しなかった。でも、あの橋ほどピッタリな・・・</p>
<p>「ちょっと、七尾君も何か発言しなさいよ」</p>
<p>ひかりが俺をぎろりと睨んだ。</p>
<p>「深雪さん、実は俺も、虹ノ橋が最適だと思ったんです。これから２学期も始まるし、学校帰りにも少しずつ撮れる場所がいいと思うんです。時間もあまり無いですから」</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />深雪先輩は満足げに微笑んでくれた。</p>
<p><br />話は弾み、シナリオの細部まで、とても有意義な意見交換が出来た。<br />月森に貸してもらったシャープペンシルでシナリオに書き込みをしながら、俺はより具体的に、完成した映画のイメージを浮かべることができた。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><img height="240" alt="虹色プリズム第37・38話イラスト" hspace="5" width="240" align="right" border="0" style="WIDTH: 188px; HEIGHT: 202px" src="http://www.seigakuin.net/files/user/37_38coffee.gif" /></p>
<p>「七尾君と、デートの約束取り付けちゃった☆」<br />名乗りもせず、深雪先輩は茶目っ気たっぷりにそんなことを言った。<br />・・・さっきの酔っている口調は芝居だったらしい。</p>
<p> </p>
<p><br />「・・・良かったですね」</p>
<p> </p>
<p><br />私が呆れて返事をすると、先輩は残念そうに「も～ノリが悪いわねぇ」と呟く。</p>
<p> </p>
<p>「何度かミーティングを覗いて思ったんだけど、七尾君、しっかりしているときは頭の回転がいいけど、</p>
<p>ぼんやりしているときは何にも聞いちゃいないのよね～。</p>
<p>うちに来るように言ったけど、もしぼんやりしていたら、映研の話をしても無意味かしらね」</p>
<p> </p>
<p><br />後半に、何やらすごく含みを持たせて先輩は言った。<br />そして、「うちに来るように」というところをかなり強調している。<br />・・・確かに七尾が、時々心ここにあらず状態になるのは本当だった。</p>
<p> </p>
<p><br />「・・・でも、一応七尾君にも話をしていただきたいんです。私ばかり、深雪さんに相談してもらっているから、今２年生の七尾君にも映画の知識がもっと必要ですし・・・多分来年の部長は七尾君ですし。私からばかり言っていても、何ていうか慣れてしまってイマイチ真面目に聞いてくれないって言うか・・・」</p>
<p><br />ああ、もう！自分でも何を言っているのかわからなくなってきた。</p>
<p> </p>
<p>「わかってるわよ。だからデートの約束したんだから。ただ、私が一生懸命喋っても無駄になるかも、って言ってるのよ。そこでね、ひかりちゃんに助けて欲しいのよ。七尾君がぼんやりしているときも、ひかりちゃんの一喝で元に戻るじゃない？それがないと、私喋り損になっちゃう」</p>
<p> </p>
<p>別に今日の七尾君がぼんやりモードだと決まった訳じゃないし・・・。<br />「・・・取っちゃうよ？」</p>
<p> </p>
<p><br />何をだ。何をっ！<br />急に声色を変えて、囁くように言った先輩の言いたいことは、そりゃもちろん分かっている。けど・・・</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「だからぁ、七尾君を一喝しに来て、って言ってるだけよ。じゃあ、ひかりちゃんもうちに来てね」<br />返事を待たずに電話を切られてしまった。私は耳から離した携帯を力なく見つめた。</p>
<p> </p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p><span style="FONT-SIZE: medium">
  <p><strong><span style="COLOR: #ff0db6">12月6日（土）</span></strong></p>
  <p><strong><span style="COLOR: #ff0db6">ミニオープンキャンパス開催決定！！</span></strong></p>
  <p><strong><span style="COLOR: #ff0db6">10:00～15:00</span></strong></p></span>
<p> </p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
<p><span style="FONT-SIZE: small"><span style="COLOR: #0a23ff"><strong>聖学院クリスマスサイトに写真を掲載しませんか？</strong></span></span></p>
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<p> </p>
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    <content type="html"><![CDATA[ ★☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<br />◆虹色プリズム<br />├第二章 銀幕の裏側で<br />└第37・38話　　　<br />━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★☆ 
<p> </p>
<p>愛想が良いとは言えないウェイトレスは、水とおしぼりを机の端にまとめて置くと、注文を取ってすぐにカウンターに戻っていった。</p>
<p>ウェイトレスが戻ってすぐ、月森が紙バッグからペンケースとシナリオを３部取り出し、１部ずつ、俺と深雪先輩に渡してくれた。</p>
<p> </p>
<p>「深雪さん。さっきＦＡＸしたシナリオの感想をまず教えてください」</p>
<p> </p>
<p>ペンケースから取り出したシャープの芯をカチカチと出しながら、初めに喋り出したのは月森だった。<br />深雪先輩は満足そうに微笑んでいる。</p>
<p> </p>
<p>「そうね。よくできていると思うわ。私が顔を出した、夏休み中のミーティングの時より格段にいいわ。これで完成、でいいんじゃない？」</p>
<p>俺はその言葉にほっとした。</p>
<p>「ところで、肝心のロケの場所は決まっているの？」</p>
<p> </p>
<p>少し鋭い声で、深雪先輩が続けた。</p>
<p> </p>
<p><br />そう、そこが問題なのだ。</p>
<p>「ロケ地はまだ決まっていないんです。学校内の場面は、春川さんのクラスが協力してくれるそうですし、学校の許可も取ってあります。ただ、ロケ地が・・・」</p>
<p>月森は少し沈んだ声で答えた。</p>
<p>「虹ノ橋なんていいんじゃない？」</p>
<p>深雪先輩の提案に、俺ははっとした。そうだ。そう、俺もそう思っていたんだ！</p>
<p>「その案も出たんですが、黒木君たちが嫌だっていうんです」</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>そう、確かに黒木は断固として賛成しなかった。でも、あの橋ほどピッタリな・・・</p>
<p>「ちょっと、七尾君も何か発言しなさいよ」</p>
<p>ひかりが俺をぎろりと睨んだ。</p>
<p>「深雪さん、実は俺も、虹ノ橋が最適だと思ったんです。これから２学期も始まるし、学校帰りにも少しずつ撮れる場所がいいと思うんです。時間もあまり無いですから」</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />深雪先輩は満足げに微笑んでくれた。</p>
<p><br />話は弾み、シナリオの細部まで、とても有意義な意見交換が出来た。<br />月森に貸してもらったシャープペンシルでシナリオに書き込みをしながら、俺はより具体的に、完成した映画のイメージを浮かべることができた。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><img height="240" alt="虹色プリズム第37・38話イラスト" hspace="5" width="240" align="right" border="0" style="WIDTH: 188px; HEIGHT: 202px" src="http://www.seigakuin.net/files/user/37_38coffee.gif" /></p>
<p>「七尾君と、デートの約束取り付けちゃった☆」<br />名乗りもせず、深雪先輩は茶目っ気たっぷりにそんなことを言った。<br />・・・さっきの酔っている口調は芝居だったらしい。</p>
<p> </p>
<p><br />「・・・良かったですね」</p>
<p> </p>
<p><br />私が呆れて返事をすると、先輩は残念そうに「も～ノリが悪いわねぇ」と呟く。</p>
<p> </p>
<p>「何度かミーティングを覗いて思ったんだけど、七尾君、しっかりしているときは頭の回転がいいけど、</p>
<p>ぼんやりしているときは何にも聞いちゃいないのよね～。</p>
<p>うちに来るように言ったけど、もしぼんやりしていたら、映研の話をしても無意味かしらね」</p>
<p> </p>
<p><br />後半に、何やらすごく含みを持たせて先輩は言った。<br />そして、「うちに来るように」というところをかなり強調している。<br />・・・確かに七尾が、時々心ここにあらず状態になるのは本当だった。</p>
<p> </p>
<p><br />「・・・でも、一応七尾君にも話をしていただきたいんです。私ばかり、深雪さんに相談してもらっているから、今２年生の七尾君にも映画の知識がもっと必要ですし・・・多分来年の部長は七尾君ですし。私からばかり言っていても、何ていうか慣れてしまってイマイチ真面目に聞いてくれないって言うか・・・」</p>
<p><br />ああ、もう！自分でも何を言っているのかわからなくなってきた。</p>
<p> </p>
<p>「わかってるわよ。だからデートの約束したんだから。ただ、私が一生懸命喋っても無駄になるかも、って言ってるのよ。そこでね、ひかりちゃんに助けて欲しいのよ。七尾君がぼんやりしているときも、ひかりちゃんの一喝で元に戻るじゃない？それがないと、私喋り損になっちゃう」</p>
<p> </p>
<p>別に今日の七尾君がぼんやりモードだと決まった訳じゃないし・・・。<br />「・・・取っちゃうよ？」</p>
<p> </p>
<p><br />何をだ。何をっ！<br />急に声色を変えて、囁くように言った先輩の言いたいことは、そりゃもちろん分かっている。けど・・・</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「だからぁ、七尾君を一喝しに来て、って言ってるだけよ。じゃあ、ひかりちゃんもうちに来てね」<br />返事を待たずに電話を切られてしまった。私は耳から離した携帯を力なく見つめた。</p>
<p> </p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
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  <p><strong><span style="COLOR: #ff0db6">10:00～15:00</span></strong></p></span>
<p> </p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
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  </entry>
  <entry>
    <id>http://www.seigakuin.net,blog/2/136</id>
    <title>虹色プリズム☆第35・36話</title>
    <link href="http://www.seigakuin.net/blog_detail/id=136"/>
    <author>
      <name>聖学院大学オープンキャンパス</name>
    </author>
    <updated>2008-11-17T08:00:00+09:00</updated>
    <published>2008-11-15T10:01:14+09:00</published>
    <modified>2007-12-20T10:05:03+09:00</modified>
    <summary type="html"><![CDATA[ ★☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<br />◆虹色プリズム<br />├第二章 銀幕の裏側で<br />└第35・36話　　　<br />━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★☆ 
<p> </p>
<p>駅行きのバスに乗ってしばらくして、再び携帯が鳴った。</p>
<p> </p>
<p>マナーモードにしていなかったことを反省しつつ携帯のフリップを開くと、また知らない・・・いや、</p>
<p>深雪の電話番号が表示されていた。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />「・・・もしもし」</p>
<p><br />控えめな声量で、俺は受話ボタンを押し、電話に出た。</p>
<p><br />「あ、七尾君？ごめんごめん。電車使うと遠回りになって、時間、メチャクチャかかるでしょ？これから迎えに行くわ。どこに行けばいい？」</p>
<p> </p>
<p><br />・・・あ、そうか。深雪先輩は車があったんだ。</p>
<p> </p>
<p><br />「いいんですか？今バスに乗っちゃったんで、旭出駅に来ていただけると嬉しいのですが・・・」<br />旭出駅に２０分後に待ち合わせ、という約束をして、俺は電話を切った。</p>
<p>まだこの時は、２０分後のことなんて想像もつかなかった。１０分足らずで駅に着くから、駅前のコンビニで時間を潰そうかな、ぐらいなものだった。</p>
<p><img height="240" alt="虹色プリズム第35・36話イラスト" hspace="5" width="240" align="right" border="0" style="WIDTH: 188px; HEIGHT: 202px" src="http://www.seigakuin.net/files/user/35_36bus.gif" /></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>５分前から待ち合わせ場所にいたのだが、すぐに赤とピンクの中間みたいな色の車が俺の前で止まった。運転席には深雪先輩の笑顔がある。</p>
<p> </p>
<p><br />「ごめんね～。待った？」</p>
<p> </p>
<p><br />助手席の窓が開き、深雪先輩がいつもの口調でそう言った。</p>
<p> </p>
<p><br />「いえ、俺も今着いたところです」</p>
<p><br />バスからでなく、コンビニからだけど。</p>
<p><br />「乗って乗って。あ、助手席にお願いね」</p>
<p><br />「じゃあ、失礼します」</p>
<p><br />助手席のドアを開き、乗り込もうとして、俺はその時初めて、後部座席の人物に気がついた。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「・・・月森ッ先輩・・・っ！？」</p>
<p> </p>
<p>むすっとした表情で座っているのは、ひかりだった。</p>
<p><br />「いちゃ悪い？」　　　　　何だか怒っているようだ。</p>
<p><br />「いえ、そんな訳じゃありませんが・・・。いると思わなかったので」</p>
<p><br />よく見ると分かるのだが、何やら大きな紙バッグを膝の上に置き、</p>
<p>抱きかかえるように少し前のめりになっているので、さっき車外からは人間に見えなかったようだ。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>そんな分析はどうでもよく、とにかく少し混乱していた。</p>
<p> </p>
<p><br />「七尾くんだけで深雪先輩の話を聞いても、半分も覚えられないだろうから来てあげたのよ。時間が勿体無いから早く乗りなさいよ」</p>
<p> </p>
<p><br />それって、深雪先輩に対して失礼なんじゃないかと思いながら、俺は助手席に乗り込んだ。</p>
<p> </p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
<p>まだ頭の中は混乱していた。</p>
<p>車が走り出してすぐ、深雪先輩は「ところで七尾君、今シナリオ持ってる？」と唐突に聞いてきた。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />「シナリオですか？メモリースティックに入れたものなら持っています」<br /></p>
<p>俺は慌てて答えた。映研関連だと言うことでとりあえず持っては来たが、印刷する時間までは無かったのだ。<br /></p>
<p>「そっかぁ・・・」</p>
<p><br />深雪先輩が残念そうに言う。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />「深雪さん。私持っていますよ。ホチキス留めしていませんけど、４部あります」<br />４部も・・・。一体なぜ持っているんだろう・・・？</p>
<p><br />「本当！？ラッキー♪じゃあ、うちまで行かなくても、その辺の喫茶店で大丈夫ね。いいかしら？」<br />今度は俺の方が、少し残念ではあった。けれども、まさかそんなことを主張できるはずもない。<br /></p>
<p>「もちろんです」<br />俺が答えると、月森も「いいですよ」と答えた。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />車がヨネダコーヒーの駐車場に入る。月森は大きくて重そうな紙バックを持って車から降りた。<br />あの紙バッグにシナリオ４部が入っていることは間違いないが、それだけであんなに膨れるだろうか。<br />少し気にしつつ店内へ入った。</p>
<p> </p>
<p><br />ナチュラルテイストで統一された店内は程よく明るい。<br />ヨネダコーヒーの多くは、この店舗のようにテーブルが広めで、その為か、勉強している学生を時々見かける。<br />コーヒーと軽食、そしてノートや参考書を広げても余裕がある。</p>
<p> </p>
<p><br />席に座って、一応メニューを広げてはみたが、注文は決まっていた。そして深雪先輩と月森も、同じだったらしい。</p>
<p> </p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p><span style="FONT-SIZE: medium">
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  <p><strong><span style="COLOR: #ff0db6">10:00～15:00</span></strong></p></span>
<p> </p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
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<p> </p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
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<p> </p>
<p>駅行きのバスに乗ってしばらくして、再び携帯が鳴った。</p>
<p> </p>
<p>マナーモードにしていなかったことを反省しつつ携帯のフリップを開くと、また知らない・・・いや、</p>
<p>深雪の電話番号が表示されていた。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />「・・・もしもし」</p>
<p><br />控えめな声量で、俺は受話ボタンを押し、電話に出た。</p>
<p><br />「あ、七尾君？ごめんごめん。電車使うと遠回りになって、時間、メチャクチャかかるでしょ？これから迎えに行くわ。どこに行けばいい？」</p>
<p> </p>
<p><br />・・・あ、そうか。深雪先輩は車があったんだ。</p>
<p> </p>
<p><br />「いいんですか？今バスに乗っちゃったんで、旭出駅に来ていただけると嬉しいのですが・・・」<br />旭出駅に２０分後に待ち合わせ、という約束をして、俺は電話を切った。</p>
<p>まだこの時は、２０分後のことなんて想像もつかなかった。１０分足らずで駅に着くから、駅前のコンビニで時間を潰そうかな、ぐらいなものだった。</p>
<p><img height="240" alt="虹色プリズム第35・36話イラスト" hspace="5" width="240" align="right" border="0" style="WIDTH: 188px; HEIGHT: 202px" src="http://www.seigakuin.net/files/user/35_36bus.gif" /></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>５分前から待ち合わせ場所にいたのだが、すぐに赤とピンクの中間みたいな色の車が俺の前で止まった。運転席には深雪先輩の笑顔がある。</p>
<p> </p>
<p><br />「ごめんね～。待った？」</p>
<p> </p>
<p><br />助手席の窓が開き、深雪先輩がいつもの口調でそう言った。</p>
<p> </p>
<p><br />「いえ、俺も今着いたところです」</p>
<p><br />バスからでなく、コンビニからだけど。</p>
<p><br />「乗って乗って。あ、助手席にお願いね」</p>
<p><br />「じゃあ、失礼します」</p>
<p><br />助手席のドアを開き、乗り込もうとして、俺はその時初めて、後部座席の人物に気がついた。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「・・・月森ッ先輩・・・っ！？」</p>
<p> </p>
<p>むすっとした表情で座っているのは、ひかりだった。</p>
<p><br />「いちゃ悪い？」　　　　　何だか怒っているようだ。</p>
<p><br />「いえ、そんな訳じゃありませんが・・・。いると思わなかったので」</p>
<p><br />よく見ると分かるのだが、何やら大きな紙バッグを膝の上に置き、</p>
<p>抱きかかえるように少し前のめりになっているので、さっき車外からは人間に見えなかったようだ。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>そんな分析はどうでもよく、とにかく少し混乱していた。</p>
<p> </p>
<p><br />「七尾くんだけで深雪先輩の話を聞いても、半分も覚えられないだろうから来てあげたのよ。時間が勿体無いから早く乗りなさいよ」</p>
<p> </p>
<p><br />それって、深雪先輩に対して失礼なんじゃないかと思いながら、俺は助手席に乗り込んだ。</p>
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<p>まだ頭の中は混乱していた。</p>
<p>車が走り出してすぐ、深雪先輩は「ところで七尾君、今シナリオ持ってる？」と唐突に聞いてきた。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />「シナリオですか？メモリースティックに入れたものなら持っています」<br /></p>
<p>俺は慌てて答えた。映研関連だと言うことでとりあえず持っては来たが、印刷する時間までは無かったのだ。<br /></p>
<p>「そっかぁ・・・」</p>
<p><br />深雪先輩が残念そうに言う。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />「深雪さん。私持っていますよ。ホチキス留めしていませんけど、４部あります」<br />４部も・・・。一体なぜ持っているんだろう・・・？</p>
<p><br />「本当！？ラッキー♪じゃあ、うちまで行かなくても、その辺の喫茶店で大丈夫ね。いいかしら？」<br />今度は俺の方が、少し残念ではあった。けれども、まさかそんなことを主張できるはずもない。<br /></p>
<p>「もちろんです」<br />俺が答えると、月森も「いいですよ」と答えた。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />車がヨネダコーヒーの駐車場に入る。月森は大きくて重そうな紙バックを持って車から降りた。<br />あの紙バッグにシナリオ４部が入っていることは間違いないが、それだけであんなに膨れるだろうか。<br />少し気にしつつ店内へ入った。</p>
<p> </p>
<p><br />ナチュラルテイストで統一された店内は程よく明るい。<br />ヨネダコーヒーの多くは、この店舗のようにテーブルが広めで、その為か、勉強している学生を時々見かける。<br />コーヒーと軽食、そしてノートや参考書を広げても余裕がある。</p>
<p> </p>
<p><br />席に座って、一応メニューを広げてはみたが、注文は決まっていた。そして深雪先輩と月森も、同じだったらしい。</p>
<p> </p>
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  <p><strong><span style="COLOR: #ff0db6">12月6日（土）</span></strong></p>
  <p><strong><span style="COLOR: #ff0db6">ミニオープンキャンパス開催決定！！</span></strong></p>
  <p><strong><span style="COLOR: #ff0db6">10:00～15:00</span></strong></p></span>
<p> </p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
<p><span style="FONT-SIZE: small"><span style="COLOR: #0a23ff"><strong>聖学院クリスマスサイトに写真を掲載しませんか？</strong></span></span></p>
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<p> </p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
<p><strong style="FONT-SIZE: small"><span style="COLOR: #008000">掲示板『虹色プリズム』を開設しました♪</span></strong></p>
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  </entry>
  <entry>
    <id>http://www.seigakuin.net,blog/2/130</id>
    <title>虹色プリズム☆第33・34話</title>
    <link href="http://www.seigakuin.net/blog_detail/id=130"/>
    <author>
      <name>聖学院大学オープンキャンパス</name>
    </author>
    <updated>2008-11-10T08:00:00+09:00</updated>
    <published>2008-11-07T18:48:35+09:00</published>
    <modified>2007-12-20T10:05:03+09:00</modified>
    <summary type="html"><![CDATA[<p>★☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<br />◆虹色プリズム<br />├第二章 銀幕の裏側で<br />└第33・34話　　　<br />━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★☆</p>
<p> </p>
<p>それにしても、本当によく似てたなあ・・・</p>
<p>すみれちゃんによく似た女の子の顔を思い浮かべる。<br />蒼也やすみれちゃんに教えてやりたいが、ミーティングの機会はもうない。</p>
<p><br />わざわざ電話するほどのことじゃないし・・・。<br />口で説明したところで、実物を見ないと伝わらないだろう。</p>
<p>　そんなことを思っていると、携帯が鳴った。</p>
<p><img height="240" alt="虹色プリズム第33・34話イラスト" hspace="5" width="240" align="right" border="0" style="WIDTH: 188px; HEIGHT: 202px" src="http://www.seigakuin.net/files/user/33_34keitai.gif" /></p>
<p><br />深雪先輩だ。</p>
<p> </p>
<p>「ひかりちゃん？七尾くんの電話番号教えてくれないかな？」<br />「え？いいですけど・・・」</p>
<p> </p>
<p><br />「夏休みは終わっちゃったけど、一度ゆっくりお話したいのよね。</p>
<p> </p>
<p><br />・・・ところで、ひかりちゃんは七尾くんとはどうなの？」</p>
<p> </p>
<p><br />「どう、って・・・？」<br />「おっと、先輩と後輩、ってのはナシよ。お互い憎からず思ってるんなら、卒業に向けて勉強だけしてる場合じゃないんじゃないの～？」</p>
<p><br />　・・・ちょっと、先輩テンションが高くない？</p>
<p><br />「・・・恋愛映画じゃないんですから（＾＾；考えすぎですよ先輩」<br />「そおお？うかうかしてると他の子にとられちゃうわよ。七尾くんあれでけっこうモテそうじゃないの」</p>
<p> </p>
<p>どこが、と鼻で笑おうとした私に先輩は言った。</p>
<p> </p>
<p>「年上のお姉さまにも☆　モテるわよ」<br />　なんか・・・</p>
<p>「・・・先輩、酔ってますか？」<br />「あら～？じぇんじぇんよってません～♪ねえ、あたしと七尾くんが二人で会うの気になるなら、一緒に来てもいいのよ？」<br />「気になりません」<br />　</p>
<p> </p>
<p>今日の先輩はおかしい。<br />強くなりそうな口調を抑えて、話を切り上げ電話を切った。</p>
<p><br />　・・・先輩、何たくらんでるんだろ？</p>
<p> </p>
<p><br />胸がざわめいている。<br />もう夏休みも終わりだというのに。<br />勉強も頭に入りそうになく、参考書を閉じた。<br /></p>
<p> </p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>RRRRRR・・・RRRRRR・・・RRRRRR・・</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「着信音 3」の無機質な呼び出し音が廊下に響く。蒼也の部屋からだ。</p>
<p>従姉妹の桃花の息子、「あきら」と遊んでやっていた蒼也は、その赤ん坊を すみれ にあずけて台所を後にした。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>携帯電話の液晶画面に、見覚えの無い 11 桁の電話番号。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「はい・・？」</p>
<p>「七尾君？」</p>
<p>一瞬、誰だか分からなかったが、ほどなく声の主が逢坂深雪であることを理解した。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「ああ、逢坂先輩、どうもお久しぶりです」</p>
<p>「堅苦しいわよ、七尾君。"先輩"はいいわ」</p>
<p>「えっ、そうですか？」</p>
<p>「そうね。"深雪さん"でお願い。ところで今、時間あるかしら？よかったら私の家にお茶でもしに来ない？有給とったのは良いんだけど暇しちゃって。映研絡みのことで色々と話しておきたいこともあるんだけれど」</p>
<p> </p>
<p>壁時計を見る。4 時前・・か。確か逢坂深雪の家は南大川だ。片道およそ 1 時間。帰りは夜になるな・・</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「いいですよ。俺、ヒマですし。ええ。はい。・・はい。そうですか、分かりました・・あっ、はい。・・はい。それじゃあ」</p>
<p>いくつか受け答えしながら、我ながらそっけない会話だと思いつつ、通話を切った。</p>
<p>「お兄ちゃん、出かけるの？」</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>あきらを抱っこした すみれ がトントンと階段を上ってきながら訊いた。たった今、俺が一人暮らしの女性の部屋へお呼ばれした事を、ずばり察知しているかのような顔。「女の勘」ってやつか・・</p>
<p> </p>
<p>「うん、ちょっとサークルのアレで・・帰りはたぶん遅くなるよ。夕飯に間に合いそうもなかったら電話する。そん時は桃ちゃんによろしく言っといて」</p>
<p>「うん、分かった」</p>
<p>心なしか、すみれ の顔がニヤニヤしているように見えた。</p>
<p>「あきら、じゃあな。また遊びに来いよ」</p>
<p>あきらの赤いほっぺたを軽くつねった。</p>
<p> </p>
<p>玄関を出て、歩き出す。</p>
<p>道を曲がり、家が見えなくなると小走りになった。</p>
<p>空を向いてバス亭まで走った。</p>
<p> </p>
<p>昂っていた。</p>
<p> </p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
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<p> </p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
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    <content type="html"><![CDATA[<p>★☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<br />◆虹色プリズム<br />├第二章 銀幕の裏側で<br />└第33・34話　　　<br />━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★☆</p>
<p> </p>
<p>それにしても、本当によく似てたなあ・・・</p>
<p>すみれちゃんによく似た女の子の顔を思い浮かべる。<br />蒼也やすみれちゃんに教えてやりたいが、ミーティングの機会はもうない。</p>
<p><br />わざわざ電話するほどのことじゃないし・・・。<br />口で説明したところで、実物を見ないと伝わらないだろう。</p>
<p>　そんなことを思っていると、携帯が鳴った。</p>
<p><img height="240" alt="虹色プリズム第33・34話イラスト" hspace="5" width="240" align="right" border="0" style="WIDTH: 188px; HEIGHT: 202px" src="http://www.seigakuin.net/files/user/33_34keitai.gif" /></p>
<p><br />深雪先輩だ。</p>
<p> </p>
<p>「ひかりちゃん？七尾くんの電話番号教えてくれないかな？」<br />「え？いいですけど・・・」</p>
<p> </p>
<p><br />「夏休みは終わっちゃったけど、一度ゆっくりお話したいのよね。</p>
<p> </p>
<p><br />・・・ところで、ひかりちゃんは七尾くんとはどうなの？」</p>
<p> </p>
<p><br />「どう、って・・・？」<br />「おっと、先輩と後輩、ってのはナシよ。お互い憎からず思ってるんなら、卒業に向けて勉強だけしてる場合じゃないんじゃないの～？」</p>
<p><br />　・・・ちょっと、先輩テンションが高くない？</p>
<p><br />「・・・恋愛映画じゃないんですから（＾＾；考えすぎですよ先輩」<br />「そおお？うかうかしてると他の子にとられちゃうわよ。七尾くんあれでけっこうモテそうじゃないの」</p>
<p> </p>
<p>どこが、と鼻で笑おうとした私に先輩は言った。</p>
<p> </p>
<p>「年上のお姉さまにも☆　モテるわよ」<br />　なんか・・・</p>
<p>「・・・先輩、酔ってますか？」<br />「あら～？じぇんじぇんよってません～♪ねえ、あたしと七尾くんが二人で会うの気になるなら、一緒に来てもいいのよ？」<br />「気になりません」<br />　</p>
<p> </p>
<p>今日の先輩はおかしい。<br />強くなりそうな口調を抑えて、話を切り上げ電話を切った。</p>
<p><br />　・・・先輩、何たくらんでるんだろ？</p>
<p> </p>
<p><br />胸がざわめいている。<br />もう夏休みも終わりだというのに。<br />勉強も頭に入りそうになく、参考書を閉じた。<br /></p>
<p> </p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>RRRRRR・・・RRRRRR・・・RRRRRR・・</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「着信音 3」の無機質な呼び出し音が廊下に響く。蒼也の部屋からだ。</p>
<p>従姉妹の桃花の息子、「あきら」と遊んでやっていた蒼也は、その赤ん坊を すみれ にあずけて台所を後にした。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>携帯電話の液晶画面に、見覚えの無い 11 桁の電話番号。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「はい・・？」</p>
<p>「七尾君？」</p>
<p>一瞬、誰だか分からなかったが、ほどなく声の主が逢坂深雪であることを理解した。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「ああ、逢坂先輩、どうもお久しぶりです」</p>
<p>「堅苦しいわよ、七尾君。"先輩"はいいわ」</p>
<p>「えっ、そうですか？」</p>
<p>「そうね。"深雪さん"でお願い。ところで今、時間あるかしら？よかったら私の家にお茶でもしに来ない？有給とったのは良いんだけど暇しちゃって。映研絡みのことで色々と話しておきたいこともあるんだけれど」</p>
<p> </p>
<p>壁時計を見る。4 時前・・か。確か逢坂深雪の家は南大川だ。片道およそ 1 時間。帰りは夜になるな・・</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「いいですよ。俺、ヒマですし。ええ。はい。・・はい。そうですか、分かりました・・あっ、はい。・・はい。それじゃあ」</p>
<p>いくつか受け答えしながら、我ながらそっけない会話だと思いつつ、通話を切った。</p>
<p>「お兄ちゃん、出かけるの？」</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>あきらを抱っこした すみれ がトントンと階段を上ってきながら訊いた。たった今、俺が一人暮らしの女性の部屋へお呼ばれした事を、ずばり察知しているかのような顔。「女の勘」ってやつか・・</p>
<p> </p>
<p>「うん、ちょっとサークルのアレで・・帰りはたぶん遅くなるよ。夕飯に間に合いそうもなかったら電話する。そん時は桃ちゃんによろしく言っといて」</p>
<p>「うん、分かった」</p>
<p>心なしか、すみれ の顔がニヤニヤしているように見えた。</p>
<p>「あきら、じゃあな。また遊びに来いよ」</p>
<p>あきらの赤いほっぺたを軽くつねった。</p>
<p> </p>
<p>玄関を出て、歩き出す。</p>
<p>道を曲がり、家が見えなくなると小走りになった。</p>
<p>空を向いてバス亭まで走った。</p>
<p> </p>
<p>昂っていた。</p>
<p> </p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
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<p> </p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
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  </entry>
  <entry>
    <id>http://www.seigakuin.net,blog/2/110</id>
    <title>虹色プリズム☆第31・32話</title>
    <link href="http://www.seigakuin.net/blog_detail/id=110"/>
    <author>
      <name>聖学院大学オープンキャンパス</name>
    </author>
    <updated>2008-11-03T00:00:00+09:00</updated>
    <published>2008-11-01T14:14:01+09:00</published>
    <modified>2007-12-20T10:05:03+09:00</modified>
    <summary type="html"><![CDATA[<p>★☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<br />◆虹色プリズム<br />├第二章 銀幕の裏側で<br />└第31・32話　　　<br />━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★☆</p>
<p>「すみれ、そっちにいっちゃだめ。」</p>
<p> </p>
<p><br />自分の叫ぶ声で目がさめた。</p>
<p>たしかに「すみれ」と叫んだ。あの少女はやはりすみれだったのだ。</p>
<p> </p>
<p><br />それにしてもこのところ毎日同じ夢を見ている。もう逃れられないぞと誰かにいわれているようだ。<br />頭が痛くなるのは何かから逃げようという防衛反応だということはうすうす気がついていた。<br />何か堪えがたいことがあると記憶をなくすことがあるらしい。</p>
<p>記憶は嘘をつくということも聞いたことがある。<br />俺の中にある不吉な想像が頭をもたげた。<br />水車小屋の見える川に妹のすみれが流されて消えた。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><img height="240" alt="虹色プリズム第31・32話イラスト" hspace="5" width="240" align="right" border="0" style="WIDTH: 188px; HEIGHT: 202px" src="http://www.seigakuin.net/files/user/31_32man.gif" /></p>
<p><br />でも、現にすみれは元気だし、夢の中で消えた少女がすみれとは考えられないとすぐに不吉な想像をかき消した。</p>
<p> </p>
<p><br />実は僕とすみれには父がいない。<br />僕がまだ小さいころに貿易の仕事で外国に行き、そこで交通事故に遭い、死んだそうだ。<br />僕の記憶の中の父も外国の街角にスーツ姿で立っていて、こちらをやさしくみつめている。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />僕が中学に入ってすぐ父親のことを作文に書くという宿題が出たことがあった。<br />それはちょうど年齢的にも母にものたりなさを感じ、</p>
<p>反抗的な態度をとったりしはじめた時期で、父という存在を意識しはじめていた頃でもあった。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
<p>「母の何か父の話題を遠ざけるような態度は僕が中学生になり、</p>
<p>父の存在を強く意識するようになってからますますひどくなっていた。</p>
<p>そのことは漠然と気がついていたが母が動揺する姿を見るとそれ以上、</p>
<p>話題にしてはいけない雰囲気を子どもながらに勘づいていた。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>それはすみれも同様で兄弟の間でも父の話をすることはなかった。</p>
<p>だからその時の宿題も結局今まで聞かされていた話を適当に書いた。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>父がなくなり、なぜか母は旧姓の七尾に戻った。僕らも七尾姓だ。</p>
<p>父方の姓は佐藤でもし父が生きていれば佐藤蒼也だったわけだ。</p>
<p>そこらへんの事情は子どもの僕にはよくわからないのだが、</p>
<p>父の祖父も祖母も元気で誕生日や入学の時にはプレゼントが送られてくる。</p>
<p> </p>
<p><br />しかし、少なくても物心がついてからは一度も父のふるさとである長野県の安曇野に行ったことがない。</p>
<p>祖父母と会うのはいつもこちらでだし、そのたびに今度遊びにおいでといってくれはするが、</p>
<p>母が避けているのか未だにいったことはないのだ。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />もちろん誰にも話してはいないことだが、</p>
<p>いつの頃からか父の生い立ちを調べてみたいと思うようになっていた。</p>
<p>まだ祖父母が元気なうちに安曇野にもいってみなければと思っている。</p>
<p>おっといけない、学校に行く時間だ。すみれが下で呼んでいる。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「おにいちゃん。学校遅れるよ。」<br /></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
<p>☆お知らせ☆</p>
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    <content type="html"><![CDATA[<p>★☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<br />◆虹色プリズム<br />├第二章 銀幕の裏側で<br />└第31・32話　　　<br />━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★☆</p>
<p>「すみれ、そっちにいっちゃだめ。」</p>
<p> </p>
<p><br />自分の叫ぶ声で目がさめた。</p>
<p>たしかに「すみれ」と叫んだ。あの少女はやはりすみれだったのだ。</p>
<p> </p>
<p><br />それにしてもこのところ毎日同じ夢を見ている。もう逃れられないぞと誰かにいわれているようだ。<br />頭が痛くなるのは何かから逃げようという防衛反応だということはうすうす気がついていた。<br />何か堪えがたいことがあると記憶をなくすことがあるらしい。</p>
<p>記憶は嘘をつくということも聞いたことがある。<br />俺の中にある不吉な想像が頭をもたげた。<br />水車小屋の見える川に妹のすみれが流されて消えた。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><img height="240" alt="虹色プリズム第31・32話イラスト" hspace="5" width="240" align="right" border="0" style="WIDTH: 188px; HEIGHT: 202px" src="http://www.seigakuin.net/files/user/31_32man.gif" /></p>
<p><br />でも、現にすみれは元気だし、夢の中で消えた少女がすみれとは考えられないとすぐに不吉な想像をかき消した。</p>
<p> </p>
<p><br />実は僕とすみれには父がいない。<br />僕がまだ小さいころに貿易の仕事で外国に行き、そこで交通事故に遭い、死んだそうだ。<br />僕の記憶の中の父も外国の街角にスーツ姿で立っていて、こちらをやさしくみつめている。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />僕が中学に入ってすぐ父親のことを作文に書くという宿題が出たことがあった。<br />それはちょうど年齢的にも母にものたりなさを感じ、</p>
<p>反抗的な態度をとったりしはじめた時期で、父という存在を意識しはじめていた頃でもあった。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
<p>「母の何か父の話題を遠ざけるような態度は僕が中学生になり、</p>
<p>父の存在を強く意識するようになってからますますひどくなっていた。</p>
<p>そのことは漠然と気がついていたが母が動揺する姿を見るとそれ以上、</p>
<p>話題にしてはいけない雰囲気を子どもながらに勘づいていた。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>それはすみれも同様で兄弟の間でも父の話をすることはなかった。</p>
<p>だからその時の宿題も結局今まで聞かされていた話を適当に書いた。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>父がなくなり、なぜか母は旧姓の七尾に戻った。僕らも七尾姓だ。</p>
<p>父方の姓は佐藤でもし父が生きていれば佐藤蒼也だったわけだ。</p>
<p>そこらへんの事情は子どもの僕にはよくわからないのだが、</p>
<p>父の祖父も祖母も元気で誕生日や入学の時にはプレゼントが送られてくる。</p>
<p> </p>
<p><br />しかし、少なくても物心がついてからは一度も父のふるさとである長野県の安曇野に行ったことがない。</p>
<p>祖父母と会うのはいつもこちらでだし、そのたびに今度遊びにおいでといってくれはするが、</p>
<p>母が避けているのか未だにいったことはないのだ。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />もちろん誰にも話してはいないことだが、</p>
<p>いつの頃からか父の生い立ちを調べてみたいと思うようになっていた。</p>
<p>まだ祖父母が元気なうちに安曇野にもいってみなければと思っている。</p>
<p>おっといけない、学校に行く時間だ。すみれが下で呼んでいる。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「おにいちゃん。学校遅れるよ。」<br /></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
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<p> </p>
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  </entry>
  <entry>
    <id>http://www.seigakuin.net,blog/2/101</id>
    <title>虹色プリズム☆第29・30話</title>
    <link href="http://www.seigakuin.net/blog_detail/id=101"/>
    <author>
      <name>聖学院大学オープンキャンパス</name>
    </author>
    <updated>2008-10-27T00:00:00+09:00</updated>
    <published>2008-10-24T19:21:20+09:00</published>
    <modified>2007-12-20T10:05:03+09:00</modified>
    <summary type="html"><![CDATA[<p>★☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<br />◆虹色プリズム<br />├第二章 銀幕の裏側で<br />└第29・30話<br />━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★☆</p>
<p>もしもし。お兄ちゃん？ミーティング終わった？」</p>
<p> </p>
<p>じゃあ、今日はここまで、となったとき、<br />ジャストタイミングで掛かってきた電話は、すみれからだった。</p>
<p><br />「ああ。ちょうど今終わったよ」<br />俺が答えると、すみれは少し早口になった。</p>
<p>「ねえ。今日、急いで帰ってきてね。今すごく大変なの」</p>
<p>「大変？」</p>
<p> </p>
<p>俺は当然聞き返す。一体何が大変だと言うのだろう。</p>
<p>「そうなの。じゃあ、よろしくね」</p>
<p>プツッと電話は切れた。何があったかは分からないが、どうやら帰りにコンビニに寄る暇はなさそうだった。</p>
<p>「すみません。お先に失礼します」</p>
<p>そう言って俺は急いで部室を後にした。</p>
<p><br />ガチャリと扉を開けると、リビングで楽しそうな声が聞こえた。<br />「ただいま」といいかけた瞬間、リビングから「危ないっ」とすみれの叫び声が聞こえてきた。</p>
<p> </p>
<p><br />どうしたんだ？<br />リビングに入ると、ローテーブルにつかまり立ちをしている赤ちゃんと、そのそばでローテーブルの角に手を添えているすみれの姿があった。</p>
<p> </p>
<p><br />「・・・誰？」</p>
<p><br />間の抜けた問いをする俺に、すみれはようやく顔を上げた。</p>
<p>「あ、お兄ちゃん。お帰り」</p>
<p>すみれは一瞬こっちを見ただけで、視線をすぐに赤ちゃんに戻す。</p>
<p> </p>
<p><br />「誰の赤ちゃん？」</p>
<p><br />近寄ってしゃがみ、赤ちゃんの顔を見ながらもう一度聞くと、すみれは今度は意外そうな顔でこちらを見た。</p>
<p><br />「何言ってんの？桃ちゃんの子どもよ。あきらちゃん」</p>
<p> </p>
<p>ああ、桃花の・・・そういえば一度だけ来たことがあったな。あの時から随分大きくなったように感じる。<br />桃花とは、母さんの兄の娘で、俺達から見れば従兄弟ということになる。<br />母方の従兄弟の中では一番年長者で、１０ヶ月ほど前に女の子を出産した。<br />出産後しばらくしてから一度遊びに来たきりだったけれど・・・。</p>
<p> </p>
<p>「・・・人間っぽい・・・」</p>
<p> </p>
<p>俺があきらを見てそう呟くと、すみれは大笑いした。</p>
<p><br />「当たり前じゃない。人間だもん」<img height="240" alt="虹色プリズム第29・30話イラスト" hspace="5" width="240" align="right" border="0" style="WIDTH: 188px; HEIGHT: 202px" src="http://www.seigakuin.net/files/user/29_30baby.gif" /></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>それでもテーブルの角に当てた手は離さない。</p>
<p><br />「いや、前に見たときはこう・・・ＥＴみたいだったじゃん？」</p>
<p>俺が慌てて言うと、すみれは更に笑った。</p>
<p><br />「桃ちゃんもそう言ってたね」</p>
<p> </p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
<p>それまで立っていたあきらが座り込み、ハイハイしだしたので、<br />すみれはようやく角から手を離し、あきらを目で追っている。</p>
<p> </p>
<p>「ところで、どうしてあきらがここにいるんだ？桃花も母さんもいないし」</p>
<p> </p>
<p>あきらは床に転がっているボールのところで再び座り、左手でボールを拾い、<br />右手に持ち替え、それを繰り返しながら何やら考えているようだった。<br />まだ１歳にもなっていないのに、じっくりとボールを見つめている真剣なまなざしが何だか面白い。</p>
<p> </p>
<p><br />「桃ちゃん、歯医者に行きたいって言って、あきらちゃんを預けに来たのよ。そうしたらオムツを忘れたから、お母さんが今買いに行ってるの」</p>
<p> </p>
<p><br />・・・別に母さんが買いに行かなくても、すみれが買いに行けばいいんじゃないか？母さんの方が赤ちゃんの扱いは慣れているだろうし・・・。どうせすみれが、あきらと遊びたいと言ったんだろうけど。</p>
<p> </p>
<p>「そういえばさっきは何で叫んでたんだ？別にあきらが怪我した訳じゃないだろ？」</p>
<p>一瞬不思議そうな顔をした後、ああ、とすみれは小さく呟いた。</p>
<p>「別に危ないことは無かったんだけど、テーブルの角を見た瞬間、あきらちゃんが目を角にぶつけるのが浮かんじゃって、怖くて思わず叫んだだけよ」</p>
<p> </p>
<p>そういって苦笑いした。</p>
<p> </p>
<p>「で、お兄ちゃんも一緒にあきらちゃんをみてね。まずは手洗いうがい！」</p>
<p>やれやれと俺は心の中でため息をついた。急いで帰って来い、というのは、単に人手確保の為だったのか。</p>
<p><br />けれど・・・。</p>
<p> </p>
<p><br />思い浮かんだのはあの夢だった。<br />すみれが川に・・・。あの夢は・・・。<br />同じように、危険回避のためにイメージしたものだったのか？<br />・・・だが、実際に川に流されたイメージではなかった。</p>
<p> </p>
<p>やはり、単なる悪い夢だったのだろうか。</p>
<p> </p>
<p>外は残暑と言うよりも、夏真っ只中の暑さだったが、室内はクーラーが効いている。<br />廊下に出ると少し湿気を含んだ暖かい空気が充満していて少し気分的にぐったりしたが、洗面所に向かった。</p>
<p><br />ミーティングの最後に、新学期からも、３年生は時々は顔を出すと言っていた。<br />気は抜けない。先輩たちが感動してくれるような作品を作らなくては。</p>
<p> </p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
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    <content type="html"><![CDATA[<p>★☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<br />◆虹色プリズム<br />├第二章 銀幕の裏側で<br />└第29・30話<br />━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★☆</p>
<p>もしもし。お兄ちゃん？ミーティング終わった？」</p>
<p> </p>
<p>じゃあ、今日はここまで、となったとき、<br />ジャストタイミングで掛かってきた電話は、すみれからだった。</p>
<p><br />「ああ。ちょうど今終わったよ」<br />俺が答えると、すみれは少し早口になった。</p>
<p>「ねえ。今日、急いで帰ってきてね。今すごく大変なの」</p>
<p>「大変？」</p>
<p> </p>
<p>俺は当然聞き返す。一体何が大変だと言うのだろう。</p>
<p>「そうなの。じゃあ、よろしくね」</p>
<p>プツッと電話は切れた。何があったかは分からないが、どうやら帰りにコンビニに寄る暇はなさそうだった。</p>
<p>「すみません。お先に失礼します」</p>
<p>そう言って俺は急いで部室を後にした。</p>
<p><br />ガチャリと扉を開けると、リビングで楽しそうな声が聞こえた。<br />「ただいま」といいかけた瞬間、リビングから「危ないっ」とすみれの叫び声が聞こえてきた。</p>
<p> </p>
<p><br />どうしたんだ？<br />リビングに入ると、ローテーブルにつかまり立ちをしている赤ちゃんと、そのそばでローテーブルの角に手を添えているすみれの姿があった。</p>
<p> </p>
<p><br />「・・・誰？」</p>
<p><br />間の抜けた問いをする俺に、すみれはようやく顔を上げた。</p>
<p>「あ、お兄ちゃん。お帰り」</p>
<p>すみれは一瞬こっちを見ただけで、視線をすぐに赤ちゃんに戻す。</p>
<p> </p>
<p><br />「誰の赤ちゃん？」</p>
<p><br />近寄ってしゃがみ、赤ちゃんの顔を見ながらもう一度聞くと、すみれは今度は意外そうな顔でこちらを見た。</p>
<p><br />「何言ってんの？桃ちゃんの子どもよ。あきらちゃん」</p>
<p> </p>
<p>ああ、桃花の・・・そういえば一度だけ来たことがあったな。あの時から随分大きくなったように感じる。<br />桃花とは、母さんの兄の娘で、俺達から見れば従兄弟ということになる。<br />母方の従兄弟の中では一番年長者で、１０ヶ月ほど前に女の子を出産した。<br />出産後しばらくしてから一度遊びに来たきりだったけれど・・・。</p>
<p> </p>
<p>「・・・人間っぽい・・・」</p>
<p> </p>
<p>俺があきらを見てそう呟くと、すみれは大笑いした。</p>
<p><br />「当たり前じゃない。人間だもん」<img height="240" alt="虹色プリズム第29・30話イラスト" hspace="5" width="240" align="right" border="0" style="WIDTH: 188px; HEIGHT: 202px" src="http://www.seigakuin.net/files/user/29_30baby.gif" /></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>それでもテーブルの角に当てた手は離さない。</p>
<p><br />「いや、前に見たときはこう・・・ＥＴみたいだったじゃん？」</p>
<p>俺が慌てて言うと、すみれは更に笑った。</p>
<p><br />「桃ちゃんもそう言ってたね」</p>
<p> </p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
<p>それまで立っていたあきらが座り込み、ハイハイしだしたので、<br />すみれはようやく角から手を離し、あきらを目で追っている。</p>
<p> </p>
<p>「ところで、どうしてあきらがここにいるんだ？桃花も母さんもいないし」</p>
<p> </p>
<p>あきらは床に転がっているボールのところで再び座り、左手でボールを拾い、<br />右手に持ち替え、それを繰り返しながら何やら考えているようだった。<br />まだ１歳にもなっていないのに、じっくりとボールを見つめている真剣なまなざしが何だか面白い。</p>
<p> </p>
<p><br />「桃ちゃん、歯医者に行きたいって言って、あきらちゃんを預けに来たのよ。そうしたらオムツを忘れたから、お母さんが今買いに行ってるの」</p>
<p> </p>
<p><br />・・・別に母さんが買いに行かなくても、すみれが買いに行けばいいんじゃないか？母さんの方が赤ちゃんの扱いは慣れているだろうし・・・。どうせすみれが、あきらと遊びたいと言ったんだろうけど。</p>
<p> </p>
<p>「そういえばさっきは何で叫んでたんだ？別にあきらが怪我した訳じゃないだろ？」</p>
<p>一瞬不思議そうな顔をした後、ああ、とすみれは小さく呟いた。</p>
<p>「別に危ないことは無かったんだけど、テーブルの角を見た瞬間、あきらちゃんが目を角にぶつけるのが浮かんじゃって、怖くて思わず叫んだだけよ」</p>
<p> </p>
<p>そういって苦笑いした。</p>
<p> </p>
<p>「で、お兄ちゃんも一緒にあきらちゃんをみてね。まずは手洗いうがい！」</p>
<p>やれやれと俺は心の中でため息をついた。急いで帰って来い、というのは、単に人手確保の為だったのか。</p>
<p><br />けれど・・・。</p>
<p> </p>
<p><br />思い浮かんだのはあの夢だった。<br />すみれが川に・・・。あの夢は・・・。<br />同じように、危険回避のためにイメージしたものだったのか？<br />・・・だが、実際に川に流されたイメージではなかった。</p>
<p> </p>
<p>やはり、単なる悪い夢だったのだろうか。</p>
<p> </p>
<p>外は残暑と言うよりも、夏真っ只中の暑さだったが、室内はクーラーが効いている。<br />廊下に出ると少し湿気を含んだ暖かい空気が充満していて少し気分的にぐったりしたが、洗面所に向かった。</p>
<p><br />ミーティングの最後に、新学期からも、３年生は時々は顔を出すと言っていた。<br />気は抜けない。先輩たちが感動してくれるような作品を作らなくては。</p>
<p> </p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
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  </entry>
  <entry>
    <id>http://www.seigakuin.net,blog/2/95</id>
    <title>虹色プリズム☆第27・28話</title>
    <link href="http://www.seigakuin.net/blog_detail/id=95"/>
    <author>
      <name>聖学院大学オープンキャンパス</name>
    </author>
    <updated>2008-10-20T00:00:00+09:00</updated>
    <published>2008-10-17T18:10:15+09:00</published>
    <modified>2007-12-20T10:05:03+09:00</modified>
    <summary type="html"><![CDATA[<p>★☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<br />◆虹色プリズム<br />├第二章 銀幕の裏側で<br />└第27・28話　　　<br />━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★☆</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「気持ちいい！草の香りも、久々な気がする～！」</p>
<p> </p>
<p>川原の草原の端に座った途端、私は思わずそう叫んで背伸びをした。<br />そんな私を見て、翠は心底面白そうに笑う。</p>
<p><br />「何言ってるんですか。ついこの間、木と草に囲まれた山荘で合宿したじゃないですか」</p>
<p>しばらく、私と翠は映画談議や新学期と共に始まる実力テストのことを喋った。<br />途中お茶を飲んだり、私のかばんにいつも入っているクッキーなどを食べつつも、延々止まりそうもなかった。<br />コンクールに向けたシナリオ作りと、模試のスケジュール、入試。<br />そのことだけで埋め尽くされていた私の日常で、ほっとひと息つけるひと時だった。</p>
<p> </p>
<p>　大空を　自由に鳥たちが　光の中　飛びかうように</p>
<p> </p>
<p>そんな私たちの耳に、聞き覚えのある歌詞とメロディが流れてきた。<br />思わず辺りを見回す。声の主は・・・？</p>
<p>　夜空から　こぼれた星屑が　波の上を滑るだろう</p>
<p>・・・私たちより数十メートル離れた場所。橋の真下辺りに２人の女の子がいて、その子達が歌っているようだった。</p>
<p> </p>
<p>「・・・あれ？すみれちゃんかも」</p>
<p><br />私が思わずそう呟くと、「すみれちゃん？」と翠が不思議そうな声で聞き返した。</p>
<p>「ほら、七尾君の妹さんよ。合宿中、電話が掛かってきたでしょう？」<img height="240" alt="虹色プリズム第27・28話イラスト" hspace="5" width="240" align="right" border="0" style="WIDTH: 188px; HEIGHT: 202px" src="http://www.seigakuin.net/files/user/27-28bird.gif" /></p>
<p>ああ、と小さく頷くと、翠も目を凝らして、女の子の顔を確かめようとする。</p>
<p> </p>
<p>　ｔｏｍｏｒｒｏｗ　ｔｏｍｏｒｒｏｗ・・・</p>
<p> </p>
<p>そこで歌は途切れた。すみれちゃんらしき子が、首を傾げて手元の白い紙に視線を落としている。</p>
<p><br />私たちは声を掛けてみることにした。</p>
<p> </p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
<p>「すみれちゃん！久しぶりね」</p>
<p><br />私がそう声を掛けると、すみれちゃんは振り返り、怪訝な表情をこちらに向けた。</p>
<p> </p>
<p><br />「あの・・・どなたですか？」</p>
<p> </p>
<p><br />硬い表情のまま、女の子は私にそう聞いた。<br />だがその顔はどう見てもすみれちゃんである。</p>
<p><br />強いて言うなら、いつもはヘアバンドをしているのに、今日はヘアピンで髪を留めているところだけが違う。</p>
<p> </p>
<p><br />「七尾すみれ・・・さんではありませんか？」</p>
<p> </p>
<p><br />驚きに妙な言葉遣いになってしまった。他人の空似？まさか。</p>
<p>女の子は用心深いまなざしのまま、小さく首を振った。</p>
<p> </p>
<p>「私たち、隣の町から来たんです。練習できるところがあまりないから・・・」</p>
<p> </p>
<p>もう１人の女の子が笑顔でそう言ってくれた。</p>
<p> </p>
<p>「・・・ごめんなさい。人違いだったみたい」</p>
<p><br />恥ずかしながらそう言うと、すみれちゃんに似た子も少し笑って、「気にしないでください」と言ってくれた。<br />もう一度謝ってから、私たちは帰ることにした。</p>
<p><br />橋から家までは、当然すみれちゃんのソックリさんについての話である。</p>
<p> </p>
<p>「本当にそっくりなのよ！目が大きいところとか、髪型も、みんなそっくり！」</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>熱く語る私に、翠は困ったように頷いた。</p>
<p>「人間って、この世に３人、そっくりな人がいるらしいですから、そうかもしれませんよ」</p>
<p>本当にそうなら、すみれちゃんに教えてあげたい気がする。何だかドキドキ、わくわくすることだもの。</p>
<p>「ドッペルゲンガーかもしれませんけどね」</p>
<p>翠がニヤッと笑った。</p>
<p> </p>
<p><br />「ドッペルゲンガーだと、本人と会っちゃいけないのよね」</p>
<p>確かそうです、と翠は頷く。</p>
<p> </p>
<p>「でも隣町なら、うっかり会っちゃいそうよね」</p>
<p>思わずため息をつく。名前くらい聞いておけばよかった。せめて中学校名とか。</p>
<p>「また会えますよ。すみれちゃんより早く、私たちが会えばいいんです」</p>
<p> </p>
<p><br />翠の口調はどことなく頼りになる。なぜかは分からないけれど。<br />翠は、人を安心させるタイプの人間らしい。</p>
<p> </p>
<p><br />湿気を含んだ生温い風が頬をなでていった。</p>
<p> </p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
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    <content type="html"><![CDATA[<p>★☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<br />◆虹色プリズム<br />├第二章 銀幕の裏側で<br />└第27・28話　　　<br />━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★☆</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>「気持ちいい！草の香りも、久々な気がする～！」</p>
<p> </p>
<p>川原の草原の端に座った途端、私は思わずそう叫んで背伸びをした。<br />そんな私を見て、翠は心底面白そうに笑う。</p>
<p><br />「何言ってるんですか。ついこの間、木と草に囲まれた山荘で合宿したじゃないですか」</p>
<p>しばらく、私と翠は映画談議や新学期と共に始まる実力テストのことを喋った。<br />途中お茶を飲んだり、私のかばんにいつも入っているクッキーなどを食べつつも、延々止まりそうもなかった。<br />コンクールに向けたシナリオ作りと、模試のスケジュール、入試。<br />そのことだけで埋め尽くされていた私の日常で、ほっとひと息つけるひと時だった。</p>
<p> </p>
<p>　大空を　自由に鳥たちが　光の中　飛びかうように</p>
<p> </p>
<p>そんな私たちの耳に、聞き覚えのある歌詞とメロディが流れてきた。<br />思わず辺りを見回す。声の主は・・・？</p>
<p>　夜空から　こぼれた星屑が　波の上を滑るだろう</p>
<p>・・・私たちより数十メートル離れた場所。橋の真下辺りに２人の女の子がいて、その子達が歌っているようだった。</p>
<p> </p>
<p>「・・・あれ？すみれちゃんかも」</p>
<p><br />私が思わずそう呟くと、「すみれちゃん？」と翠が不思議そうな声で聞き返した。</p>
<p>「ほら、七尾君の妹さんよ。合宿中、電話が掛かってきたでしょう？」<img height="240" alt="虹色プリズム第27・28話イラスト" hspace="5" width="240" align="right" border="0" style="WIDTH: 188px; HEIGHT: 202px" src="http://www.seigakuin.net/files/user/27-28bird.gif" /></p>
<p>ああ、と小さく頷くと、翠も目を凝らして、女の子の顔を確かめようとする。</p>
<p> </p>
<p>　ｔｏｍｏｒｒｏｗ　ｔｏｍｏｒｒｏｗ・・・</p>
<p> </p>
<p>そこで歌は途切れた。すみれちゃんらしき子が、首を傾げて手元の白い紙に視線を落としている。</p>
<p><br />私たちは声を掛けてみることにした。</p>
<p> </p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
<p>「すみれちゃん！久しぶりね」</p>
<p><br />私がそう声を掛けると、すみれちゃんは振り返り、怪訝な表情をこちらに向けた。</p>
<p> </p>
<p><br />「あの・・・どなたですか？」</p>
<p> </p>
<p><br />硬い表情のまま、女の子は私にそう聞いた。<br />だがその顔はどう見てもすみれちゃんである。</p>
<p><br />強いて言うなら、いつもはヘアバンドをしているのに、今日はヘアピンで髪を留めているところだけが違う。</p>
<p> </p>
<p><br />「七尾すみれ・・・さんではありませんか？」</p>
<p> </p>
<p><br />驚きに妙な言葉遣いになってしまった。他人の空似？まさか。</p>
<p>女の子は用心深いまなざしのまま、小さく首を振った。</p>
<p> </p>
<p>「私たち、隣の町から来たんです。練習できるところがあまりないから・・・」</p>
<p> </p>
<p>もう１人の女の子が笑顔でそう言ってくれた。</p>
<p> </p>
<p>「・・・ごめんなさい。人違いだったみたい」</p>
<p><br />恥ずかしながらそう言うと、すみれちゃんに似た子も少し笑って、「気にしないでください」と言ってくれた。<br />もう一度謝ってから、私たちは帰ることにした。</p>
<p><br />橋から家までは、当然すみれちゃんのソックリさんについての話である。</p>
<p> </p>
<p>「本当にそっくりなのよ！目が大きいところとか、髪型も、みんなそっくり！」</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>熱く語る私に、翠は困ったように頷いた。</p>
<p>「人間って、この世に３人、そっくりな人がいるらしいですから、そうかもしれませんよ」</p>
<p>本当にそうなら、すみれちゃんに教えてあげたい気がする。何だかドキドキ、わくわくすることだもの。</p>
<p>「ドッペルゲンガーかもしれませんけどね」</p>
<p>翠がニヤッと笑った。</p>
<p> </p>
<p><br />「ドッペルゲンガーだと、本人と会っちゃいけないのよね」</p>
<p>確かそうです、と翠は頷く。</p>
<p> </p>
<p>「でも隣町なら、うっかり会っちゃいそうよね」</p>
<p>思わずため息をつく。名前くらい聞いておけばよかった。せめて中学校名とか。</p>
<p>「また会えますよ。すみれちゃんより早く、私たちが会えばいいんです」</p>
<p> </p>
<p><br />翠の口調はどことなく頼りになる。なぜかは分からないけれど。<br />翠は、人を安心させるタイプの人間らしい。</p>
<p> </p>
<p><br />湿気を含んだ生温い風が頬をなでていった。</p>
<p> </p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
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<p> </p>
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  </entry>
  <entry>
    <id>http://www.seigakuin.net,blog/2/87</id>
    <title>虹色プリズム☆第25・26話</title>
    <link href="http://www.seigakuin.net/blog_detail/id=87"/>
    <author>
      <name>聖学院大学オープンキャンパス</name>
    </author>
    <updated>2008-10-13T00:00:00+09:00</updated>
    <published>2008-10-11T10:44:31+09:00</published>
    <modified>2007-12-20T10:05:03+09:00</modified>
    <summary type="html"><![CDATA[<p>★☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<br />◆虹色プリズム<br />├第二章 銀幕の裏側で<br />└第25・26話　　　<br />━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★☆</p>
<p> </p>
<p>でも、２時前にミーティングが終わるなんて、本当に珍しいことだった。</p>
<p> </p>
<p>きっと本当の原因は黒木の勉強の都合だろうけれど・・・。<br />新学期が始まるってことは、夏休み明けの実力テストが迫っているということだ。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>今日が夏休み最後のミーティングだったけれど、<br />七尾はミーティング終了直後、電話が掛かってきて、そそくさと帰ってしまった。</p>
<p> </p>
<p>室内にいるのは、家族で出かける用事があり、家の人が迎えに来ると言ってゆったり雑誌を捲っている萌と、私と同じく帰り支度をしてる翠。</p>
<p>つまり、映研の女子メンバーしかいない。翠とはこの後一緒に帰る予定だ。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />「じゃあね、萌ちゃん」</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />翠が声を掛けると、萌は雑誌から顔を上げ、座ったまま軽く会釈した。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />「さようなら。また新学期に」</p>
<p> </p>
<p><br />ひらひらと手を振って、萌はにこっと笑う。萌って何気に大物な気がする。心の中で苦笑した。</p>
<p>私も翠も、そして萌も、家の方向は同じだ。家まではゆっくり歩いても１５分くらい。</p>
<p>翠や萌も、そんなに距離は変わらない。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />「シナリオ、完成しそうですね」</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />翠が安心したように微笑む。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />「そうね。でも、これからが大変よ。ロケ地もまだ決定していないんだから。３年生はもうあまり顔を出せなくなるし・・・」</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />それに先生は頼りにならないし、と小さく付け足すと、翠も苦笑した。</p>
<p> </p>
<p><br />「・・・新学期からは、どのくらい顔出せるか分からないけど、七尾君にあまり厳しいことは言わないであげてね」</p>
<p> </p>
<p><br />私がそう言うと、翠は意外そうな表情を見せた。</p>
<p> </p>
<p><br />「でも、七尾くんが先頭きって動いてくれないと、どうにもなりませんよ」</p>
<p> </p>
<p><br />そう。確かにこの夏休み、ああだこうだと七尾を急かしたりしてミーティングを進めたのは、私である（黒木君は全くアテにならない）。</p>
<p>だが深雪に、才能があるということと、適性があるということは少し違う、と言われた。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />・・・慎重さも必要なのだ。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>深雪さんは、七尾を「育てたい」と考えているのだろう。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />「まぁ、部活だしね。学業優先しなくちゃ。家族や先生に睨まれたらオシマイだもん」</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />そう言って笑ったら、翠は納得したらしい。</p>
<p> </p>
<p><br />「七尾くんだけに押し付けてもいけませんしね。私も頑張ります」</p>
<p> </p>
<p><br />そう。この夏休みのミーティングは、殆どがシナリオの練り直しだったのだが、</p>
<p>実際には３年生と七尾が中心で、他のメンバーは話に加わるのが精一杯というところだった。</p>
<p>逆に、他のメンバーの学ぶ機会を奪ってしまったかもしれない。</p>
<p>そう思うと心が痛かった。<img height="240" alt="虹色プリズム第25・26話イラスト" hspace="5" width="240" align="right" border="0" style="WIDTH: 188px; HEIGHT: 202px" src="http://www.seigakuin.net/files/user/25_26kaze.gif" /></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />「今日は風があるから、あまり暑さを感じませんね」</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />ふっと考えこんでしまった私の耳に、明るい翠の言葉。確かに、湿気を含んではいるが、風が気持ちいい。</p>
<p> </p>
<p><br />「そうね。ねぇ、ちょっと川原に下りておしゃべりしない？」</p>
<p> </p>
<p><br />ちょうど橋の真ん中を通っていたときなので、私はそう言ってみた。</p>
<p>柵の途中にいくつか扉があり、橋に一番近い扉の鍵は開いている。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>扉から川原へは、粗末ながら階段もあるから、安全に降りることができるのだ。<br />今ごろだと野球をする少年たちがいるが、今日はいないみたいだし。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
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    <content type="html"><![CDATA[<p>★☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<br />◆虹色プリズム<br />├第二章 銀幕の裏側で<br />└第25・26話　　　<br />━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★☆</p>
<p> </p>
<p>でも、２時前にミーティングが終わるなんて、本当に珍しいことだった。</p>
<p> </p>
<p>きっと本当の原因は黒木の勉強の都合だろうけれど・・・。<br />新学期が始まるってことは、夏休み明けの実力テストが迫っているということだ。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>今日が夏休み最後のミーティングだったけれど、<br />七尾はミーティング終了直後、電話が掛かってきて、そそくさと帰ってしまった。</p>
<p> </p>
<p>室内にいるのは、家族で出かける用事があり、家の人が迎えに来ると言ってゆったり雑誌を捲っている萌と、私と同じく帰り支度をしてる翠。</p>
<p>つまり、映研の女子メンバーしかいない。翠とはこの後一緒に帰る予定だ。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />「じゃあね、萌ちゃん」</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />翠が声を掛けると、萌は雑誌から顔を上げ、座ったまま軽く会釈した。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />「さようなら。また新学期に」</p>
<p> </p>
<p><br />ひらひらと手を振って、萌はにこっと笑う。萌って何気に大物な気がする。心の中で苦笑した。</p>
<p>私も翠も、そして萌も、家の方向は同じだ。家まではゆっくり歩いても１５分くらい。</p>
<p>翠や萌も、そんなに距離は変わらない。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />「シナリオ、完成しそうですね」</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />翠が安心したように微笑む。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />「そうね。でも、これからが大変よ。ロケ地もまだ決定していないんだから。３年生はもうあまり顔を出せなくなるし・・・」</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />それに先生は頼りにならないし、と小さく付け足すと、翠も苦笑した。</p>
<p> </p>
<p><br />「・・・新学期からは、どのくらい顔出せるか分からないけど、七尾君にあまり厳しいことは言わないであげてね」</p>
<p> </p>
<p><br />私がそう言うと、翠は意外そうな表情を見せた。</p>
<p> </p>
<p><br />「でも、七尾くんが先頭きって動いてくれないと、どうにもなりませんよ」</p>
<p> </p>
<p><br />そう。確かにこの夏休み、ああだこうだと七尾を急かしたりしてミーティングを進めたのは、私である（黒木君は全くアテにならない）。</p>
<p>だが深雪に、才能があるということと、適性があるということは少し違う、と言われた。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />・・・慎重さも必要なのだ。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>深雪さんは、七尾を「育てたい」と考えているのだろう。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />「まぁ、部活だしね。学業優先しなくちゃ。家族や先生に睨まれたらオシマイだもん」</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />そう言って笑ったら、翠は納得したらしい。</p>
<p> </p>
<p><br />「七尾くんだけに押し付けてもいけませんしね。私も頑張ります」</p>
<p> </p>
<p><br />そう。この夏休みのミーティングは、殆どがシナリオの練り直しだったのだが、</p>
<p>実際には３年生と七尾が中心で、他のメンバーは話に加わるのが精一杯というところだった。</p>
<p>逆に、他のメンバーの学ぶ機会を奪ってしまったかもしれない。</p>
<p>そう思うと心が痛かった。<img height="240" alt="虹色プリズム第25・26話イラスト" hspace="5" width="240" align="right" border="0" style="WIDTH: 188px; HEIGHT: 202px" src="http://www.seigakuin.net/files/user/25_26kaze.gif" /></p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />「今日は風があるから、あまり暑さを感じませんね」</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />ふっと考えこんでしまった私の耳に、明るい翠の言葉。確かに、湿気を含んではいるが、風が気持ちいい。</p>
<p> </p>
<p><br />「そうね。ねぇ、ちょっと川原に下りておしゃべりしない？」</p>
<p> </p>
<p><br />ちょうど橋の真ん中を通っていたときなので、私はそう言ってみた。</p>
<p>柵の途中にいくつか扉があり、橋に一番近い扉の鍵は開いている。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>扉から川原へは、粗末ながら階段もあるから、安全に降りることができるのだ。<br />今ごろだと野球をする少年たちがいるが、今日はいないみたいだし。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p> </p>
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<p> </p>
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  </entry>
  <entry>
    <id>http://www.seigakuin.net,blog/2/77</id>
    <title>虹色プリズム☆第23・24話</title>
    <link href="http://www.seigakuin.net/blog_detail/id=77"/>
    <author>
      <name>聖学院大学オープンキャンパス</name>
    </author>
    <updated>2008-10-06T00:00:00+09:00</updated>
    <published>2008-10-04T13:09:57+09:00</published>
    <modified>2007-12-20T10:05:03+09:00</modified>
    <summary type="html"><![CDATA[<p>★☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<br />◆虹色プリズム<br />├第二章 銀幕の裏側で<br />└第23・24話　　　<br />━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★☆</p>
<p> </p>
<p>シャッ！<br />勢い良くカーテンが開けられる。<br />朝の柔らか・・・ではない強い陽射しが、閉じた目の上から強く突き刺す。</p>
<p><br />「お兄ちゃん！朝だよ！」</p>
<p>「・・・まだ眠いでござるよ・・・あと５分・・・」</p>
<p>「今日がミーティングの最終日なんでしょ！？遅刻していいの？」</p>
<p>「ミー・・・？」</p>
<p> </p>
<p><br />そうだった。<br />昨日必死で書き上げたシナリオ、ちゃんと提出しないと月森さんに怒られる・・・。</p>
<p>俺は跳ね起きた。というのは大げさで、少し勢いをつけて上体を起こした。</p>
<p>「ラーメンだから、早く来てね」</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />・・・夏なのに。そして朝食にラーメンって、そろそろやめて欲しい。</p>
<p> </p>
<p><br />可愛らしいカップ麺なんかじゃなく、普通にラーメンどんぶりにたっぷりと作ってくれるのだ。<br />・・・再び折れそうになる心を奮い立たせ、俺はようやく立ち上がり、背伸びをした。</p>
<p> </p>
<p>「お兄ちゃん、もうすぐ実力テストでしょ？部活ばっかりやってて大丈夫？」</p>
<p><br />すみれはラーメンをどんぶりによそいながら痛いところを突いてきた。</p>
<p> </p>
<p><img height="240" alt="虹色プリズム第21・22話イラスト" hspace="5" width="240" align="right" border="0" style="WIDTH: 188px; HEIGHT: 202px" src="http://www.seigakuin.net/files/user/23_24ramen.gif" /><br />「一応勉強もしているし、英語と数学以外は大丈夫」</p>
<p>適当に誤魔化そうと試みる。</p>
<p> </p>
<p>「・・・英語と数学こそ大切なんじゃないの？」</p>
<p>やっぱりすみれってしっかりしているな、と思った。</p>
<p> </p>
<p><br />誰に似たんだろう・・・。</p>
<p> </p>
<p>熱々のラーメンを食べ終え、学校へ向かう。<br />今日が終わったら、基本的には３年生は部活から引退する。<br />月森さんとも、顔を合わせる回数が減ってしまう。</p>
<p> </p>
<p><br />そう思うと言い表しようのない気持ちになる。</p>
<p><br />もちろん部活へは、映画を作るため、映画について学ぶ為に行っているのだが、<br />そこに紛れ込んでいる小さな楽しみのひとつが月森ひかりであることは、<br />認めざるを得ない事実のひとつだった。</p>
<p> </p>
<p><br /></p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p>夏休みも、終わりが目前に迫っている。<br />毎年、夏休みの終わりは、小さな心残りと言うか、寂しさと言うか・・・そんな感覚がある。</p>
<p> </p>
<p><br />もっと勉強できたんじゃないか。もっと楽しめたんじゃないか。<br />もっと・・・きらきらした夏休みにできたんじゃないかって。</p>
<p> </p>
<p><br />きらきらした、というのは、小さい頃から思っていた「夏」のイメージだ。<br />時間と言う目に見えないものが、夏休みの間は、きらきらと光り輝いて流れる気がしていた。<br />何となく、だけど。</p>
<p> </p>
<p><br />でも今年は、心残りなことは何も無かった。<br />小学校１年のときから考えれば１２年目。<br />１２年目にしてやっと私は、充実した夏休みを送れた訳だ。</p>
<p> </p>
<p><br />受験が迫っているのに何を考えているんだと、<br />割と教育熱心な両親は合宿参加を反対したが（父は、先生が同伴しないというのも気に掛かったようだ）、<br />それを押し切って参加してよかった。<br />両親はうるさかったが、ミーティングも、８割は参加できたし。</p>
<p> </p>
<p><br />『絶対後悔するわよ』</p>
<p> </p>
<p><br />母が言った言葉は結構長い間胸につっかえていたけれど、今はスッキリしている。<br />映研のこと以上に、勉強もしたからだ。<br />希望しているＦ大学については、Ａ判定が出ている。油断はできないけれど。</p>
<p> </p>
<p><br />・・・もし参加していなかったら、逆の意味で後悔するところだった。きっと。</p>
<p> </p>
<p><br />ふふっと、思わずひとりで笑ってしまった私を、翠が見逃すはずはなかった。</p>
<p> </p>
<p>「ひかり先輩っ！ミーティングが早く終わったのが、そんなに嬉しいんですか？」</p>
<p> </p>
<p>イスの上に置かれたカバンに、ノートとペンケースをしまっていた私の顔を覗き込むようにして、<br />翠が面白そうな笑顔を向ける。</p>
<p> </p>
<p>「え・・・？違う違う、ちょっと考え事してたらつい笑っちゃっただけよ」</p>
<p> </p>
<p><br />そう言いつつ、私は慌てて手を横に振った。<br />本当に笑ってしまってたみたい。恥ずかしいなぁ。</p>
<p> </p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
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<p>「・・・まだ眠いでござるよ・・・あと５分・・・」</p>
<p>「今日がミーティングの最終日なんでしょ！？遅刻していいの？」</p>
<p>「ミー・・・？」</p>
<p> </p>
<p><br />そうだった。<br />昨日必死で書き上げたシナリオ、ちゃんと提出しないと月森さんに怒られる・・・。</p>
<p>俺は跳ね起きた。というのは大げさで、少し勢いをつけて上体を起こした。</p>
<p>「ラーメンだから、早く来てね」</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />・・・夏なのに。そして朝食にラーメンって、そろそろやめて欲しい。</p>
<p> </p>
<p><br />可愛らしいカップ麺なんかじゃなく、普通にラーメンどんぶりにたっぷりと作ってくれるのだ。<br />・・・再び折れそうになる心を奮い立たせ、俺はようやく立ち上がり、背伸びをした。</p>
<p> </p>
<p>「お兄ちゃん、もうすぐ実力テストでしょ？部活ばっかりやってて大丈夫？」</p>
<p><br />すみれはラーメンをどんぶりによそいながら痛いところを突いてきた。</p>
<p> </p>
<p><img height="240" alt="虹色プリズム第21・22話イラスト" hspace="5" width="240" align="right" border="0" style="WIDTH: 188px; HEIGHT: 202px" src="http://www.seigakuin.net/files/user/23_24ramen.gif" /><br />「一応勉強もしているし、英語と数学以外は大丈夫」</p>
<p>適当に誤魔化そうと試みる。</p>
<p> </p>
<p>「・・・英語と数学こそ大切なんじゃないの？」</p>
<p>やっぱりすみれってしっかりしているな、と思った。</p>
<p> </p>
<p><br />誰に似たんだろう・・・。</p>
<p> </p>
<p>熱々のラーメンを食べ終え、学校へ向かう。<br />今日が終わったら、基本的には３年生は部活から引退する。<br />月森さんとも、顔を合わせる回数が減ってしまう。</p>
<p> </p>
<p><br />そう思うと言い表しようのない気持ちになる。</p>
<p><br />もちろん部活へは、映画を作るため、映画について学ぶ為に行っているのだが、<br />そこに紛れ込んでいる小さな楽しみのひとつが月森ひかりであることは、<br />認めざるを得ない事実のひとつだった。</p>
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<p>夏休みも、終わりが目前に迫っている。<br />毎年、夏休みの終わりは、小さな心残りと言うか、寂しさと言うか・・・そんな感覚がある。</p>
<p> </p>
<p><br />もっと勉強できたんじゃないか。もっと楽しめたんじゃないか。<br />もっと・・・きらきらした夏休みにできたんじゃないかって。</p>
<p> </p>
<p><br />きらきらした、というのは、小さい頃から思っていた「夏」のイメージだ。<br />時間と言う目に見えないものが、夏休みの間は、きらきらと光り輝いて流れる気がしていた。<br />何となく、だけど。</p>
<p> </p>
<p><br />でも今年は、心残りなことは何も無かった。<br />小学校１年のときから考えれば１２年目。<br />１２年目にしてやっと私は、充実した夏休みを送れた訳だ。</p>
<p> </p>
<p><br />受験が迫っているのに何を考えているんだと、<br />割と教育熱心な両親は合宿参加を反対したが（父は、先生が同伴しないというのも気に掛かったようだ）、<br />それを押し切って参加してよかった。<br />両親はうるさかったが、ミーティングも、８割は参加できたし。</p>
<p> </p>
<p><br />『絶対後悔するわよ』</p>
<p> </p>
<p><br />母が言った言葉は結構長い間胸につっかえていたけれど、今はスッキリしている。<br />映研のこと以上に、勉強もしたからだ。<br />希望しているＦ大学については、Ａ判定が出ている。油断はできないけれど。</p>
<p> </p>
<p><br />・・・もし参加していなかったら、逆の意味で後悔するところだった。きっと。</p>
<p> </p>
<p><br />ふふっと、思わずひとりで笑ってしまった私を、翠が見逃すはずはなかった。</p>
<p> </p>
<p>「ひかり先輩っ！ミーティングが早く終わったのが、そんなに嬉しいんですか？」</p>
<p> </p>
<p>イスの上に置かれたカバンに、ノートとペンケースをしまっていた私の顔を覗き込むようにして、<br />翠が面白そうな笑顔を向ける。</p>
<p> </p>
<p>「え・・・？違う違う、ちょっと考え事してたらつい笑っちゃっただけよ」</p>
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<p><br />そう言いつつ、私は慌てて手を横に振った。<br />本当に笑ってしまってたみたい。恥ずかしいなぁ。</p>
<p> </p>
<p>+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・</p>
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